kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

燃え上がれ! 新党「ひだるま」!!

昔、中日ドラゴンズに入団して、数年後にロッテオリオンズに移籍し、西武ライオンズ清原和博にきわどい内角球を投げて、怒り狂った清原にジャンピング・ニーを食った平沼定晴という投手がいた。たいした投手ではなかったが、向こうっ気だけは異様に強く、清原をのけぞらせた時にも、逆に清原を睨みつけていた。だからこそ清原の激しい怒りを買ったのだが、この乱闘シーンはそれまで「正義の味方」で売ってきた清原のイメージが変わる節目になった。1989年のことである。

この平沼は中継ぎ投手だったが、中日時代もロッテ時代も首脳陣の信用のある投手ではなく、よく打たれていた。実は私にはこの平沼がプロ入り初勝利をあげた試合をたまたま甲子園球場のスタンドで観戦したという因縁がある。その時平沼は、中日が大量リードしていたのに中日の先発投手が5イニングスを投げ切れずに降板したゲーム中盤というおいしい場面で出てきて、しばらくの間好投していたのだが、突如崩れて阪神打線にメッタ打ちを食い、最後には1点差になって当時の中日のリリーフエース・牛島和彦の救援を仰ぐという、勝利投手の名にまるで値しない投球内容だった。

そんな平沼についたあだ名は「火だるま」。投手にとってこんな不名誉なあだ名はない。野球の世界では、投手が相手打線に打ち込まれることを、「火だるまになる」というからだ。

与謝野馨平沼赳夫の新党の名前を考えていて、ふと「ひだるま新党」を思いついたのも、この平沼定晴のことを思い出したせいだ。与謝野馨なら、「政府の台所は火の車だ」と言いそうだし。

そして、「ひだるま」と語呂が似ているところから、「ひだまり新党」も思いついた。語源は、手塚治虫の漫画「陽(ひ)だまりの樹」。幕末を描いた漫画であって、「陽だまりの樹」とは、日当たりのいい場所に生えた木が巨木に育ったが、立派な外見とは裏腹に内部は白蟻に食われて倒れかけているという状況を、汚職と無気力が蔓延した末期の江戸幕府に例えたものである。

実は、私が数年前「AbEnd」と称する、安倍晋三を倒すブログキャンペーンに「名付け親」として参加した時に、自民党政権を「陽だまりの樹」にたとえる文章を書いたことがある。4年前のことだ。古い自民党を象徴する与謝野馨平沼赳夫は、まるで「陽だまりの樹」を体現しているかのような人たちである。

そんな馬鹿なことを考えていたら、石原慎太郎が新党の名前を「たちあがれ日本」と命名したというニュースが流れてきた。私がただちに「立ち枯れ日本」を連想したことは言うまでもない。そして、「立ち枯れ新党」なんて誰でも思いつくよなあ、「たそがれ新党」よりもっと同案多数だろうなと思っていたらその通りで、夜のニュースで、渡辺喜美が「立ち枯れ新党」だと言って新党を馬鹿にしていたことを知った。

「たちあがれ」というと、機動戦士ガンダムも思い出したが、「ひらがなの党名」と聞いて最初に思い浮かべた「たそがれ」にも近いので笑ってしまった。

それにしても、石原慎太郎がしゃしゃり出てきたことで、与謝野馨平沼赳夫を必死に弁護していた「リベラル・左派」の人たちはますます立場がなくなったと思う今日この頃だ。新党の名前は、やはり「ひだるま」がふさわしいように思う。

ところで、城内実ブログを見ていたら、「たちあがれ日本」に参加して、いずれはこの党を「燃え上がれ日本」にせよなどと、城内を励ますというか、焚きつけているコメンテーターがいたが、なるほどと思った。

なぜって、「炎上」なら、城内実の十八番だから!


陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)

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