人はどんな時に陰謀論にはまるのだろうか。
衆議院選挙で「刺客」を送られて自民党を追われたうえに惨敗した時、ユダヤ陰謀論の甘いささやきに乗ってしまった。
せっかく防衛大臣にのし上がったのに、あっという間に内閣が崩壊し、その後自民党総裁選に立候補して憧れの「純ちゃん」の支持も受けたのに、地方票ゼロという赤っ恥をかかされ、総理大臣への道が怪しくなった時、幸福の科学がささやいたかどうか知らないが、「中共の陰謀」論に乗ってしまった。
いっとき総理大臣候補といわれた人物では、「刺客」は軽く一蹴した大物だったけれど、病に倒れてしまい復党もかなわないうち、「タイミングよくパンダのランラン(ママ)が死んで、何らかの策謀があるんじゃないかと言う人もいた」とテレビで発言するに至ってしまった。もっともそれ以前から、「アインシュタインの予言」*1を信奉していたけれど。
その人物の一番弟子が開設している人気ブログのコメント欄では、レイシズムとトンデモ陰謀論が花盛りだ。なんとかは死ななきゃ直らない。
記憶がなくなるまで泥酔した状態で「痴漢」容疑で逮捕されたことが、「悪徳ペンタゴン」理論に思想を深めるきっかけになった人もいた。
その人に関連して思い出したが、どの大学で学位をとったかによって本流・非本流が決まってしまうスノッブな経済学の世界で非本流であることが、「地球温暖化陰謀論」に傾倒するきっかけになった人もいる。
まだまだいくらでもいるが、要するにものごとが自分の思うように行かない時に陰謀論にはまるのだろう。ここで挙げた6人のうち4人が東大を卒業している(カイロ大卒と慶応大卒が1人ずつ)。どんなにエリートだろうが簡単に陰謀論にはまる、というより、エリートであればあるほど、挫折した時のダメージが大きく、トンデモに走ってしまうのではないかと思える。