kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「減税」のワンフレーズポリティクスに悩まされる名古屋市民の方の河村たかし批判

「きまぐれな日々」に、名古屋市民の「飛び入りの凡人」さんから、下記のコメントをいただいた。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1104.html#comment10055

その河村たかしが市長をしている名古屋市民のひとりです。
私は名古屋市議会とも市職員ともなんの関係もありませんが、彼らがリコールを批判する理由の方がまったく正しく思えてしまいます。

ひとつ
河村たかしは税金の意味を180度間違えて解釈しているということです。
河村氏は「税金は安ければ安いほどいい」と主張しています。これは大衆的な人気を得るためには手っ取り早い主張です。しかし市議会側の計算でも、10%恒久減税による恩恵は年収1000万を境にして損得が分かれるというものでした。
河村氏の支持率は今も50%ほどはあります。年収1000万を超える人がそんなにいるとは思えないので、市民の多くも「税金は個人負担を軽減するためにある」ことを完全に誤解していることになります。

ひとつ
議会の存在意義を勘違いしている。
確かに地方議会にはオール与党化が進んで、チェック機能に不全の見られるところもあります。そういう面は正していかなければならないでしょう。
しかし河村氏の理想とする議会は「自分と同じ思想の者ばかりを集める」ことであり、これでは市長の暴走という、阿久根市で見られる呆れるばかりの混乱を防ぐ能力を削ぎ取ってしまいます。地方官僚イエスマンが市長イエスマンばかりになって改革と言えるでしょうか?

ひとつ
本来リコールは市民が自発的に行うものです。
ところが今回のリコールは市長が音頭を取っています。テレビへの露出度を武器に、リコールがいかに正当であるかを耳に聞こえの良い言葉を並べ立てて扇動します。さすがに阿久根市でも議会はリコールに対して前面には出てきてはおらず、その意味でルールは守られているようです。

「人気者」の河村氏による議会リコールは、理屈抜きで成立する可能性も高いと思います。
しかしそれはプレビシット」。すなわち−−不要なリコールや投票で人気者が事実上の独裁者になる−−そんな愚かしい現実が生まれる悪しき地方自治の前例になるだけのように思えます。


2010.08.30 23:43 飛び入りの凡人


プレビシットとは、「飛び入りの凡人」さんが書かれるように、強権的な政治権力者が、国民の支持を受けていることを議会に対して示威する手段として、不必要な国民投票(信任投票)をすること。

私が真っ先に思い出すのは、5年前にコイズミがやった「郵政総選挙」である。

「減税」のワンフレーズポリティクスを行う河村たかしは、「劣化版小泉純一郎」としか言いようがないし、河村のリコール運動を支援しているという小沢一郎民主党議員の秘書連中に至っては全くの論外である。

最近、私は小沢一郎という政治家の本質は小泉純一郎のそれと瓜二つなのではないかという疑念をますます強めている。

それが紹子、いや証拠に、小沢信者の思考パターンは、かつての小泉信者とそっくりだ。

思えば、民主党が「政権交代是か非か」のシングルイシューで突っ走った昨年の総選挙は、ある意味で「郵政総選挙」の裏返しだった。