フジの『新報道2001』は冒頭から西松建設違法献金問題だったが、いつものように8時にTBSの『サンデーモーニング』に切り替えると、拉致問題を延々とやっている。この件は、常に自民党政府によって政治的に利用されるものなので私は無視していたのだが、こんなのを延々とやるTBSの見識を疑う。コメンテーターが言っていたように、金賢姫が北朝鮮を出国したのは1987年であり、1994年に死亡したとされる横田めぐみさんに関する北朝鮮による情報の真偽などわかろうはずはない。それなのに、朝日新聞を除く翌日の新聞の一面の見出しに、軒並み「めぐみさんは生きていますよ」と言ったとかいう金賢姫の言葉が出ていた（大阪本社発行の各一般全国紙および四国新聞）のには、「またか」とうんざりした。最近ろくでもない記事が目立つ朝日新聞だが、一面の見出しに金賢姫の言葉を用いなかったことで、辛うじて見識を示した形だ。（注：最初に書いた朝日新聞についての記述は記憶違いで、朝日もきっちり金賢姫の言葉を見出しにしていた）
対北朝鮮関係の改善については、福田康夫前首相は前向きだったはずで、拉致被害者に関する情報も、田原総一朗もかなり詳しく知っていることをサンプロでほのめかしていたことがあった。横田めぐみさんが本当に死亡している可能性が高いと田原は思っているはずだ。だが、政権が安倍晋三同様の極右的性格を持つ麻生太郎首班の内閣に代わり、再び拉致問題を政治利用する方向に戻ってしまったのかも知れない。
