kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プロ野球の開幕延期、五輪開催危機に乗じた竹中平蔵の「ショック・ドクトリン」、非常時の経済政策などなど

 既に2月26日付の下記記事で予想した通り、プロ野球の開幕延期が決まった。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 以下、2週間前の記事を引用する。

 

 今年のプロ野球セ・リーグの開幕カードの1つは神宮球場で行われる予定のヤクルト対阪神3連戦だが、その3戦目にヤクルトと阪神の両チームの選手が、全員故野村克也監督の背番号73をつける追悼試合にするとのニュースが報じられた。

 しかし、このニュースに接して、たぶんその試合は行われないだろうなと思った。いうまでもなく、新型コロナウイルスの影響で中止されるのだ。プロ野球のリーグ戦は10カード(5週間)が1クールになる日程が組まれているが、その第1クールの全試合が中止されるだろうと私は予想している。

 

出典:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/02/26/004106

 

 下記は昨日(3/9)のNHKニュース。

 

www3.nhk.or.jp

 

 以下引用する。

 

プロ野球開幕延期 4月中の開幕目指す 新型ウイルス感染拡大で

2020年3月9日 19時50分

 

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、プロ野球感染症の専門家からの助言を踏まえ、今月20日のシーズン開幕を延期し、来月中の開幕を目指すことを決めました。

プロ野球の12球団などは9日午後、東京都内で臨時の代表者会議を開き、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、今月20日に迫ったシーズン開幕の扱いをどうするかについて協議しました。

会議では午前中に開かれたプロ野球とサッカーJリーグによる2回目の「対策連絡会議」で感染症の専門家から現段階での開催は危機管理の面などから延期が望ましいとする助言があったことを踏まえ、シーズンの開幕を延期し、来月中の開幕を目指すことを全会一致で決めました。

そして、今月12日に再び代表者会議を開いて開幕の時期を協議することにしています。

シーズンの開幕が延期されるのは東日本大震災のあった9年前の平成23年以来です。

 

斉藤コミッショナー「大変苦しい判断」


斉藤惇コミッショナーは、会議のあとの会見で「延期は、もうやむをえないということで全会一致で決まったが、大変苦しい判断だった。われわれの一致した考えは、観客を入れて143試合やることを最優先すること。あらゆる想定をして日程のシミュレーションをしている。引き続き専門家の意見を参考にしながら、遅くとも4月中に開幕できるよう目指したい」と話しました。

また開幕の延期に伴うレギュラーシーズンの日程の確保のため、クライマックスシリーズや、オールスターゲームなどを縮小する選択があることを示したうえで、現在中断が決まっているオリンピック期間中を利用する可能性についても「相当最悪のケースだが、最悪の場合、ないことはない」と述べました。

(後略)

 

NHKニュースより)

 

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200309/k10012321511000.html

 

 まあ予想通り。4月中というと、おそらく11カード目の4月24日あたりでの開幕を想定しているのだろうが(ヤクルトは神宮で広島戦を開催予定)、それだとちょうど第1クールを丸々スキップすることになる。

 ただ、この日程で開催できるとしたら、それは相当運の良いケースだと考えなければならないだろう。既に感染は全国に広がっているし、日本では安倍政権が最初に検査等への政府支出を渋っていたこともあって(典型的な緊縮志向!)、感染の実態がつかめていない。政権が打ち出した一斉休校については、プロセスは出鱈目だったものの、やらないよりやった方がマシだったという結論に私は傾きつつあるが*1(つまり残念ながら意見を変えたということだ)、それとは別に、政権の初動の遅れ、ことに(おそらく感染の実態が知れるのを恐れてだろうが)検査の実施を渋ったことは強く批判されなければならない。

 最近は、一日ごとに何が起きるかわからない状況になっている。東京五輪などもはや「風前の灯火」であって、新自由主義者竹中平蔵などは、東京五輪中止を見込んで安倍政権批判を始めたほどだ。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

 私が警告したいのは、この竹中による政権批判に対して、安倍政権批判派が「援軍到来」などと思ってはならないということだ。これは、下記木下ちがや(こたつぬこ)氏が言う通り、新自由主義者お家芸ともいうべき「ショック・ドクトリン」狙い以外の何物でもない。

 

 

 先に百田尚樹ら排外主義系極右が安倍晋三を批判した時にも、これに便乗した「リベラル」が少なからずいたが、あれは結局安倍晋三に「排中排韓」の政策をとらせるための駆け引きに過ぎなかった。まんまとそれに成功した百田らはドヤ顔で安倍支持に復帰している。この経緯を知って、それ見たことか、なんであんたらは百田をリツイートなんかしたんだよ、と苦虫を噛み潰す思いだった。

 政権が突然打ち出した入国制限の対象にイタリアが含まれていなかったのはお粗末の一語であって、昨日(3/9)蓮舫に追及された安倍晋三は、イタリア北部の一部の州を入国制限の対象とする用意があるとの答弁をせざるを得なかった。この程度のリスク回避すらできず、「排中排韓」の鎧を露骨に見せてしまうとは、それほどまでにも安倍政権は冷静さを失っている。

 ところで、経済的にも非常時になりつつある今、一番必要なのは、竹中平蔵流のショック・ドクトリンでも、山本太郎やヤマシンや日刊ゲンダイが唱える「消費税減税」でもなく、富裕層や大企業などへの大増税ではないか。前記こたつぬこ氏とヤマシンのやり取り(下記リンクなど)を見ていてそう思った。

