高市早苗政権と立民の野田佳彦(野ダメ)執行部はともに無能もいいところで、与党と野党第一党がこの惨状では日本の政治も経済も滅茶苦茶になる。そういう強い危機感を私は持っている。
高市早苗は大学を卒業するまでの学業では優秀だったに違いなかろうし、その後テレビに出まくった経験から視聴者に媚びる技術は身についているし、処世術では自らの力を恃みつつ権勢に強い者には臆面もなく媚びまくる生き方をしてきた。いわゆる「おじさまキラー」というやつだ。私が昔よく見ていたプロ野球では、星野仙一の生き方によく似ていると思う。特に星野が1982年に引退して1986年のシーズン終了後に中日の監督になるまでの期間に、星野は「おじさまキラー」ぶりを発揮して川上哲治を代表とする「おじさま」たちを籠絡していった。似たような行き方はサラリーマンでも上昇志向の強い人たちにしばしば見られる。社内の特定の権力者の心を掴み、その引きで出世するるやり方だ。星野にとっての川上に対応する人間が、高市にとっては安倍晋三だった。安倍は一時期は稲田朋美を「ともちん」と呼んで入れ込んだりしたが、稲田が社会の流れをある程度読んで、一時期のネトウヨに方向性から転換して以来、安倍の寵愛の対象は稲田から高市へと移った。高市は安倍の心を掴むまでは一般には「終わった政治家」とみられていたが一転して歳をとってから総理大臣候補に急浮上したのだった。
その安倍も高市に「政治は一人ではできない」と助言したらしいが、上の者に媚びることには熱心だったが群を作ってボスになるやり方は好まなかった高市が安倍の助言を受け入れなかったために、最晩年には「あれは総理大臣にしてはならない人間だ」と認識を改めたという説がある。おそらくその通りだろう。しかしそんなさなかに安倍は銃殺された。「安倍に見込まれた高市」という安倍自身が作り上げた印象を覆すことができずに安倍はあの世に行ってしまった。最近では、高市に籠絡されたばかりとみられる麻生太郎が高市の強情さに苛立ちを隠せない様子が報じられている。
安倍は52歳で総理大臣になり、53歳で一度退陣を余儀なくされる憂き目を見たあと政界遊泳術を研究して再起し、長期政権を築いた。また高市が敬愛するというマーガレット・サッチャーは54歳で首相になって最初の3年間ほどは政権運営に苦労したが、フォークランド紛争(実質的には戦争)の強硬手段で人気を得て長期政権につなげた。高市は台湾有事でサッチャーの再現を狙っているのがありありだが、kazukazu氏が指摘した通り高市が似ているのはアルゼンチンで軍事政権を率いたレオポルド・ガルチェリであってサッチャーではない。サッチャーに似ているのは習近平だとはこの前に書いた。
高市は経済政策もひどい。何しろ総理大臣になる前には少し前まで左右双方を影響しまくっていた日本版MMTの潮流に乗っかっていた。今でも高市は経済問題ではよく高橋洋一に相談するという。だから高橋の高市に対する評価は滅茶苦茶に甘く、高市を絶賛し続けている。著書などでその高橋をろくに批判できずに今まできているのが松尾匡であることはよく認識しておいた方が良い。その松尾が山本新選組をダメにしたと私は考えている。新選組は今年3月までは日の出の勢いだったが、経済政策の根っこの一部を参政党や高市一派と共有していたのが仇となってその後大きく失速し、先月の葛飾区議選では定数40に対して1人の候補者を立てたものの当選させることができなかった。その前の6月の都議選でも、23区西部のいくつかの区で議席が獲得できるのではないかとみられていたが、結局獲得議席はゼロで、都議選での議席獲得は難しいと見られていた参政党が3議席を獲得した。MMT系政治勢力の中心は新選組から参政党へと移るとともに、自民党内でMMT系人士とのつながりがある高市が総理大臣になったというのが今年の政治の流れだ。
その新選組は公明党ともども、選挙制度として都道府県単位の比例代表制を考えているらしい。以下は玉木雄一郎のX。
玉木がリンクした読売の記事から以下に一部を引用する。
「中選挙区制」に与野党の支持広がる…衆院選挙制度の「抜本的見直し」目指す超党派議連で「連記制」などの案
12/6(土) 8:02配信
(前略)議連幹事長を務める有志の会の福島伸享衆院議員は5日の国会内での会合後、記者団に議論加速への期待を示した。8党派が意見表明した会合では、国民民主、共産両党と衆院会派「減税保守こども」が党派としての案を、ほかは参加者の私案を提示した。自民、維新、立憲民主、国民民主、減税保守こどもの5党派が中選挙区制を掲げた。
現行の衆院小選挙区比例代表並立制は、2大政党制の実現や「政治とカネ」の問題の解消を目的に1994年に移行が決まり、96年衆院選から導入された。選挙区で1人しか議席を得られず、議席に反映されない「死に票」が多いとの課題が指摘されてきた。
中選挙区制は1選挙区で3~5人ほどが当選するため中小政党も議席を得やすい。複数政党の候補が当選でき、連立構想が描きやすくなると見る向きもある。会合で立民の津村啓介衆院議員は「連立政権の枠組みを選択できる」と訴えた。
