kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

5月末に「消費税増税」をテレビで主張していた「みんなの党」党首・渡辺喜美の二枚舌にだまされるな

民主党自民党が消費税増税合戦をしている中、「みんなの党」が消費税増税に反対している。

しかし、同党の幹部・浅尾慶一郎が出版した本の中で、消費税増税を唱えていることを『しんぶん赤旗』が指摘している*1

これは、元民主党の幹部政治家だった浅尾の勇み足などではない。

それどころか、党首である渡辺喜美自身が、つい1か月前に、法人税減税とともに消費税増税をテレビ出演で唱えていたのである。

私はこのことを、『きまぐれな日々』にいただいたコメントで知ったが、裏をとるためにネット検索をかけたら、簡単に証拠が見つかった。


カンブリア宮殿:放送200回特別企画 | 生誕半世紀からの存在証明


渡辺喜美が「消費税増税」を明言したのは、5月31日放送のテレビ東京カンブリア宮殿」。他に、民主党枝野幸男自民党河野太郎も出演していた。

以下引用する。

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龍さん「税金の配分をどうしますか?」

渡辺法人税を下げて国の財源、消費税を上げて地方の安定財源にする。」

河野「法人税はアジア並みに下げて、海外からも入りやすいようにする。」

龍さん「大きな政府、小さな政府はどっち?」

河野「基本的には小さな政府」

渡辺「自民党は小さな政府というのは嘘ですよ。」

枝野「法人税ダンピング競争に日本は勝てない。所得税は累進を少し緩めすぎた。」

龍さん「枝野さんは増税論者ですか?」

枝野「そうですよ。このままでは日本の財源が持たない。少子高齢化が膨らんでいけば、直接収入を得られない人たちが増えていけば、社会保障を行うには’大きな政府’しかできない。」

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要するに、渡辺喜美は、自民党河野太郎)が「小さな政府」と言っているのは嘘だ、本当に「小さな政府」を目指す(新自由主義)政党はわれわれだ、と言っている。

一方、枝野幸男は、一部から批判されているように消費税増税論者でもあるけれども、法人税ダンピング競争に(日本が参加したって)勝てない、という言い回しで法人税減税への反対を示唆し、所得税は累進を少し緩めすぎたと言って、累進性の再強化も示唆している。

実はここらへんの指摘は財務官僚もしていて、朝日新聞の経済担当論説委員である小此木潔が、著書の中で、財務官僚が所得税の累進を緩めすぎたと述懐していたことを明らかにしている。

朝日新聞民主党連合軍」の消費税増税路線は確かに問題だが、直接税増税「も」志向している分だけ、「読売新聞・自民党連合軍」及びその別働隊「みんなの党」による、徹底的な新自由主義政策よりはまだましだ。

いや、「朝日+民主党」にしたところで「読売+自民党」と五十歩百歩であって、選挙では民主党にも自民党にも「みんなの党」にも投票すべきではなく、保守の方なら国民新党、リベラルの方なら共産党社民党の方が良い選択肢だと私は思うが、最低でも「みんなの党」の「消費税増税反対」なる、彼らの本音とは逆の主張に騙されてはならないと思う次第である。

もちろん、「たちがれ」や「送信塔」、あるいは「改易クラブ」のなれの果てなどの小党群は論外である。


[追記]

渡辺喜美の発言については、このエントリで引用したブログの誤記であって、渡辺喜美は消費税増税発言などしていないというご指摘をコメントでいただいた。これについて、下記URLのエントリを上げた。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20100708/1278588101