kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

経済

なぜクルーグマンやスティグリッツは信頼できるのに日本の「リフレ派」は信用できないのか

ポール・クルーグマンと「リフレ派」と「リベラル」と - kojitakenの日記(2015年8月12日)の続き。 さて、なぜ私はポール・クルーグマンやジョセフ・スティグリッツの主張には感心するのに、2015-08-06(2015年8月6日)のような記事には反感が先に立つのか…

ポール・クルーグマンと「リフレ派」と「リベラル」と

先日来書こうとしている文章の本論は、某所で目にした「左派・リベラルはなぜ安倍政権を倒せないのか?」という記事*1に対する批判なのだが、このところの猛暑(ここ数日は一段落しているとはいえ)で気力が減退している(その証拠に、土日に記事を格言気が…

「ピケティ氏『ギリシャ債務減免を』 独首相に公開書簡」(朝日)

ギリシャの債務問題の件、書く機を逸していたが、主にTBS、テレビ朝日、朝日新聞といった、私が日常接している「リベラル」のメディアの報道のひどさに呆れ果てている。テレ朝もTBSも「ギリシャのわがまま」なる、EU側、というより(ギリシャに比べて「経済…

国民生活:「苦しい」過去最多62.4%…厚労省調査(毎日)/これが「安倍政権の経済政策」の成果だ!

安倍晋三自身の驕りから大きく傾き始めた安倍政権だが、その支持率のよりどころになっていた経済政策も化けの皮が剥がれ始めている。 http://mainichi.jp/select/news/20150703k0000m040028000c.html 国民生活:「苦しい」過去最多62.4%…厚労省調査 厚…

ピケティ、「トリクルダウン」を語る@日本記者クラブ

トマ・ピケティが「トリクルダウン」を否定した - kojitakenの日記(2015年2月1日)でIDコールした id:suterakusoさんから、トマ・ピケティが日本記者クラブで語った内容について、4件のコメントをいただいた*1。感謝の意を表するとともに、以下に4件のコメ…

トマ・ピケティが「トリクルダウン」を否定した

久々にトマ・ピケティの話題。先週、朝日新聞社と在日フランス大使館の招きで来日しており、いくつかニュースも流れているが、「イスラム国」の日本人人質事件の影響で報道が目立たなかった。昨年末、このウェブ日記のコメント欄で、OECDがトリクルダウンを…

「経済成長なくして格差縮小なし、格差縮小なくして経済成長なし」と思うのだが

全く根拠のない山勘だが、民主党代表選は決選投票にならずに細野豪志に決まるか、決選投票で岡田克也に決まるかのいずれかだと思う。しかし、両者とも(あるいは長妻昭を含めても)良い候補であるとは思えない。細野豪志には定まった主義主張はなく、その行…

中村修二と「アメリカン・ドリーム」

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150104/1420381452#c1420492564 id:spirit7878 2015/01/06 06:16 中村修二氏の『考える力やり抜く力私の方法』は父に勧められて僕も読んだことがありました。 内容はなるほどとうなずけるものでしたが、一つ気になったの…

OECDが「トリクルダウン」効果を否定する報告書を発表した

結局経済政策は第47回衆院選総選挙の争点にもならなかったが、私の意見を一言でいうと、金融緩和はやるけれども再分配をやらない自民党(安倍政権)もダメだけど、金融引き締めに走りたがる民主もダメだし、「身を切る改革」やら「フラットタックス」やらを…

「日本経済のリセッション入り」は衆院選には全く影響しない模様

日本の7〜9月期GDPの下落幅が速報値の年率換算1.6%から1.9%に下方修正されたことは、一昨日だったかの朝日の一面トップにも出ていたのだけれど、選挙戦を報じるテレビではたいして話題にもならず、相変わらずなんとかのミクスが成功しているかのような報道が…

「日本経済の予想外のリセッション入り」by ブルームバーグ

なるほど、安倍晋三が解散を急ぐはずだと妙に納得した。 GDP年率1.6%減 7~9月、消費回復に遅れ :日本経済新聞 GDP年率1.6%減 7〜9月、消費回復に遅れ 内閣府が17日発表した2014年7〜9月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除い…

格差論争 ピケティ教授が語る(NHK)

NHKの飯田香織といえば、せっかくのジョセフ・スティグリッツへのインタビューの貴重な時間に、安倍晋三がノーベル賞に値するかどうかとかなんとか、考え得る限りもっとも愚劣な質問を発して時間を無駄にした悪印象が強烈だが、今度はトマ・ピケティにインタ…

クルーグマンによる安倍晋三「消費税増税」批判(週刊現代)

私が個人的にかかわりのある産業分野では、自動車メーカーは元気だが、電機メーカーは低調という感触だ。もっとも、安倍政権が力を入れている軍需を含む重厚長大産業は業績が急回復しているのかもしれない。また、私の皮膚感覚に基づく街角景気の雰囲気は、4…