 

 

 

 「凄まじい歳出圧力がかかり、かつ税収は激減します」というのも、「なにをどうしようが経済が右肩上がりにはならない構造的危機の段階にある」というのもその通りだろう。なぜなら、新型コロナウイルスの感染拡大によって、企業活動そのものに大きな支障をきたすことが今後予想されるからだ。そして、戦時中(先の「崩壊の時代」)に戦争遂行のために「凄まじい歳出圧力がかか」った時にとられたのは、いわゆる「国家総動員体制」であって、その一環として「持てる者から取る」税制改革がなされた。戦時中に所得税の累進制は極限にまで強められたのではなかったか。2008年のリーマンショックに端を発する世界金融危機の時にはそこまで必要なかったが、企業活動に大きな制約が加わるであろう今回は、当時よりも危機は大きくて深いように思われる。だから戦時中とのアナロジーが頭に浮かんでしまう。

 だが、安倍晋三に富裕層や大企業の利益に反する政策はとれない。この政権の政策はどのみち早晩行き詰まるのだから、悪いことは言わない、安倍晋三は一日も早く政権を投げ出した方が良い。私は、首班は自民党から出しつつも(首相には政治的野心を持たない長老政治家を充てるしかないという考えに変わりつつある)、立憲民主党、国民民主党及び共産党からも入閣させる暫定政権を作って危機対応に当たり、状況が一段落した時点で解散総選挙を行うしかないと勝手に思っているのだがどうだろうか。なんだ挙国一致内閣か、はたまた大政翼賛会かよ、との批判も受けるだろうが、妙案が思い浮かばないのだ。

 少なくとも、安倍晋三の方向性も竹中平蔵の方向性も山本太郎の方向性もすべてダメだとはいえると思う。もはや「平時」ではないのだから。

*1:その根拠として、一斉休校をやった中国が成果を出しつつあること、イタリアをはじめとして一斉休校を実施する国が増えたこと、そして一斉休校の効果はどうやら研究でも認められているらしいことが挙げられる。安倍政権の対応に関しては、典型的な「結果オーライ」ではあるが、今井尚哉侮れず、との思いも正直言って少しはある。

大相撲初場所で幕尻、しかも直近3場所は十両の徳勝龍が優勝。ってことはヤクルト優勝か?

 大相撲は子ども時代から30歳前後の頃まではよく見ていたが、前世紀末にひそかに応援していた大阪出身の悪役(ヒール)の力士だった剣晃が病死して以来すっかり見なくなっていた。

 だがたまにある平幕優勝は印象に残る。2012年夏場所で優勝した旭天鵬のインタビューをNHKサンデースポーツで見て好感を持ったが、その年両国のモンゴル料理店でネットのオフ会の忘年会をやった時に店に旭天鵬がいたのを目撃したことがある。

 今回の初場所もテレビでは全然見ていないが、昨日床屋で散髪を終えるタイミングで大関貴景勝が負けて優勝の可能性が消えた取り組みが床屋のテレビに映っていた。それで平幕の2人の力士のどちらかが優勝することが決まったが、今日の千秋楽では幕尻の徳勝龍が優勝が消えて気落ちした貴景勝を破って優勝を決めた。徳勝龍という醜名が朝青龍に似ているのでどうせモンゴル出身力士だろうと思ってたら、なんと奈良県出身で33歳、しかも直近3場所は十両にいたという力士ではないか。これには驚いた。しかも、母親が東京駅で縁起が良いという黄色い新幹線を見たというエピソードなんかもあるという。

 

www.asahi.com

 

 「幸せの黄色い新幹線」ってとこか。

 それにしても、平幕と十両を行ったり来たりの力士がいきなり幕尻で優勝とは、まるでトランプ(米大統領ではない)の「大貧民」で起きる「革命」ではないか。

 今年はもしかしたらプロ野球セ・リーグでもヤクルトが優勝するかもしれないと思ってしまった。

 もっとも、「徳勝龍」の優勝だから中日だとか、黄色い新幹線を見たら優勝したんだから、東京五輪の年でもあるし阪神*1とか言う人もいるだろう。徳勝龍とは関係ないが、ホークスが読売を4タテした翌年だから「横浜優勝」だと言う人もいるかもしれない*2。以上、シーズンオフの馬鹿話。

*1:前回の東京五輪が行われた1964年は阪神タイガースセ・リーグを制した(日本シリーズでは南海ホークスに敗れた)。

*2:昨年、ホークスが読売を4タテしたのは60年前の1959年と同じ、つまり干支が完全に同じという因縁の年なのだった(ホークスは日本シリーズで読売と計11回対戦したが、勝ったのはこの2回だけ)。ということは、前回は翌年が大洋ホエールズの日本一だったから、今年はベイスターズが日本一になるのではないかという予感を、実は私は持っている。読売監督の原辰徳も、今年はDeNAを大いに警戒しているらしい。

現天皇は今生、今生、ど今生?/読売、日本シリーズでソフトバンクに4連敗

 少し前、ネトウヨが「ヒロヒト」を知らないと言って話題になったことがあったが、今度は「今上天皇」を「今生天皇」と誤記したネトウヨ(か一般人かはわからない)が大量発生したとのこと。

 

 

