kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「権力」とは? 「与党」とは?? 「野党ボケ」とは???

テレビではしきりに長妻昭厚労相舛添要一に対する答弁で三度も「舛添大臣」と言い間違えたり(三度目にようやく気づいて訂正した)、鳩山首相が「長妻大臣」と言うべき場面で「長妻議員」と言ってしまったことを取り上げて、「野党ボケが抜けない」などと評しているが(岸井成格ら)、彼らがやっている仕事は政府の仕事だから、野党ボケなどしている暇はないと私は思う。今まで、「舛添」というと「大臣」が続くのが当たり前で、それが口になじんでいたからつい言い間違えただけの話だ。

問題なのはむしろマスコミの連中の方で、政権交代直後にはしきりに鳩山内閣に「君子豹変」を薦め、マニフェスト通りにやらなくとも良いとばかり言っていた。そして、田原総一朗は、「野党が政権をとった」などと言っていたのだが、政権をとった時点でもう野党ではない。マスコミ人の方が民主党政権の大臣などよりよほど「与党ボケ」しているのである。中には、「下野なう」などと言って自民党と一体となっていることを隠さないメディアもあったけれど。

あと、「野党ボケ」といえるのは世の旧「政権交代」ブログであって、「野党共闘政権」が成立したなどと、田原総一朗と同じようなことを文章に書いていたブログがあった。しかし、そんなブログも、鳩山由紀夫首班指名された頃には、間違いに気づいて、民主党は連立与党の中心を占め、いまや権力を持っていることくらいは認識している、、、と思っていた。

ところがそうではなかった。

http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-4bcd.html より。

 まず、共産党は、小沢秘書が逮捕されたことを持って、小沢に悪いところがあったに違いないと見なし、検察の味方をして、つまりは権力の味方をして、権力側を疑いもせず、陥れられている方を権力とともに追い詰めるいうあきれはてた政党だと気づきました。共産党は、非常に小さな正せばいいだけの間違いを、針小棒大にして重箱の隅をつつき巨悪のようにプロパガンダする政党で、民主党を陥れることに必死なだけのまったく不確かな野党と思ってます、今じゃ。彼らが権力側につくということは、私たちの敵であるということを表しています。権力側の言うことを丸のみにして、法にのっとって物事を考えないという信じがたい政党と理解しました。小沢秘書逮捕で持って小沢を悪だとみなすのなら、自分たち共産党の仲間が、戦前に官憲に投獄されたことは、投獄されるほど悪いことをしていたということなのですね?共産党のやっていることは、共産党に対する今まで持っていた私の信頼をまったく崩しました。

政権政党がどこなのかさっぱり理解していないとしか思われない文章だ。このエントリに、「はてなブックマーク」をつけた。
はてなブックマーク - 共産党はどうしろとおっしゃるのでしょうか。: ふじふじのフィルター

ここで私は「権力は民主党にある」と書いたのだが、ブログ主はこれを見たらしく、追記してきた。

【11月7日追加】

 「権力は民主党にある」なんちゅうことをおっしゃっているのをお見かけしたので、少々、追加記事を書くことにしました。

 ザッパに説明すると、日本は、幕末の戊辰戦争で、勝利者になった藩閥による官僚によって、官僚主導政治が確立されました。

 この官僚主導政治が、日本を戦争へと引きずり込み、惨敗したわけですが、レジスタンスのような民衆の抵抗運動もなかった日本では、戦後も、戦争を引き起こした官僚組織がそっくりそのまま生き延び、政治を骨抜きにしつつ、交付金補助金・許認可・行政指導・通達・省令を駆使し権力を今なお握っているわけです。戦争に負けたことによって、一応、民主的な憲法をいただくようになった日本ですが、実際は、官僚主導政治がおこなわれています。政治は、お金と権力を握っている官僚組織に使われているのです。

 ま、10月30日の衆院解散総選挙で、民主党は大勝利をして、政権党となったわけですが、自公政権時に権力を持っていたのは、官僚組織であって、自公政権ではないのですよ。まだ、官僚組織は、そのまま厳然として変わらない状態で存在します。これから、順調に行政改革が成功していけば、政権は安定し、真に政権党となっていくことでしょう。

 したがって、いまは、官僚組織には、ほとんど手がつけられていない状態だから、権力は官僚が握っているのであって、政権交代が、即、実質的に権力を握ることにはなりません。

もののみごとに権力側(民主党)、特に鳩山由紀夫を中心とした人たちのプロパガンダであるところの「官僚叩き」を妄信しているとしか言いようがない。官僚ばかりを悪玉にする論法は、小泉純一郎が好んだものであり、新自由主義に利用されやすい典型である。

http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-2fe3.html のコメント欄は、別エントリでも批判したが、今見たらさらにひどいコメントと応答がついていた。

ふじふじさん、こんにちは。

紹介したブログにコメント書いてきましたが、何ら私の質問、抗議に答えようとしません。
15、6人の国会議員しか居ない共産党がどうして200億円以上の資金が要るのでしょう。
私はコイツらに他の党の悪口を言われたくありません。

投稿: さとし | 2009年11月 8日 (日) 14時30分

ここでいう「紹介したブログ」とは、大津留公彦のブログ2 のことで、「さとし」という人物と、ブログ主の大津留公彦さんとのやりとりが読めるし、大津留さん自身「ふじふじのフィルター」に赴いてコメントもしている。

その部分は、リンク先をご参照いただくとして、ブログ主「ふじふじ」氏の返答を以下に紹介する。

さとしさん

共産党の存在は、相当胡散臭いです。

党員の方々は、党執行部を信じて熱心に活動されているものと思いますが、どうみても、与党の中の官僚機構にとって不都合な人たちの始末を引き受ける党にしか見えません。

今は、民主党が政治の主導を握りましたが、「官僚依存からの脱却」を掲げる民主党は官僚にとって敵に当たります。共産党は、躍起となって民主党つぶしをやろうとしています。自民党よりひどいぐらいですよ。

そこに、この党のアヤシサを見ますが、共産党資産の多さは、これに通じている可能性はありますね。

投稿: ふじふじ | 2009年11月 8日 (日) 14時49分

この文章にある、「与党の中の官僚機構にとって不都合な人たち」とは何を意味するのだろうか? しばらく意味がわからず、最初は「与党」とは旧政権の自公を指しているのかとさえ思った。しかし、さすがにそこまでひどくはなさそうで、現在の民社国連立与党の政治家のうち、官僚機構にとって不都合な人たち(長妻大臣あたりを想定しているのだろうか?)の「始末」(って何をやるんだろう?)を引き受ける党が共産党だと言いたいらしい。この手の論者にはこういう陰謀論がつきものだが、このブログが「陰謀論系」であるという認識は、私は以前から持っていた。ブログに張ってあるリンクを見ればすぐわかるし、当然のごとく、城内実のブログにもきっちりリンクが張られている。

ところで、「民主党の政治家=善」、「官僚=悪」というステレオタイプは、民主党の妄信的な支持者の間にはごく普通に見られるのだろうか?

彼らの姿は、小泉純一郎の「抵抗勢力」叩きに拍手喝采していた小泉信者と瓜二つにしか見えない。