kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「姉歯以上のデタラメ」の都市再生機構マンションの件

読売新聞に記事が出ている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061129it15.htm
以下引用。

都市機構、構造計算の誤り隠ぺい…理事長ら10人処分

 独立行政法人都市再生機構(旧都市基盤整備公団)が分譲した東京都八王子市のマンションの耐震強度が不足していた問題で、機構は29日、内部調査結果を発表し、同マンションの構造計算書に誤りがあることを一昨年から認識し、問題部分を修正した別の計算書を昨年6月に作成していたことを明らかにした。

 しかし、住民らに対しては「問題はない」と虚偽の説明をしていた。

 調査結果を受け、国土交通省が29日、小野邦久・理事長を冬柴国交相による文書厳重注意処分としたほか、機構も小野理事長と村山邦彦理事を給与10%の辞退2か月とするなど幹部計10人を処分した。

 この問題では、2002年にマンション(6階、19戸)の住民から構造計算書の提示を求められた機構が、「紛失した」としたうえで、03年に再計算書と再々計算書を相次いで作成。住民の依頼で専門機関が再々計算書などを分析した結果、鉄筋量を過大評価するなど不審点が見つかった。

 内部調査結果によると、マンションは1988年の当初設計段階から強度が不足しており、再計算書、再々計算書にも壁の強度を過大評価するなど5種類の誤りがあった。

 機構から再計算を委託されたのは、機構OBが社長を務め、当初設計も手掛けた日匠設計(東京都新宿区)だが、同社は再計算の際、機構の担当者と相談するなどして、通常の設計では全く採用していない不適切な方法で計算していた。

 住民の指摘で機構側は04年6月以降、誤りを認識。再計算書、再々計算書とは別に、強度を上げるためにスリット(切れ目)を入れるなどして問題部分を修正した新たな計算書を05年6月に作成した。しかし、住民や報道機関に対しては、そうした事実を隠したまま、「見解の相違や単純ミスはあるが問題はない」などと説明していた。

 小野理事長が国交相による文書厳重注意処分を受けたのは今回で3回目。問題のマンションの高林賢治・管理組合理事長は「機構が基準を満たすために恣意(しい)的に数値を操作したのは明らか。問題部分を修正した計算書まで作っていたとは驚きだ」と話している。
(2006年11月30日1時49分 読売新聞)