 この呟きの主も、元はネトウヨだったそうだ。以下プロフィールを引用。

 

政治、天文学、乗物全般あらゆる物に興味を持っており、広く浅くをモットーに日々精進をしております。 私自身以前は、在特会主権回復を目指す会の熱心な支持者であり、チャンネル桜の「二千人委員会」に参加するほどの バリバリの「ネトウヨ」でした・・ 今は贖罪を兼ねて日々生きています・・

 

 呟きの主が書いている通り、「今上」という字面だけ知っていて「こんじょう」と読まなければこんな誤記は出てこないだろう。

 でも「今生」って「今生の別れ」とか「今生の思い出」などの用法しか普通連想しないだろ。決して縁起の良い言葉ではない。ネトウヨの馬鹿さ加減には呆れるばかり。

 この件に限らず、「柏原発」や「微用工」、それに「トリエンナーレ毎年行ってる」(トリって何やねん!)などなど、ネトウヨによる珍語の発明は枚挙にいとまがない。馬鹿が群れ集まって肩で風切って歩くのが今の日本であって、その頂点にいるのが安倍晋三だ。

 

 

 

 なにやら、不穏な半世紀前の野球漫画を連想する人たちも。

 

 

sumita-m.hatenadiary.com

 

 この「今生天皇」の件は上記ブログ記事にて教えていただいた。

 

そうなんだ! ライターの今一生氏の陰謀ではないのね。
ゆくが男のど今生! と古寺多見氏*1を怒らせてみる*2
因みに、ネコ科の動物やスポーツ・ブランドに対して悪意はありません。

 

 ま、日本シリーズで読売が4連敗したことだし、勘弁してあげましょう。

 「読売が勝つ」という私の予想は大外れだったけど、こんなのは外れて良かった。しかし、あの巨大戦力を擁して2年連続でリーグ優勝できなかった球団の監督が持ち上げられるのは気に食わない。あの監督は、ちょっと守勢に回ったら意気消沈してしまうのが常で、だから3年前の日本ハムや今年の西武に大逆転優勝を許したわけだが、ヤクルトもDeNAも広島も読売も、ソフトバンクを守勢に追い込むことができなかった。いや2017年のDeNAだけはちょっと惜しくて、3連敗のあと連勝して第6戦も優勢だったけれども、救援投手の砂田が自らの拙守で余計な点をやったのが響いて、抑えの山崎康晃が打たれた9回裏のホームランが同点打になってしまった。あとの3球団は全然ダメで、中でも読売が一番ダメだったことが今回示された。丸が打線の足を引っ張って*1、最後の試合はグラシアルに決められるなんてどっかで見た記憶があるよな。そう去年の広島とソフトバンクのシリーズだ。去年は第1戦の9回裏途中から延長12回の試合終了(引き分け)までと第2戦、第6戦をテレビ観戦した。でも今年はついに生中継で床屋で数秒見ただけで、スポーツニュースでの映像も第1戦と第4戦しか見なかった。鬱陶しい見世物が早く終わってくれたのは幸いだった。

 もっとも読売は昨日(23日)の第4戦で先発した菅野が今年のポストシーズン8試合目にして初登板だったことからもわかる通り、年間通して本来のエースが不調の状態で戦っていたのであって、こんな球団をリーグ優勝と日本シリーズ出場を許したセ・リーグのレベルの低さこそ問題だろう。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記記事のコメント欄より。

 

id:Jiyuuniiwasate

 

ああ、あと日本シリーズについて言えば、
たしかブログ主も以前言及していたが、
どう考えても指名打者制度が圧倒的なハンデになってる。
あれを何とかしない限り、今後セパの格差はさらに広がるだろう。
個人的には、1リーグ制にして、
1ブロック4チームの3ブロック制で、
上位4チームでプレーオフをやるのが一番いいと思う。

 

 リーグ間格差がDH制の影響だというのは、檜原転石氏にコメント欄で指摘されたことでした。言われてみるとその通りで、アメリカでも昔はナショナルリーグが強くて、ヤンキースが属するアメリカンリーグは格下に見られていたものですが、アメリカンリーグのみDH制を導入してから長い月日が経って、今やすっかり両リーグの地位が逆転しているのでした。

 「1リーグ制で1ブロック4チームの3ブロック制」は、2リーグ制であることを除けばアメリカ式ですが、それが一番良いとは私も思いますし、それをこの日記に書いたこともあります。当然12球団総当たりですが、同一ブロックの対戦数を多くするという方式ですね。たとえば西地区にソフトバンク、広島、阪神オリックス、中央ブロックにヤクルト、西武、DeNA、中日、東北ブロックに日本ハム楽天、ロッテ、読売とかそんな分け方ですかね。これだと読売が中央じゃなきゃ嫌だとか言い出して横車を押し、ヤクルトは読売と交換されそうですが、まあ読売と別ブロックになれれば良いのでそれでも構いません。

 まあ2008年以降では唯一パ・リーグに二度勝っていた読売が今年惨敗したことによって、プロ野球のリーグ間格差の議論が活発になれば良いと思います。

*1:調べてみると、昨年の丸は日本シリーズで打率2割に終わった上、第3戦で4三振、第6戦で3三振を喫するなど、広島打線の足を引っ張りまくっていた。今年は第4戦の最後の打席で初安打と初打点を記録しただけで、これがなければ打率0割だった。

