kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三が自民党総裁になれば良かったのに

安倍晋三の放言が話題を呼んでいる。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091117/stt0911172047014-n1.htm

 自民党安倍晋三元首相は17日夜、都内で開かれた会合で、鳩山由紀夫首相が自身の資産報告漏れ問題を「恵まれた家庭に育ったものだから」などと釈明したことについて「何言ったって平気という感じだ。麻生太郎前首相が言ったら(政治的に)即死だ。だけどセーフ。鳩山氏は支持率が高いからうらやましい」と皮肉った。

産経新聞 2009年11月17日 20時44分)

思い出すのは、安倍晋三が総理大臣を務めていた3年前に、ホワイトカラー・エグゼンプション法案の導入が検討されており、一定条件下で会社員の残業代をゼロにするこの法案について、安倍が下記のように述べたことだ*1

安倍首相は5日、一定条件下で会社員の残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について「日本人は少し働き過ぎじゃないかという感じを持っている方も多いのではないか」と述べ、労働時間短縮につながるとの見方を示した。さらに「(労働時間短縮の結果で増えることになる)家で過ごす時間は、例えば少子化(対策)にとっても必要。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直していくべきだ」とも述べ、出生率増加にも役立つという考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

首相は「家で家族そろって食卓を囲む時間はもっと必要ではないかと思う」と指摘。
長く働くほど残業手当がもらえる仕組みを変えれば、労働者が働く時間を弾力的に決められ、結果として家で過ごす時間も増えると解釈しているようだ。

ただ、連合などはサービス残業を追認するもので過労死が増えるなどとして導入に猛反対している。このため、夏の参院選をにらんで与党内でも慎重論が広がっている。

しかし、首相は通常国会への法案提出については「経営者の立場、働く側の立場、どういう層を対象にするかについて、もう少し議論を進めていく必要がある」と述べるにとどめた。
http://www.asahi.com/politics/update/0105/007.html(リンク切れ)

私は、大企業で導入された「裁量労働制」を90年代前半から知っていたので、この安倍の妄言を聞いて、「恵まれた家庭に育ったボンボンの安倍は、何を言ったって平気という感じだな。森喜朗元首相が言ったら政治的に即死だろうけど、安倍は支持率が高いからうらやましいな」と思ったものである。

その安倍が鳩山首相を批判する。「お前が言うな」の典型例である。

『日本がアブナイ!』が安倍を痛烈に批判している*2。以下引用する。

 まあ、彼は、安倍自民党が、07年参院選で惨敗したのは、消えた年金問題や、赤城絆創膏&諸大臣の問題発言のせいだと思っていて。自分の首相としての国政運営や美しい国創りごっこの政策には、問題がなかったと思っているらしいので。

<麻生自民党の敗北も、大半は、マスコミの麻生バッシングのせいで。あとは麻生氏が保守性を強調しなかったのが敗因だと思っているらしい。^^;>
 
 そういう感覚の人には、安倍ー福田ー麻生政権の3年の間に自民党が、どれだけ国民に見放されてしまったか、その信頼や支持を回復するのはどれだけ容易でないかということは、理解できないだろうけどね〜。(~_~;)

 そして、せいぜい超保守派のお仲間とつるんで、自民党の中で勢力争いごっこにいそしんでいて下さいな・・・と申し上げたいmewなのだった。(@@)

(『日本がアブナイ!』 2009年11月18日付エントリ "「麻生さんなら即死」by安倍〜鳩山「恵まれた家庭」発言で&三宅は鳩山の人柄ヨイショ" より)

胸のすく安倍批判ではあるが、安倍が勢力争いにいそしむくらいでは物足りないのは私だけだろうか。

安倍は、自民党総裁選に立候補しなかった。平沼グループは、自民党に復党する条件として、安倍が自民党総裁に就任することを条件にしていたらしい。

安倍は、真に自民党のためを思うのであれば、総裁選に立候補して当選し、平沼一派を自民党に迎え入れるべきだった。そうすれば、現在起きているような不愉快な国民新党との合併騒ぎなど起きなかっただろうに、と残念でならない。安倍が自民党総裁になったなら、「自主憲法制定」を党是とする自民党は、堂々とイデオロギー論争を民主党に挑み、真正保守の心意気を全国民に示したことだろう。「改憲なくして成長なし」。これが、真正、もとい新生自民党の新たなスローガンになったに違いない。

安倍が自民党総裁になれば良かったのに。いや、今からでも遅くない。自民党内で「真正保守」を結集すべく、安倍晋三は雄々しく立ち上がるべきである。