kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「アルルの男・ヒロシ」こと中田安彦の欺瞞をなぜ撃てないのか

今朝のTBSテレビ『サンデーモーニング』の末尾で、金子勝が「茶会運動」にちらっと言及していたが、ここにきて新聞や雑誌でも、アメリカの保守層を中心に広がってきた、この「政府の極小化」を求める運動が注目されてきたようだ。

当ブログで何度か批判した「アルルの男・ヒロシ」だが、本名を中田安彦といい、1976年生まれ、2000年に早稲田大学を卒業して大手新聞社に就職したもの、早々と退職して陰謀論者・副島隆彦(ソエジー)の下で働いた人物らしい。

道理で、陰謀論系のリバタリアンであるはずだ。

中田が運営している、「ジャパンハンドラーズ」がどうのこうのというブログは、私がブログを始めた4年前の春には既に、のちに参院選及び衆院選民主党公認候補として立候補した「政治家の卵」の方が運営するブログで、植草一秀ともども好意的に取り上げられていることを私は知っていた。4年前の春というと、中田安彦がまだ30歳になるかならないかの頃だが、二周り近くも上の活動家を虜にする魅力が中田の文章にはあったのだろうか。

私自身は、中田の文章に魅力など全く感じず、これまで中田のブログなどほとんど読んでこなかったこともあって、副島だの中田だのの正体がここまでとんでもないとは知らなかった。単に「反米」という共通項だけで、安易に副島、中田、植草らに影響されてしまった人たちの罪は重い。図に乗った副島や中田は、河村たかしのみならず、小沢一郎をも「日本版ティーパーティー運動」の指導者に祭り上げようとしたが、小沢一郎の方が彼らの期待に応えなかった。小沢一郎にもその程度の見識はあるようだ。

何しろ、共和党を経済軸上の右側から批判して支持を拡大した、究極の「小さな政府」論ですぜ、「ティーパーティー運動」っていうのは。日本でいえば、「小泉・竹中ではまだカイカクが足りない」と主張しているようなものだ。それに、「反エスタブリッシュメント」という情念が絡みついているところが、運動家たちのルサンチマンを刺激するのかもしれないけれども。

しかし、自民党で「ティーパーティー運動」を宣伝した片山さつきは元財務官僚だし、中田安彦だって一度は大手新聞社に就職した人間だ。中田安彦が城内実ともつるんでいることを今日私は知ったが*1城内実だって東大卒の元外交官、父は元警察庁長官というエスタブリッシュメント層の人間だ。

そんな人たちが、「政府の極小化論」と「反エスタブリッシュメントの情念」が結びついた「ティーパーティー運動」を布教する。もし陰謀仮説を立てるとしたら、「なぜ片山さつきやソエジー、中田安彦らが『日本版ティーパーティー運動』を広めようとするのか」を考察しなければならないだろう。

それさえもできないようでは、3度目の国政選挙候補として公認を受けることができず、タレント候補に差し替えられてしまったのも、止むを得ないと言わざるを得ないだろう。