大江康弘参院議員(無所属)は11日、参院議員会館で記者団に対し、宗教法人「幸福の科学」を支持母体とする政治団体の幸福実現党に入党する意向を明らかにした。同党としては初の現職国会議員となる。
大江氏は「保守という理念が全く一緒だ。思想信条も政策的にもほぼ同じだという安心感もあり、決意した」と入党の理由を説明した。
大江氏は改革クラブに所属していたが、舛添要一前厚生労働相の入党に伴う新党改革への衣替えに反発して離党。その後も「改革クラブ」を名乗り、自民党と統一会派を組んでいた。
自民党は11日、大江氏との統一会派を解消、参院事務局に会派変更届を提出した。これに伴う参院の新しい勢力分野は次の通り。
民主・新緑風会・国民新・日本122▽自民71▽公明21▽共産7▽新党改革6▽社民・護憲連合5▽たちあがれ日本2▽無所属7▽欠員1。(2010/05/11-18:52)
大江は2001年の参院選で自由党から出馬して初当選。その後自由党が民主党に合流したため、3年前の参院選で、民主党公認候補として比例区で当選。一昨年に福田康夫首相(当時)が辞意を表明する直前に「改革クラブ」を結成したが、姫井由美子に逃げられて政党要件を満たせず恥をかいた。
和歌山県の出身だが、兵庫県にある芦屋大学を卒業している。この芦屋大学というのは、関西で大金持ちの家に育ちながら、あまり勉強のできない学生が入る大学として知られている。おそらく実家が和歌山県における一種の「土豪」で、地域の大金持ちだったのではないかと推測される。
そんなDQNが、おそらく小沢一郎に惹かれたのだろうが、自由党入りして、以後民主党−改革クラブと渡り歩き、行き着いた先が幸福実現党だったわけだが、今年の参院選では非改選なので、あと3年あまりも幸福実現党の議席が続くという悪夢が現実になってしまった。
大江の言う「保守」とは、俗に言う「真正保守」とほぼ同義だろうし、自民党は大江との統一会派を解消したとはいっても、昨年の衆院選前に幸福実現党とコラボした小池百合子という議員を抱えていることを忘れてはならない。
そういえば、小池百合子は兵庫県芦屋市の出身で、小池の父は石原慎太郎とつるんで1969年の衆院選に立候補したものの落選したのだった。
かくして、芦屋という地を共通項にして、大江康弘、小池百合子、幸福実現党、石原慎太郎らが絡むという「金持ちカルトネットワーク」が観察されるのである。
いわゆる「真正保守」とは、金持ちを中心とする人たちの道楽であると断じて間違いないだろう。