公明とれいわ新選組は都道府県や政令指定都市などを選挙区の単位とする比例代表制を唱えた。公明の岡本政調会長は「政党名でも投票できる区割りのいらない中選挙区制とも言える」と説明した。
現行制度に移行前の中選挙区制は、1人の名前を書く「単記制」だったが、超党派議連では「連記制」派が目立つ。中選挙区時代は政党内で争うため、自民は派閥間の対決が主流だった。利益誘導を競い合う傾向が強まり、「金権政治の温床」との批判も浴びた。国民民主の玉木代表は連記制により「(同一政党の候補が)協力する戦術もとれる。派閥の弊害を最小にできる」と語る。
もっとも、立民の野田代表が「中選挙区は明らかにお金がかかった」と指摘するなど、慎重な意見も少なくない。議論の活性化に向け、議連は来週にも、衆院議長の下に設置された与野党の「衆院選挙制度に関する協議会」で各党の正式案を議論するよう求める提言を額賀議長らに提出予定だ。
(読売新聞オンラインより)
URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/fe9a4550582cbe0c3820c2379891c5057795893e
記事を見ると、立民の中にも中選挙区制を言い出した議員がいるらしい。野田佳彦の意見は少数意見として取り上げられている。
野田は下記のXをポストしていた。
野田のXの全文は下記。
与党が進めようとしている定数削減の乱暴な議論に際して、にわかに中選挙区制が注目されています。中選挙区制での選挙を経験した数少ない現職議員の1人として、私は実感として、その導入に極めて慎重な立場です。
同じ選挙区から同じ政党の公認候補が複数立候補するため、地元活動では、お葬式やお祭りなど、日常の些細な事まで競争が起こり、永田町では派閥政治が横行しました。選挙区が広くなる分、政治活動の費用もかさみ、組織票への依存が強まるため、政治とカネの問題が生じやすくもなります。
直近の衆参の選挙で、与党が過半数割れとなったことは、政治改革を求める国民の大きな声があったからです。金権政治や派閥政治が横行したあの時代へ巻き戻してはいけません。政治改革を前に進めるためにも、中選挙区制よりは、現行の小選挙区制を軸に議論を進めていくべきです。
URL: https://x.com/NODAYOSHI55/status/1996913674779500983
自民党の魂胆にあるのは定数3で2人に投票する中選挙区連記制で、これは現行の小選挙区比例代表並立制よりもさらに自民党に有利な制度である。これを阻止すべく公明や新選組は「都道府県や政令指定都市などを選挙区の単位とする比例代表制」を唱えているという。具体的な内容は知らないが、とりあえず方向性は示している。
それに対して、野田佳彦はいったいどのような制度を目指しているのかがよくわからない。この前はおそらく幹事長の安住淳に指示して「議席削減が比例だけだったら小選挙区とのバランスを考慮した対案を出す」と言わせていたが、実際に自維が小選挙区25、比例20の削減案を出してきたら、立民は「議論がまとまらなかったら1年後に45議席を自動削減」の部分のみ反対だとの主張に変わった。これでは自維案との距離はそんなにないことになる。
こうした定数削減についての野田の反応には、あの右翼の「駅前は朝の七時」までもが呆れて下記のXをポストした。
参院選後に野田を降ろすべきだったというのには同感だが、「駅前は朝の七時」の本命は泉健太であり、その泉のカムバックにも私は反対だ。
野田のよくわからない態度には、親野田とみられる軍畑先輩も批判のXをポストした。
実際高市政権に代わってからの野田は実にひどい。高市のアシスト役を務めているようにさえ見える。
野田のシンパたちは少し前まで、昨年の自民党総裁選で高市早苗が選ばれることを想定して、高市に対しては安定感のある野田が一番良いと思って野田を選んだのに、立民との差異が高市より小さい石破茂が総理総裁になったから野田はやりにくかった、でも高市に代わったから今後は野田の本領が発揮できるはずだ、などと言っていた。
しかし高市政権成立後の展開を見ると、石破よりも高市の方が野田との距離が元々近かったのではないかと思える惨状を呈している。野田と高市とは、もともと松下政経塾の先輩後輩の間柄であり、同塾で高市の面接をやった野田が高市に二重丸をつけた、などと嬉しそうに言っているのを見て私は猛烈に腹が立った。
立民は今からでも遅くないから野田佳彦を代表の座から下ろすべきではないだろうか。
なお私は公明や新選組の「中選挙区的比例代表制」が具体的にどのようなものかに少し興味がある。
最近の高市政権の異常人気を含めて、民意が大きく危険な方向に偏ることが増えてきたこともあって、これまでずっと唱えてきた小選挙区比例代表併用制またはそれに準じる制度を、という弊ブログの主張が少し揺らいでいるのが正直なところ。
小選挙区も削減する様になったみたいですね。
ただし、私が言うには、
・小選挙区30
・比例15
ぐらいの削減にした方が、より中小政党に配慮した内容になります。