kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

元号と西暦

学研と学校 - Living, Loving, Thinking, Again より。

昭和のうちは大っぴらに西暦を使うのはサヨク! という雰囲気があることはあったのだが、平成になって開放的になったなと思ったのは、サヨクとか関係なく西暦を使う人が増えたということだ。

これは、実は先日の「天皇の政治利用」に絡んで書こうと思っていたネタだったりする。

真正保守」をもって任じているはずの自民党の政治家も、最近では年数を表現するのに、元号ではなく西暦を用いることが多い。記憶違いでなければ、町村信孝もそうだったはずだ。

いや、町村どころではない。

◎ 政 治 ◎ 村田良平元外務事務次官(写真付) « 城内 実(きうちみのる) オフィシャルサイト より。

 私が外交官になりたいと思ったきっかけは、私が幼少時(小学校1ー4年、1971ー75年)に西ドイツに滞在していたおりに、当時の曽野明大使の公邸にてクリスマスの会に呼ばれ、声をかけられたことがきっかけであった。

◎ 政 治 ◎ スズキとフォルクスヴァーゲンの提携 « 城内 実(きうちみのる) オフィシャルサイト より。

 私が外務省に入省する前に三菱自動車ダイムラークライスラーとの提携が実現した(なお、私は未だに初代三菱デボネネア(86年製)のオーナーである)。

なんと、城内実大先生も、年数を表記するのに西暦を用いるのがデフォルトらしい。ドイツにいたからとか、元外交官だから、というのは言い訳にならないだろう。「国士」がそんなことで良いのだろうか(笑)。

新聞やテレビ・ラジオでも西暦で年数を表すのが普通だが、例外の大手メディアが2つあって、それはNHK産経新聞である。しかし、フジテレビは普通に西暦を用いているはずだし、それどこかサンケイスポーツも西暦がデフォだ。

ところが昔はそうではなく、たとえば朝日新聞の記事でも「昭和」を省略して「六十三年」という表記で「昭和63年」を表していた。「赤旗」はもちろん西暦オンリーだったから、「大っぴらに西暦を使うのはサヨク」という雰囲気は確かにあった。その流れが変わったのは、やはり平成への改元がきっかけで、特に改元が年末になるか年始になるか微妙だったので、雑誌の類が「昭和64年1月号」と表記するのを避けて、一斉に西暦表記に切り替えた記憶がある。

それが、今では日本を代表する右翼政治家までがデフォルトで西暦を使う時代だ。お役所の文書は今でも元号を用いるものが多いと思うが、公開特許公報の番号が西暦2000年を機に元号表記から西暦表記に切り替えられたことをご存知の方も多いだろう。

今になってみれば、自民党が大騒ぎして1979年(昭和54年)に成立させた「元号法」っていったい何だったんだろうと思う。確かにあの頃から比べて日本社会の右傾化は進行したけれども、元号自体が使われる機会は激減した。