ドラフト会議、奥川恭伸はヤクルト、佐々木朗希はロッテが交渉権獲得/気合いが入らないソフトバンクと読売の日本シリーズ予想

 先日のドラフト会議で、注目された佐々木朗希はパ4球団の競合の末ロッテに、奥川恭伸はセ3球団の競合の末ヤクルトにそれぞれ指名された。ヤクルトが競合で注目選手の当たりクジを引くケースはあまり記憶にないので、読売と阪神にたとえクジ引きではあれ勝ったことは、散々だった今年のプロ野球にせめてもの最後っ屁をかまして溜飲のほんの一部を下げたというところか。

 しかし12球団最弱の投手陣であることが数字にもはっきり表れているヤクルト*1だけに、来春高校卒の奥川を1年目から酷使することは避けたい。また古い話だが、故武上四郎監督がやったような、エース・尾花を救援させて荒木大輔に初白星をつけたり(1983年)、故高野光をいきなり開幕投手に起用するなどの気を衒った起用はしないでほしい。名リリーフ投手だった新監督の高津臣吾は、武上や野村克也*2のような馬鹿な真似はしないだろうとは思うが。監督が小川淳司から高津に代わったことで、奥川にとって良い目が出るのではないかと期待している。

 ところで今日から日本シリーズだが、今年くらい気合いが入らない日本シリーズも記憶にない。私は日本シリーズに読売が出る場合、普段なら読売負けろと強く念じるのだが、相手がソフトバンクでは半分どうでも良いと思ってしまう。最近は毎年のようにソフトバンクが出てくるが、このチームが出てくると私はいつもセ・リーグのチームを応援して見ているのだ。ことにヤクルトがソフトバンクの巨大戦力に歯が立たなかった2015年の日本シリーズ以降、ソフトバンクに対する忌避感はいやが上にも高まった。だから、読売には負けて欲しいけれどもその相手がソフトバンクとあってはどうしても気合いが入らないのだ。読売の相手が故星野仙一率いる楽天だった2013年も気合いが入らなかったが、あの年はまだ楽天田中将大というリーグ戦無敗の投手がいて、彼がどんな投球をするかという興味があった*3。今年はそれもなく、せいぜい読売のドスコイ(山口俊)とソフトバンク千賀滉大の投げ合いくらいであって、両者とも良い投手には違いなかろうが、突出した大エースだとまでは思えない。

 しかもホークスという球団は、過去18度も日本シリーズに出場して9勝9敗だが、こと読売戦に関しては1勝9敗であり、故杉浦忠の4連勝で唯一読売を破った1959年のシリーズからもう60年も経っている。幸か不幸か、過去半世紀の間にはホークス対読売は2年か対戦がなく、一度は1973年の読売V9の年であり、二度目が史上最悪の日本シリーズだった2000年の「ON対決」だった。あんなつまらない日本シリーズはなかった。第2期長嶋茂雄監督時代の読売は、監督采配の不要な「巨大戦力」を擁していたのだった。そして当時の読売のような巨大戦力を擁するようになったのが近年のソフトバンクであって、2011年中日、14年阪神、15年ヤクルト、17年DeNA、19年広島を次々と撃破して行った。最後に残った読売と今回対戦するというわけだ。

 しかしさしものソフトバンクの巨大戦力にもかげりが見えており、昨年と今年は2季連続のリーグ2位に終わった。それでもクライマックスシリーズでひっくり返せたのは、いつの間にか西武が重篤な「ホークス恐怖症」にかかってしまったせいであって、その象徴がプロ入りからソフトバンクにだけはなかなか勝てずに13連敗した菊池雄星だった。菊池は昨年のリーグ戦の終わり頃にようやくソフトバンクに勝ったが、クライマックスシリーズ第1戦では無惨に打ち込まれ、そこから西武の2年連続クライマックスシリーズ敗退の惨劇が始まった。その程度の投手がメジャーで活躍できるのかと疑っていたら、案の定マリナーズで打ち込まれて二桁敗戦を喫した。

 それでも、投手力は弱くとも、浅村を楽天に強奪されてもなおリーグ一の強力打線を誇る西武が日本シリーズに出た方が読売に勝つ可能性は高かったのではないか。西鉄時代を含めてライオンズは過去20度の日本シリーズに出場して13勝7敗だが、読売戦7勝3敗、他の5球団とは6勝4敗(対中日3勝、対広島2勝、対ヤクルト1勝2敗、対阪神1敗、対横浜1敗)という結果が残っている。

 蛇足だが、今世紀に入ってからの読売のリーグ戦及びポストシーズンの成績を、リーグ戦2位以下を×、リーグ戦優勝でCS敗退を△、リーグ戦優勝で日本シリーズ敗退を○、日本シリーズ優勝を◎で表記すると、×◎××××△○◎××◎○△××××となる。これは2001年以降の結果だが、2003年以降に限ると、2010年と2011年の間を対称軸とする左右対称になる。そして2002年に読売は西武を4タテして日本一になっているから、今年もこのシンメトリーが続くなら、読売がソフトバンクを破ることになる。

 こんな(今年に限っては)ジンクスもあることだし、日本シリーズは読売が勝つのではないかと恐れている。いや、こんな馬鹿げたジンクスは別にしても、ソフトバンクの戦力に見えるかげりや、ちょっと劣勢になるとシュンとしてしまうソフトバンク監督・工藤公康を、丸を広島から強奪して厚みを増した読売の打線や、今年復帰した監督の原辰徳の安定した采配と比較した時、やはり読売が勝ってしまうのではないかと恐れる今日この頃なのだ。

