kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

あほらし。シナリオが描き上げられていた「与謝沼新党」の茶番劇。どうする城内実

http://www.asahi.com/politics/update/0404/TKY201004030350.html より。

与謝野氏、平沼氏と新党 8日旗揚げ、園田氏も同調予定

2010年4月4日3時0分


 自民党与謝野馨財務相と無所属の平沼赳夫経産相が、8日に新党を結成する見通しとなった。与謝野氏は3日、谷垣禎一総裁に離党届を提出。園田博之前幹事長代理も同調する予定だ。現在、7〜8人の国会議員が参加の意思を示しているとされ、さらに参加を呼びかけている。

 与謝野氏は3日昼、党本部で谷垣総裁と会い、離党届を出した。谷垣氏は「何か一緒にやる道はないか」と慰留したが、与謝野氏は「私は園田さんと離党します。新聞に書いてあるようなことになります」と述べ、離党の意思が固いことを伝えた。

 園田氏も同日午後、熊本県山都町の集会で、自民党を離党することを表明。そのうえで「民主党への反発をいまの自民党では吸収できない。そのぶん新党に期待を寄せてもらい、自民党と一緒に民主党を倒したい」と語った。

 新党の発起人には与謝野、園田、平沼の3氏が就任する予定で、8日午後にそろって記者会見する予定。公職選挙法に基づく政党の届け出は、平沼氏が代表者となることで大筋合意している。

 2日の3氏の会合に参加していた藤井孝男参院議員も、離党する意向を参院幹部に伝えた。3月に自民党を離党した鳩山邦夫氏が加わるかどうかについては、ほかに新党参加を検討中の一部の国会議員の中に消極論があるため、平沼氏らが鳩山氏と協議し、最終方針を決める。

 新党は「打倒民主党」の立場。夏の参院選民主党過半数獲得を阻止し、参院自民党でも民主党でもない「第三極」としてキャスチングボートを握ることを当面の目標とする。参院への影響力の有無が重要となるため、参院議員や参院選立候補予定者がどの程度、新党に参加するかが焦点となる。

 与謝野、園田両氏は10日発売の月刊誌「文芸春秋」で新党が目指す政策を公表する。両氏は社会保障制度を支える安定財源の確保、財政再建の重要性を主張するとみられるが、平沼氏は保守主義を前面に掲げる新党構想を進めてきたため、3氏は政策のすり合わせを急いでいる。(冨名腰隆)


赤字ボールドの件を読んで、あらゆる疑問が一気に氷解した。なーんだ、結局「3月10日発売の文春4月号で谷垣執行部批判をぶち上げ、4月10日発売の文春5月号で与謝沼新党の宣伝をする」というタイムスケジュールで進んでたんだね。だからこの週末に行動を起こしたんだ。シナリオを描いたのは、もちろんナベツネだろう。

平沼赳夫の側近である城内実のヲチャとして指摘させてもらうと、昨年12月2日に城内実ナベツネと会っている。2人で親しく話し込んだことを、城内はブログに書いている*1。以下引用するが、なかなか意味深だ。

 今回お会いしたことなどを城内実のブログに書いても良いとおっしゃってくださったが、私はあえて詳細について書くことは差し控えたいと思う。
 ただ、小泉竹中構造カイカク路線に対する痛烈な批判と、現下の景気低迷期にあっては公共事業をはじめとして内需拡大をすべきであり、世界一の債権国である日本の財政が破綻するということはないと喝破されたことに、大変感銘を受けた。このことだけはしるしておく。
 いずれにせよ、来年に向けての私の政治活動の指針となるようなお話をうかがえた。渡辺主筆より貴重なお時間をいただいたことに改めて感謝申し上げる。


この時点で既にナベツネから城内実に対して「与謝沼新党」への誘いがあったと考えるのが自然だ。そして、城内実はこのエントリでやたらとナベツネを持ち上げている。

その後城内実のマスメディアへの露出が増えたが、テレビカメラに向けた発言で、城内実は決まって政界再編のことばかり口にして、人々の生活不安のことなど全く顧慮していないかのように見えた。

一方、ブログでは不用意な記事を書いてしばしば批判を受けた。小沢一郎が逮捕される可能性が高いと「X氏」が言っていた*2とか、トヨタのリコール騒動はまさか「天罰」ではあるまい*3とか、あげくの果てにバンクーバー五輪キム・ヨナ浅田真央に圧勝したことに関して、「だんとつの圧勝というのもあれこれ文句のつけようんがないから気持ちがいいものだ。私の選挙もこれからもそうでありたい」*4などと余計なことを書いて、「マオタ」と呼ばれる浅田真央の熱狂的ファンの激しい怒りを買ってブログを炎上させた。

その頃、城内実ブログのコメント欄に、注目すべきコメントがあった*5。以前にも一度当ブログで紹介したことがあるが、再掲する。

121.

文案まとめ人 ◆g.MrtWgOoA 2010/03/13 9:54:40

(前略)

城内実先生のブログにおいては、
年明け、2月3日、節分以降の、
トヨタ天罰があたったm9(^Д^)プギャー発言→
引佐の光氏との×(チョメ)(゚д゚)ゴルァ!→
キム・ヨナマンセーブログ炎上キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!→
「誤解を招いた」「冷静さを欠いていた」として謝罪(ノ∀`)アチャー」
・・・というような、城内先生の平常心を欠いたかのような一連の心の乱れ。
先日、お会いした際、その時期の城内先生の心の内幕を知らされた我々は、ただ唖然、
私は、一連の城内先生のブログを通したコミュニケーションの乱れに得心がいった次第でございます。
・・・その内容は、口が裂けても私には言えません。

城内先生はじめ城内先生の選挙を応援された皆様には、
この動画から、どうか今一度、あの暑い夏の出陣式の熱い志を思い出していただき、
この日本という国を、まともな国に導くお力添えをいただきたく思います。


これは、与謝沼新党参加をめぐって城内実の心が揺れていたことを示すものだろう。あるいは、与謝沼新党参加の働きかけの他に、他の筋からも別の働きかけ、即ち与謝沼新党には参加しない方が良いという助言を受けていた可能性もある。

実際、与謝沼新党結成の報道に城内実の名前があまり出てこず、新党発足時のメンバーにも入っていない(これはかなり異例の事態だと思う)のは、少なくとも城内実に逡巡があることを示すものだろう。

だが、最終的には城内実は与謝沼新党に参加すると私は予想している。何度かテレビで城内実を見たが、その時の城内は、いずれも政界再編をアピールしていたからだ。ネットよりはるかに影響力の大きいテレビでこういう姿を見せた以上、いくらブログに思わせぶりなことを書こうが、城内実の真意は新党参加にあると判断せざるを得ない。

ただ、新党発足と同時に世論の激しい反発を受けるようではまずいな、というポピュリスト・城内実の計算高さが、城内の新党参加のタイミングを遅らせていると私は見ているのだが、果たして邪推だろうか。