kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新春早々の政変 ― 藤井財務相辞任、後任に菅直人

新春早々に大きな政治の動きがあった例として、1996年の村山富市首相辞任、橋本龍太郎内閣発足を思わせる大きなニュースだ。14年前の橋本政権発足で厚生大臣に就任した菅直人が、今度は財務相を兼任することになる。これまでスピード感が全く感じられなかった民主党政権だが、これで大きく変わるだろう。

http://www.asahi.com/politics/update/0106/TKY201001060361.html

藤井財務相の辞任了承、後任に菅副総理 鳩山首相発表

2010年1月6日19時42分

 鳩山由紀夫首相は6日夜、体調不良を理由に辞意を示していた藤井裕久財務相(77)の辞任を了承し、後任に菅直人副総理兼国家戦略相(63)を充てる人事を発表した。菅氏の負担を軽減するため、国家戦略担当は仙谷由人行政刷新相(63)が、科学技術担当は川端達夫文部科学相(64)がそれぞれ兼務する。首相官邸で記者団の質問に答えた。

 昨年9月に鳩山内閣が発足して以降、閣僚の辞任は初めて。首相は藤井氏を強く慰留したが、最終的に体調に不安を残したままで長時間の国会審議を乗り切ることは難しいとして断念。6日、藤井氏の辞表を受理した。菅氏は総選挙マニフェスト政権公約)の調整役を務めるなど、来年度予算案にも精通しているため、後任にふさわしいと判断した。7日に任命する。

 高齢で体調不良が辞任の理由とはいえ、首相の信頼が厚い主要閣僚である藤井氏の辞任は、今後の政権運営にとって大きな痛手となる。

asahi.comより)

小沢一郎と正面衝突してまでも鳩山由紀夫が実現させた藤井裕久財務相が、早々の辞任となった。今朝の日経には、後任に仙谷由人だの野田佳彦だの名前が出ていたので、私は冷ややかに見ていたのだが、豈図らんや後継は菅直人だった。この人事は大きい。

昨年の民主党代表交代劇は、鳩山由紀夫小沢一郎に巧みに取り入って、その結果首相の座も射止めたようなものだったが、やはり藤井裕久財務相就任で鳩山と小沢の間に亀裂が走ったのか。今回の人事は、小沢一郎菅直人が一転して手を結んだのではないかと思わせるものだ。かつての民由合併を思い出させる。鳩山由紀夫自由党との合同を意図したが、強引なプロセスが党内外から批判を浴びてこれに失敗し、民主党の支持率を大きく低下させて、鳩山は代表辞任に追い込まれた。結局後任の代表となった菅直人のもとで民主党自由党は合併したのだった。鳩山由紀夫という男は、いつも最初はリードするのだが、ぼやぼやしているうちに人心を失い、あげくの果てに寝首をかかれる。この分では、総理大臣の座もいつまで安泰か疑わしい。もちろん総理大臣が代わったって民主党政権衆議院を解散などしない。自民党はそれを批判するだろうが、「お前が言うな」と言われておしまいだ。民主党は、きっと自民党と同じことをする。

とはいえ、ゴリゴリの緊縮財政派だった藤井裕久の辞任と菅直人財務相兼任は、民社国連立政権の政策執行にとってのみならず、国民にとってもプラスのニュースだろう。逆に前記の日経や田原総一朗らにとっては不快きわまりない人事に相違なく、今後彼らは全力で民主党政権への攻撃を繰り広げるだろう。

しかし、田原総一朗が吼えていられる時間も、あと3か月もないのである。