kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

毎日新聞「えらぼーと」への回答に見る各党のスタンス

とりあえず、下記のように結果をまとめた。

  1. 憲法9条改正
    幸福=大地=改革>自民平沼(以上改憲派)>みんな>国民>民主>公明(以上中間派)>日本=社民=共産護憲派
  2. 集団的自衛権の政府解釈
    改革>幸福>自民平沼(以上解釈変更派)>国民>民主>みんな(以上中間派)>公明>大地=日本=社民=共産(以上変更不要派)
  3. 核兵器保有
    改革>幸福>平沼(以上検討必要派)>国民>自民(以上中間派)>みんな>民主>大地=日本=公明=社民=共産(以上検討不要派)
  4. 国会議員の世襲
    改革(世襲肯定派)>自民平沼(以上中間派)>国民>公明>幸福>共産>みんな>民主>日本=大地=社民(以上世襲制限派)
  5. 国会議員定数削減
    改革=日本>民主平沼>みんな>自民>国民>幸福(以上比例代表削減派)>公明(中間派)>共産>社民(以上比例代表減反対派)
  6. 企業・団体献金改革>幸福>自民(以上企業献金肯定派)>国民>平沼(以上中間派)>みんな>公明>民主>大地=日本=社民=共産(以上企業献金禁止派)
  7. 選挙後の議員の政党鞍替え
    大地>みんな>幸福(以上「問題ない」派)>平沼>日本>国民(以上中間派)>自民>公明>民主>社民>共産(以上「問題だ」派)
  8. 政治家と官僚との関係
    改革(使いこなし派)>幸福>日本>自民平沼>国民、公明(以上中間派)>共産>みんな>社民>民主>大地(以上抜本変更派)
  9. 郵政民営化の評価
    公明>幸福>自民(以上やや成功派)>みんな(中間派)>日本>平沼(以上やや失敗派)>民主共産>改革=大地=国民=社民(以上失敗派)
  10. 取り調べの録音
    自民平沼>国民>幸福(以上中間派)>公明>みんな>民主>社民>共産>改革=大地=日本(以上賛成派)
  11. 小泉構造改革の評価
    公明>幸福>自民(以上「やや評価」派)>みんな(中間派)>平沼(「やや否定」派)>民主>社民>改革=大地=国民=日本=共産(以上否定派)
  12. 消費税率引き上げ
    自民(やや賛成)>公明(中間派)>平沼(やや反対)>国民>みんな>民主(以上かなり反対)>幸福=大地=日本=社民=共産(以上大反対)
  13. 温室効果ガス削減
    幸福(削減反対派)>改革=大地>自民平沼(以上政府案肯定派)>公明>国民(以上中間派)>みんな>民主共産>日本=社民(以上削減強化派)
  14. 環境税の導入
    改革>幸福(以上導入反対派)>自民(中間派)>国民>平沼民主>公明(以上やや導入賛成派)>共産>大地=日本=みんな=社民(以上導入賛成派)
  15. 年金財源
    改革>公明>幸福(以上保険料派)>自民(やや保険料派)>平沼>社民>みんな(以上中間派)>国民>共産(以上やや税方式派)>民主>大地=日本(以上税方式派)
  16. 製造業への派遣
    改革>幸福(容認派)>自民>公明(以上やや容認派)>平沼>みんな(以上中間派)>民主>国民(以上やや禁止派)>共産>大地=日本=社民(以上禁止派)
  17. 最低賃金の1000円への引き上げ
    改革>幸福(以上反対派)>自民(やや反対派)>平沼>みんな>国民>公明(以上やや賛成派)>民主>社民>大地=日本=共産(以上賛成派)
  18. 日米関係
    改革>幸福(以上日米関係重視派)>自民平沼(以上やや日米関係重視派)>国民>公明=みんな>民主(以上ややアジア重視派)>共産>大地=日本=社民(以上アジア重視派)
  19. アフガニスタンへの自衛隊派遣
    改革=大地(以上派遣賛成派)>幸福>平沼自民(以上やや派遣賛成派)>公明(中間派)>民主>みんな>国民(以上やや派遣反対派)>日本=社民=共産(以上派遣反対派)
  20. 北朝鮮の核実験への対応
    改革=幸福>平沼自民(以上圧力派)>民主>公明=みんな(以上やや圧力派)>国民>共産(以上中間派)>大地=日本=社民(以上対話派)


こうして見ると、結構自民党民主党の政策の開きが大きいことが注目される。民主党は、自民党と社民・共産の左翼政党のちょうど真ん中くらいの政策を掲げていると見るべきだろう。民主党新自由主義への傾斜は、回答からはっきり読み取ることはできず、国民新党と似たり寄ったりのスタンスを示している。「みんなの党」はやや新自由主義寄りだが、それでも思ったほどではない。

一方、同じ第三極を目指す勢力でも、平沼一派は政策が自民党に極めて近い。もともとは国民新党と似たような主義主張から出発したはずなのだが、独自路線を打ち出していった亀井静香と、自民党に恋々としていた平沼赳夫の差がはっきりと現れているといえる。平沼一派は、看板のはずの郵政民営化反対もはっきりと回答に反映されていないし、製造業への派遣や最低賃金の問題では、民主党はおろか「みんなの党」と比較しても新自由主義への傾斜を示している。これでは、「第二自民党」そのものであって、平沼一派が「第三極」を口にすること自体、僭称としか言いようがないだろう。

社民党共産党はやはり政策が極めて近く、同じような主張を持つ政党が2つもあることが、比例ブロックでの議席獲得を難しくしている。歴史的経緯はいろいろあるだろうけれど、両党は合流を検討するのが筋というものだと私は思う。

[追記]
自民党と他の党の政策の距離を測ってみたところ、下記のような結果になった。

(距離大) 社民党共産党新党日本新党大地民主党改革クラブみんなの党国民新党公明党幸福実現党 > 平沼一派 (距離小)

但し、改革クラブ幸福実現党は、極右の方向に自民党と距離がある。また、改革クラブは回答者が1人、新党日本新党大地は2人なので、とびとびの座標しか取れず、その分各党との距離が大きくなりやすい。しかし、以上を考慮しても、自民党と平沼一派との距離の近さは異常であり、これは平沼一派が事実上自民党の別働隊であることを示していると考えられる。