下手なマルキストよりずっとラジカル。ガルブレイス晩年の著作『満足の文化』に驚く

薄い本だからさほどの時間をかけずに読めるが、その内容には驚いた。 満足の文化 (ちくま学芸文庫)作者: J.K.ガルブレイス,John Kenneth Galbraith,中村達也出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/05/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 一…

ベースアップと消費増税(追記あり)

3/12の朝日新聞夕刊記事より。http://www.asahi.com/articles/ASG3D3415G3DULFA009.html 春闘、ベア回答続々 大手企業、中小に波及なるか 今春闘は12日、大手企業の一斉回答日を迎えた。自動車、電機、鉄鋼などの多くの企業が賃金体系を底上げするベースア…

スズキがベア見送りへ

http://www.asahi.com/articles/ASG3C3Q7MG3CULFA00H.html スズキ、増税にらみベア見送りへ ダイハツも「困難」 スズキが、賃金を底上げするベースアップ(ベア)を見送る見通しになった。大手自動車メーカーの多くはこの春闘でベアに応じる方針だが、軽自動…

石水喜夫『日本型雇用の真実』(ちくま新書)の納得できなかった部分

この本を取り上げた「はてなダイアリー」のエントリは、まだ1件もないようだ。 日本型雇用の真実 (ちくま新書)作者: 石水喜夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/06/05メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る 毎日新聞に伊東光晴氏が書いた書…

今後の日本は「新保守」と「ネオリベ」の二大勢力中心の時代を迎える

英フィナンシャル・タイムズの記事の翻訳が日経のサイトに出ている。 [FT]世界中で富裕層に逆風 格差は縮小に転じるか :日本経済新聞 [FT]世界中で富裕層に逆風 格差は縮小に転じるか 2012/8/8 7:00 (2012年8月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 政治家…

GDPが中国に抜かれたことより1人あたりのGDPが低いことの方が問題

日本のGDPが中国に抜かれたとマスコミは騒いでいるが、中国の人口を考えれば遅かれ早かれ中国に抜かれるのも、中国がいずれアメリカを抜くのも、いずれも当然だろう。問題は、日本の国民1人あたりのGDPが次々と先進各国に抜かれていることだ。1993年には世界…

菅直人の「疎い」失言にはしゃぐ人たちの方こそ「疎い」

アメリカの格付け会社が日本の国債の格付けを下げた件で、首相・菅直人が「そういうことに疎い」と言った件で、マスコミも小沢信者も大はしゃぎしているが、そんなことで騒ぐ方がおかしい。 小沢信者の例でいうと、「反戦な家づくり」の記事*1のタイトルは、…

やはりワカらん。なぜ経済学では互いに相容れない主張が乱立するのか?

昨日、恥を忍んで書いた「きまぐれな日々 消費税増税対インフレターゲット。「資産課税」ではダメなのか」だが、ブクマコメントを含む反応を見ても、やはりわからない。なにしろ私は菅直人首相(や鳩山由紀夫前首相)と同様、理系学部出身の「経済オンチ」な…

小野善康と消費税

小野善康という経済学者がいる。一部で非常に評判が悪く、特に池田信夫、植草一秀といった新自由主義者たちから目の敵にされている。 池田信夫 blog : 菅首相の掲げるあやしい「小野理論」 鳩山政権総攻撃操る黒幕を知り徹底抗戦せよ: 植草一秀の『知られざ…

榊原英資は前から消費税増税を主張してたよ

世に倦む日日 榊原英資の「ドル漂流」 - 消費税増税プロパガンダと変節の新手口 を読んだが、ちょっとブログ主の思い込みが強すぎるように思う。私の認識では、榊原英資はかつては新自由主義寄りの人で、小泉純一郎政権を批判するようになったのも政権2年目…

ケインズは「社会主義」なのか?

「きまぐれな日々」の最新エントリ「共産党と国民新党の経済政策の類似性と「城内実」の問題」*1に、対照的な2つのコメントをいただいた。1つは、sonicさんのコメント。 共産党と国民新党が近いのは両者ともネオケインズ主義の勉強会に熱心に参加しているか…

植草一秀『知られざる真実 −勾留地にて−』を読む(1)

批判してばかりでは何なので、植草一秀著『知られざる真実 −勾留地にて−』(イプシロン出版企画)を現在読んでいる。知られざる真実―勾留地にて―作者: 植草一秀出版社/メーカー: イプシロン出版企画発売日: 2007/08メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 137…

植草一秀『知られざる真実 −勾留地にて−』を読む(2)

前エントリ*1の続き。植草一秀著『知られざる真実 −勾留地にて−』(イプシロン出版企画)からのメモ。 第1章 偽装(続き) 11. 日本経済混迷の真相 1989年から2001年にかけて多くの論文を発表した。詳細は『現代日本経済政策論』(岩波書店、2001年)*2を参…