kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

植草一秀氏は「安倍晋三氏を囲む5人の会」のメンバーだったのではないか?

くだらない国民新党日本新党・平沼一派の合併騒ぎで、植草本の読書メモ*1が途中になっているが、続きの部分こそ書きたかったところなので不本意ではある。植草一秀氏の本(ソエジーとの共著じゃなくて『知られざる真実』の方)は、本文はすべて読んで、痴漢「冤罪」(?)事件について書かれた巻末の付録のみ未読である。

そこで、本文を読んで気になった部分のみ手短に書いておく。

まず、一番気になったのは、安倍晋三内閣当時の一昨年の参院選前に出版された本であるにもかかわらず、安倍晋三に対する批判がほとんど見当たらないことだ。植草氏は、小泉純一郎に対しては、あれほど口を極めて罵っているのに、全くといって安倍を批判していない。

それどころか、一番驚いたのは、「陰陽五行」に傾倒していると告白する植草氏が書いた、以下のくだりである。

 男性の恩師から東洋の思想を学んだ。安倍晋三現首相が官房副長官だった時に恩師が提案して安倍氏を囲む5人の食事会が発足してほぼ毎月集まった。安倍氏の首相就任に備える勉強会だった。恩師は世の中で最も早くに安倍氏の首相就任を予言した。

植草一秀 『知られざる真実 −勾留地にて−』 (イプシロン出版企画、2007年)167頁)

明記されてはいないが、植草氏自身が「安倍氏を囲む5人の食事会」のメンバーであり、安倍晋三とともに「勉強会」を行っていたとしか読めない文章である。

そんな植草一秀氏を、なぜ「AbEnd」の主力だったブロガーたちが持ち上げたのか。「STOP THE KOIZUMI」とつながったのなら、「反新自由主義」の共通点があるからまだしも理解できる。しかし、「安倍を『the End!』させよう」というスローガンで結集した人たちと、安倍を囲む勉強会のメンバーだったと思われる植草一秀氏がなぜ結びついたのか、私にはさっぱり理解できない。共産党嫌いのSOBA氏ならまだわかるし、現にSOBA氏は早くから植草氏を熱心に支援していたが、SOBA氏のような「日共嫌い」ではなく、沖縄の米軍基地問題などにも熱心だったはずの「AbEnd」の人たちに植草氏が食い込んだプロセスが私には理解できないし、もしかしたら誰かが強力に植草氏を売り込んだのではなかろうかとも疑う。

巻末の付録の部分を除いて読み終えた感想をいうと、植草氏というのは「政治思想右派にして経済思想左派」の人だということだ。政治家でいうと亀井静香氏あたりに近いし、平沼一派との親和性も強い。だから、城内実支持者が熱心に植草一秀氏を応援する理由はよく理解できる。しかし、一部の左翼が植草一秀氏を熱狂的に支持し、崇拝する理由はますますわからなくなった。

もう一つ驚いたのは、植草氏が「9・11陰謀論」をサポートしている一人だということである。例の「悪徳ペンタゴン」などの表現によって、植草氏が陰謀論者であるとは認識していたが、まさか「9・11陰謀論」まで支持しているとは思わなかった。これについては、稿を改めて紹介したい。