*1:今年のヤクルトのチーム防御率は12球団でも突出して悪い4.78で、セ・リーグチーム防御率5位のDeNAの3.93に大きく水を開けられ、パ・リーグチーム防御率最下位の西武の4.35と比較しても0.43もの差がある。

*2:野村は1年目の伊藤智仁(1993年)や3年目の岡林洋一(1992年)を酷使して潰した。

*3:もっとも田中は星野に酷使されていたせいか、第2戦で勝利投手になったもののそれほど抜群の投球ではなかったし、第6戦ではついに菅野智之に投げ負けた。しかし星野はこの試合で田中に160球以上の投球数で完投させた上、翌日の第7戦でも救援を命じるという、いかにも星野らしい投手酷使をやらかしたのだった。

金田正一がやらかした「ヤラセ」の数々

 先日死去したプロ野球金田正一は、確かに偉大な投手ではあったのだろうが、性格はわがままであり*1、自らの個人記録及び自らが監督を務めたチームの個人記録について、数々の「ヤラセ」を演じてきた。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記記事へのコメントより。

 

  id:Jiyuuniiwasate

 

>>1969年に読売で挙げた最後の1勝は「やらせ」だった。

嘘つけ、それ以外にも山ほど水増しがあるじゃないかと突っ込もうと思ったが、

>>先発投手の勝ち星を奪うこともしばしばだったと聞く。

これにちゃんと触れているのでよし。
いずれにせよ、「どちらの駅にお勤めで」と言われる程度の選手。

 

makegumikyoji

 

久しぶりです。
金田が他の投手の勝ち星を奪ったというのは、あまりにも一方的ではないかと思う。
【1953年国鉄スワローズ
スタメン
1中 佐藤 .260 22本塁打 47打点 16失策
2遊 中村 .262 *0本塁打 15打点 32失策
3一 辻井 .264 *2本塁打 32打点 *9失策
4三 杉浦 .232 10本塁打 49打点 18失策
5左 安居 .246 *6本塁打 44打点 *2失策
6捕 佐竹 .223 *2本塁打 29打点 15失策
7右 町田 .225 *5本塁打 25打点 *7失策
8投 金田 .275 *3本塁打 11打点 *1失策 >>128打席での成績
9二 福田 .210 *2本塁打 22打点 *8失策

代打
千葉 .185 0本塁打 17打点
土屋 .272 0本塁打 14打点
金田 .275 3本塁打 11打点 ※登板のない日は代打で出場していた

先発ローテ
金田 47試合 23勝 13敗 24完投 6完封 303.2回 229奪三振 2.37
井上 44試合 *9勝 26敗 *3完投 0完封 202.2回 *78奪三振 4.21
宮地 33試合 *3勝 13敗 *2完投 0完封 112.2回 *51奪三振 3.66

リリーフ
箱田 30試合 3勝 8敗 3.79
田所 29試合 2勝 6敗 3.86
金田 14試合 4勝 1敗 5S ※リリーフ時の成績。セーブ数は現在の基準を適用した場合(当時規定なし)
このチーム成績で、金田が後半に投げなかったら、逆転負けは必至でしょう。打てない、守れない、他にまともな投手がいない。金田が一番打率がいいのには驚かされる。

 

 実は私には念頭に置いている本があった。1988年に新潮文庫から出た玉木正之の『プロ野球の友』だ。この本には、長嶋茂雄星野仙一を持ち上げているという大きな欠陥があるが、傾聴すべき主張も含まれている。

 

プロ野球の友 (新潮文庫)

プロ野球の友 (新潮文庫)

 

 

 この本の239頁から「ヤラセ」と題したコラムが載っている。前半は、1987年のセ・リーグで、当時中日の監督だった星野仙一(故人)が自軍の小松辰雄最多勝のタイトルを獲らせた「ヤラセ」を批判する内容だが、途中から標的が金田正一に変わる。以下引用する。引用文にはこの日記のNGワードも含まれる。

 

(前略)(昭和=引用者註)44年10月10日、中日戦で “通算400勝” の大記録を達成した金田正一(巨人)も、(小松や元読売の藤本英雄らと=引用者註)同じパターンで、据え膳(原文は傍点=引用者註)の勝ち星を手に入れた(金田は城之内邦雄が4回を零封したあとの5回表から登板した=引用者註)。

 また金田は、国鉄時代の(昭和=同前)26〜39年の間、“14年連続20勝” という、とてつもない大記録を残したが、いちばん苦しかった35年、20勝22敗と、ぎりぎり20勝の大台に乗せた試合(対中日戦)も、そのパターン(2対0とリードした5回から登板)だった。

 ところが、そのとき先発した島谷勇雄という投手は、6年間の通算成績が0勝2敗。つまり、唯一の勝利投手のチャンスを金田の大記録のために奪われたというわけで、ヤラセには、このような犠牲が必ず伴うものなのだ。

 

玉木正之プロ野球の友』(新潮文庫 1988)240頁)

 

 文章はこのあと、金田がロッテの監督を務めていた1973年の八木沢荘六の「最高勝率投手」のタイトルをめぐる「巧妙なヤラセ」の手口が紹介されているが、面倒なので引用はしないでおく。またこの本には書かれていないけれども、「今日は勝てそうだから金田を投入する」采配を監督がふるった時にも、金田に対する「忖度」が多分にあったという話も仄聞している。

