kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

四国・中国地方における投票行動に関する考察

(注:本エントリは単なる管理人の独り言であって、間違っても読者に投票先を推奨するものではありません)

四国ブロック(定数6)の場合は、民主3、自民2、公明1でほぼ決まりで、共産や社民に入れても死に票となる可能性が高いし(四国には国民新党の候補者はいない)、民主が4議席を獲得する可能性もきわめて低い。正直言って、戦略的投票行動が功を奏する可能性はほとんどないが、それでもやるだけのことはやってみるという心構えで投票するしかない。

民主党は、香川3区と愛媛2区を除く11の選挙区に候補を立てているが、もっとも情勢が厳しいのは高知2区、次いで高知1区と思われる。逆にもっとも勝利が堅いのが徳島1区で、次いで香川2区、香川1区、徳島2区、愛媛3区の順だろうか。愛媛1, 4区と徳島3区、高知3区の計4人は、蓋を開けてみなければわからない。小選挙区は最多で高知1区を含む10議席、最少で5議席というのが私の読みだが、競り合っている選挙区は、民主・自民ともやっている方としてはたまったものではない苦しさだろう。これら4つの区で民主党がすべて勝つのはさすがに難しいような気がする。特に大物相手の愛媛1区は予断を許さない。民主党の四国ブロックには、比例単独で2人候補がいるから、候補者を立てた全選挙区で勝つ場合に限って候補者があふれ、高知2区以外のすべての小選挙区で民主が勝つ場合に全員当選になる。

愛媛2区と香川3区は社民党の候補を民主党が支持する「野党共闘型」だが、民主党支持者には社民党候補に票を回さない者が多く、いずれも苦戦を強いられている。香川3区では、元自民党参議院議員真鍋賢二の息子・真鍋健(無・沼)がかなり票を集めている模様だ。私としては苦々しい限りだが、四国の保守性はなかなか根強く、ため息が出るばかりだ。思うのだが、「野党共闘」を声高に叫ぶブログは、共産党なんか批判してないで、社民党国民新党に票を回さない民主党支持者を批判したらどうなのか。それさえもしないで、「小政党こそ共闘魂を発揮して、小異を捨てて大同につけ」などと「上から目線」で社民党国民新党に注文をつけている民主党支持者というか「政権交代教」信者のブログを読むと、頭に血が昇る。

中国ブロック(定数11)は、民主5、自民4、公明1はほぼ確実で、最後の1議席公明党(2議席目)がとるか国民新党がとるかというところだと思う。これが戦略的投票行動のヒントになる。

あとは、「えらぼーと」などで各候補者の政治的立場をよく見てみることだろう。国民新党の場合、広島6区亀井静香の当選は間違いない。亀井静香の場合、9条改憲集団的自衛権の質問には答えていないが、核武装は検討する必要なし、また、アジア重視でアフガンへの派兵には反対している。労働問題では結構労働者寄りである。まあ、亀井静香が比例復活に回ることはあり得ないが、以上はご参考まで。

情勢が微妙なのが島根2区の亀井久興で、民主党政権ネオリベ化を阻止するためには議席が欲しいところなのだが、「民主党」の看板を背負っていないという理由だけで、苦戦を強いられている。小選挙区で敗れれば、比例での復活に賭けることになる。亀井久興は、憲法問題に関してはタカ派亀井静香よりはるかにリベラルで、9条改憲にも集団的自衛権の政府解釈見直しにも反対している。小沢一郎をはじめとして民主党に多い「解釈改憲派」(9条改憲には反対だが、集団的自衛権の政府解釈見直しには賛成)ではなく、はっきりしたハト派と言って良いと思う。それより何より、私が現在一番気になるのは、鳩山由紀夫財政再建路線に走ろうとしていることで、このままでは小泉政権発足時の二の舞になりかねない。個人的には、国民新党社民党、特に経済政策に関しては国民新党のブレーキ力を、閣外から連立政権を牽制する共産党とともに期待したいと思っている。そして、共産党社民党が中国ブロックで議席を獲得する可能性は低い。

国民新党は、岡山2区にも公認候補を出しているが、比例復活を含む当選の可能性は極めて低い。こちらはかなりタカ派の候補者だし、候補者本人の魅力は薄い。ただ、比例復活を考慮した場合、この候補よりも亀井久興小選挙区で負けたと仮定した時の惜敗率が高く出ることは間違いない。このことに注意する必要がある。

小選挙区民主党候補を見ると、民主党は島根2区と広島6区を除く18の選挙区に候補者を立てているが、状況が最も厳しいのが山口4区で、他に鳥取1区、山口1,3区、岡山3区など、小選挙区での当選に遠そうな選挙区がいくつかある。比例単独候補1人を含めて全員当選を果たすためには、4つしか落とせない。この比例単独候補は、同じ中国ブロックの自民党候補とは違って優遇されていないので、事実上の復活枠は「5」であるが、バンドワゴン効果が効けば、直前に候補者を擁立した岡山3区でさえ復活当選は不可能ではないと思う(なにせ「週刊文春」に至っては平沼赳夫の落選を予想しているほどだ)。それ以上に厳しいのが山口の2区を除く3つの選挙区、特に山口4区であって、同区の戸倉多香子氏が当選すれば、民主党歴史的大勝の象徴になるというkechack氏のコメントは、決して大げさではないと思う。