 光には必ず影を伴う。故人への「追討」になろうが、書き記しておかなければならないと思う次第。 

  なお、私個人は金田正一に対して好印象は全く持っていない。テレビのプロ野球解説であれだけ読売びいきを公言しまくっていたのでは、アンチ読売のファンに敵意を持たれても仕方がなかったと思う。余談だが、私は広沢克己に対しても否定的であって全然彼を評価していないことは、これまでこの日記に何度か書いてきた。

 もちろん金田の選手としての業績を否定するものでは全くないが。

 なお、金田が創始し、のち追放されたらしい「(昭和)名球会」に対しても、会の名称に元号がつこうがつくまいが私は徹底的にネガティブだけれども、めんどくさいし触れる気も起きなかったのであえて何も書かなかった。過去にはイチローが入らなかったことを評価する記事などを書いた記憶もあるがよく覚えていないし、自ブログ検索をやる気も起きない。触れる気にもならないくらい馬鹿馬鹿しい集団だと思っている。

*1:「偉大な」記録を残したプロ野球選手はたいていそうであり、長島茂雄王貞治とて例外ではない。だが彼らについては他球団の大選手のようにあけすけに語られることはなく、なぜか聖域にされている。なおわがまま度が特にひどかったのは川上哲治だ。

阪神の逆転Aクラスと中日・大野雄大の防御率1位タイトルを「交換」したセ・リーグ最終戦に思う

 昨夜(9/30)、プロ野球の全日程が終了したが、セ・リーグの最終戦阪神のAクラス入りと中日・大野雄大投手の防御率1位のタイトルを「交換」するような試合となり、話題となった。

 昔(1982年)、中日の優勝と大洋・長崎啓二選手の首位打者のタイトルを交換するような試合があって、非難囂々だったことを覚えているが、今回はリーグ優勝ではなくクライマックスシリーズ出場権だったせいか、あまり騒がれていないようだ。しかし、大野は3回3分の1を完全に抑えていたし(しかも直近の阪神戦ではノーヒット・ノーランを達成していた)、シーズンの勝ち星が9勝で、二桁勝利に王手をかけてもいた。ここで防御率1位だけ確保しておこうというのはいささかせこいなあと思った。中日の与田監督と阪神の矢野監督はかつて「星野竜」とやらでチームメイトだったし、故星野仙一は中日監督時代、自軍の選手の個人タイトル獲得のために、ずいぶんせこい真似をやっていた。私はやはり釈然としないものを感じる。4位に終わった広島が、今季唯一読売に勝ち越していたチームだっただけに余計にその感が強い。もっとも、今季の広島はやることをやらずにムダな負けを随分重ねたし、年々野球が粗くなる一方のようにしか感じられなかった。最終戦で中日に負け、ジョンソンに自責点4がついた試合は、阪神のモチベーションを上げ、中日・大野のタイトル獲得へのハードルを下げた意味で、まさしく自滅。ジョンソンが勝ち越し点を与えて気落ちした時点で投手を大瀬良にでも代えて中日の追加点を防いでいれば、ジョンソンの自責点は2で済んだかもしれないし、それどころか広島が逆転するチャンスも増えた。だが、すっかり大雑把な試合運びに慣れた広島の緒方監督にはそのような采配はできなかった。

 思えば、2016年の日本シリーズ第3戦で、当時日本ハム大谷翔平を歩かせるでもなく勝負するでもなく「くさい球」を大瀬良に投げさせ、最初から悪球を狙っていたという、水島新司の漫画『ドカベン』の岩鬼を思わせる大谷の悪球打ちの餌食になってサヨナラ負けした試合があった。そこまでの2戦は広島が本拠地で2勝していて、3戦目もタイスコアだったが、試合内容は圧倒的に広島が押していた。しかしこの大谷のサヨナラ安打で流れは変わり、以後は試合が進むにつれて、全試合接戦ではあったものの日本ハムの勢いが増していき、最後はマツダスタジアムでレアードの満塁本塁打が飛び出して(この時にも明らかに投手交代が遅れた)、広島は4連敗でシリーズに敗退した。2017年のクライマックスシリーズDeNAとの初戦に勝ったあと4連敗し、昨年の日本シリーズでもソフトバンクに1引き分け1勝のあと4連敗した。すべては2016年の日本シリーズ第3戦の不徹底な大谷との勝負から始まった感がある。

 あの試合、テレビ朝日で解説していた、ヤクルトを最下位にして「監督失格」の烙印を押された古田敦也でさえ、「勝負するか敬遠するかはっきりさせた方が良い」と何度も言っていたし、翌日のスポーツ紙では宮本慎也が広島ベンチの采配を酷評する超辛口のコメントを発していた。私はあの年のシリーズ終了後、広島は宮本をコーチに招いた方が良いとこの日記に書いた記憶がある。宮本には、今年のヤクルトのような、もともと弱いチームを強くする能力には欠けるが、強いチームをさらに強くすることには長けていそうな気がする。だが、広島は強いチームをさらに強くしようとの努力をしなかったように思えてならない。おそらく来年からの広島は下り坂をたどるだろう。

 特にセ・リーグでは、強いチームをさらに強くしようとの貪欲さを持った球団は、残念ながら読売以外にはないのではないか。今も腹立たしく思い出すのは2011年の中日で、あの年この球団の社長だかなんだかは、リーグ連覇を目指していた当時の監督・落合博満を引きずり降ろそうと画策していた。それがペナントレースの終盤に発覚し、監督が代われば優勝できなくなると危機感を抱いた中日の選手たちを奮起させて、その煽りをヤクルトが食らって中日に大逆転優勝を食ってしまったのだった*1。このシーズンも、夏場のヤクルト・小川淳司監督の采配に「緩み」があった。勝てる試合を勝ちに行かず、8月下旬だったかに、相性の良かった中日との神宮での最終戦に思わぬ逆転負けを喫した時に、最初の嫌な予感がした。阪神戦で、阪神を苦手とする村中恭兵投手らを先発させ続けたローテーションも大いに疑問だった。これらが積もり積もって、最後の最後に中日に逆転を許した。1998年に38年ぶり優勝を遂げた横浜も、翌年の開幕戦から6連敗して、開幕11連勝の「星野竜」にいきなり大差をつけられたのが致命傷になった。要するに、このリーグでは読売以外の球団は強さが持続しないのだ*2。昨年までの広島は、セでは読売以外初めてのリーグ3連覇をなし遂げはしたが、それは個々の選手の力によるところが大きかったのであって、丸佳浩を読売に強奪された今年は、読売には勝ち越したものの波が大きい戦いぶりだった。特に阪神戦では試合終盤での逆転負けが多く(夏場の京セラドームでの2試合連続逆転負けなど)、阪神との対戦成績も1つ負け越した。シーズン全体として見ても「負けに不思議な負けなし」だったといえる。阪神は広島を上回ったことに胸を張って良い。一方、広島は監督を代えた方が良いし、フロントの考え方も変えなければならない。一方阪神は、昨年終盤の糸の切れたような戦いから一転して、今年は最後まで見事な粘りを見せた。矢野燿大金本知憲の監督の差がはっきり出たとしか言いようがない。中日も監督が与田に代わって良くなった。ヤクルトは今季でもこれらの球団に大差をつけられたのに、現状のままだと来年はさらに差をつけられてしまう。誰が考えても追うのは大仕事だから、高津臣吾も大変だろう。

 昨夜の阪神対中日戦については、下記記事を引用する。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191001-00010000-wordleafs-base

 

阪神CS出場と中日大野の防御率タイトル獲得“竜虎同盟”に意外と批判の声目立たず!

10/1(火) 5:00配信

THE PAGE

 

 阪神が30日、甲子園で行われた最終戦で中日を3-0で下し、逆転で3位に浮上、2年ぶりのクライマックスシリーズ進出を決めた。中日は3回3分の1無失点に抑えれば逆転で、最優秀防御率タイトルを獲得できる先発の大野雄を、タイトル確保と同時に降板させ、直後に阪神が均衡を破り先制した。大野のタイトルと阪神のCS出場の交換ゲームのようになった展開にネット上で「竜虎同盟」という言葉がSNSのトレンドワードになった。意外と広島ファンを含む批判的な声は少なかった。

 

天敵左腕降板直後に勝ち越し!
 

 ベンチから出てきた与田監督の姿を認めると虎党が騒いだ。前回登板は、ノーノー。この日もパーフェクトに抑えこまれていた阪神の天敵左腕が降板するのだ。4回先頭の近本をアウトにとった時点で、3回3分の1を無失点に抑えた大野の防御率は2.58となり、タイトルを争っていた広島・ジョンソンの2.59を抜いたのである。

 チームは、この2試合で連勝すれば、4位の可能性があったが、前日のゲームを失った時点で目標はなくなっていた。完全な消化試合で指揮官が個人タイトルを優先するのは当然だろう。しかも、大野は初の防御率タイトルである。

 大野が降りた途端に阪神は水を得た魚になった。2番手の三ツ間、3番手の山本を攻めて、たちまちのうちに4、5回で3得点。大山のタイムリーに、ワイルドピッチで2点をもらうという展開。もう甲子園は勝負あったの雰囲気に変わった。

 モチベーションが異なるチームの戦いは、こうまで違うものか。先発の青柳から、島本、引退登板となった高橋聡、岩崎、ジョンソン、藤川と小刻みに目先を変えられ、中日打線は白旗をあげた。

 今季限りの退団を表明している鳥谷が、阪神ラストゲームを7回の代打出場(ライトフライ)からショートの守備につくという矢野監督の配慮もあって、さらに甲子園は特別なムードに包まれていた。
 今季ゲーム差は広島と最大6.5差あった。広島が先に全日程を終えた時点で1ゲーム差。阪神は残り3試合。3連勝がCS出場ノルマという過酷な条件を6連勝フィニッシュという異例の猛ダッシュでクリアしてみせたのである。

「セプテンバー・ロス」は、これまでの阪神の代名詞だったが、就任1年目の矢野阪神は、見事な粘りと、投手力で奇跡の逆転CS出場を勝ち取った。泣くに泣けないのは、この3日間、毎日、阪神の負けを祈っていた広島ファンだったのだろう。

 ネット上では「広島ファン」に続き、一時「竜虎同盟」という言葉がSNSのトレンドワードとなった。大野の最優秀防御率タイトルと交換で阪神がCS出場権を得た現象をファンが面白おかしく表現したもの。
 ツイッターの書き込みは「竜虎同盟最高!」「竜虎同盟ありがとう!」などとポジティブなものが多く、広島ファンも激怒というよりも総じて「今年はバティスタのドーピング問題もありCSにいけなくて当然です」「阪神さんおめでとう!」といった広島の4位転落に納得しているような声が目立った。

 ペナントレース終盤の勝敗度外視の個人タイトル優先主義には、否定的な議論がなされることが少なくないが、最終戦でチームの目標がない中日が、見事な復活を遂げた大野へのタイトルプレゼントにチームが一丸になった。今回は、ギリギリセーフだろう。

 阪神OBで評論家の池田親興さんも「順位がかかっているならまだしも、チームに目標がなくなった最終戦でタイトルがかかった選手がいるなら、配慮するのは、監督として当然の行為。与田監督が3回3分の1で、きっかりと大野をマウンドから降ろしたことに何も問題はないだろう。広島ファンにしては、納得がいかないかもしれないが、最終戦の中日戦に、自力で勝っておけば、こんな気持ちにならなくて済んだこと。例年ペナントレースの後半に繰り広げられるケースの多い醜いタイトル争いとは、ちょっと種類が違うと思う」と、与田監督の采配に肯定的だった。

 本当は“竜虎同盟”で巨人を引きずり下ろし、さらなる混戦に持ち込んでおかねばならなかったのだろうが、これもたまたまの巡り合わせ。143試合までスリル満点。そしてハッピーエンドにまとめた2019年の阪神劇場はエンターテインメントとして最高の結果を残した。 

 矢野監督は、試合後の全試合終了スピーチで、ラグビーW杯で優勝候補のアイルランドを破る大金星をあげた日本代表を引き合いに出して「阪神タイガースも、感動と子供たちに夢を与えられるようなチームになっていきます。選手たちが、粘りに粘ってつかんだクライマックスシリーズの切符。皆さんと最後までしっかりと戦っていきたいと思います」と挨拶した。

 阪神と横浜DeNAとのCSファーストステージは5日から横浜スタジアムで行われる。

 

 私はCSファーストステージでは当然ながらDeNAを応援するが、仮に阪神が勝ち抜いたなら、ファイナルステージでは阪神を応援する。

*1:当時、逆転される前にこの最終結果を言い当てる記事をこの日記に公開したことがあった。私は悪い予感だけはよく当たる。小池百合子の「排除劇」もその2か月前に言い当てていた。

*2:90年代のヤクルトの黄金時代でさえ、1年おきにしか結果を出せなかった。

プロ野球・読売が5季ぶりセ・リーグ優勝

 タイトルの通り。決まっちまいやがった。あっけなかった。

 ヤクルトはとうの昔に最下位が確定しているが、DeNAも広島もともに2桁連敗があったし、終盤の読売との直接対決にも負けた。完全な力負けといえる。特に広島は中日か阪神に抜かれてクライマックスシリーズ進出を逃す可能性さえある。今季セ・リーグで読売に勝ち越したのは広島だけだから、CSは広島に出てもらわないと困るのだが。

 まあどうしようもなくつまんないシーズンだった。ヤクルトの小川淳司監督は、結局第1次の時と同じで代わった直後は良かったが最後はダメだった。同じ監督が復帰しても同じ結果になるというのが私の持論だから、いずれ最下位に落ちて監督が代わるだろうとは予想していたが、2年目で早くもその時がきた。後任は高津臣吾だと日刊スポーツが書いていたようだが、高津ならおそらく今年よりは良くなるだろう。今年はなんといっても救援投手陣がボロボロすぎた。今年の救援投手陣ならリーグ優勝した4年前の打線と組み合わせても最下位になったに違いない。今年のヤクルトにはセーフティーリードがなかった。

 他球団では、DeNAの監督が三浦大輔に代わるとの噂があるようだ。あと広島も昨年までのポストシーズンで3年連続4連敗を記録するなど、勝負弱い体質が目立つから、そろそろ監督を代えた方が良いと思うのだがそうはならないだろう。中日と阪神は監督が代わって良くなった。阪神は前の監督(金本知憲)がダメすぎたのと新人最多安打を記録した近本光司の活躍の影響が大きいと思われるが、中日は次々と若手先発投手が出てきたので、野手でも根尾が出てくるであろう来季はさらに手強くなる可能性が強い。この球団はここ数年ヤクルトの5位争いのライバルだったが、久々に強くなりそうだ。ヤクルトはこのままでは水を開けられる一方だから来季が正念場になる。

 以上、2位から5位までの順位は確定していないが今季の総括。読売が優勝でヤクルトが最下位なんて、こんなつまらないシーズンはない*1。そういやヤクルトは今日中日に大量リードされているから、このまま負ければ(負けるに決まってるけど)、交流戦で戦ったパ・リーグ6球団を含む全11球団に対する負け越しが決定する。まさに「完全最下位」だ。

*1:前回の小川監督時代の最後の2年だった2013年と2014年も読売優勝・ヤクルト最下位だった。真中満が監督になった2015年のヤクルトのリーグ優勝は前年最下位からの優勝という、1960年大洋、1975年広島、1976年読売と同じパターンだった。セではこの4度だけでパ・リーグでも2001年の近鉄の一例があるだけ。2001年の日本シリーズ近鉄を破ったのはヤクルトだった。