kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

保守派の小室直樹信奉者による副島隆彦(ソエジー)批判

ネットにおける旧自公政権批判派は、きっこ、○ラーマン、世に倦むなんとかから、小○信者、それに今ではすっかり下火になったが平沼赳夫城内実の信奉者に至るまで、すっかり陰謀論一色に染まってしまったように見えるが、以前からリベラル・左派言論に陰謀論の影響を与えるべく活動していた人物として、副島隆彦(ソエジー)の存在が見逃せないと考えるようになった。

ソエジーが私の視界に入ってきたのは、植草一秀と共著を出したことがきっかけだが、最近、そのソエジー河村たかしを熱烈に応援していることを知った。私が前々から陰謀論者として嫌っていた「アルルの男・ヒロシ」こと中田安彦もソエジーの手下だ。

植草とつるんだことで視界に入ってきたソエジーだが、もちろんその名前だけは前から知っていた。それは政治系陰謀論本の著者としてだったか「アポロの月着陸はなかった」というトンデモを唱える基地○としてだったかは覚えていない。

だが、ネットで調べてみると、ソエジーは、植草一秀とつるむ以前の2006年には森田実と共著『アメリカに食い尽くされる日本』を出している。森田実も、反米という共通項でソエジーに引っかかった口らしい。植草一秀もむろん同じだろう。

そのソエジーは、先日亡くなった小室直樹の弟子を自称しているらしい。小室直樹は、私にとっては1980年以来数々の大衆向け右翼本を書いてきた人間に過ぎなかったが、山本七平にそそのかされて一般書に進出する以前、40代までの小室直樹は、社会学の分野でそれなりの業績を残していたらしいことを、小室の訃報を聞いた後のつい最近知った。

一方、ソエジーにはアカデミズムにおける業績は何もない。Wikipediaを見ると、

大学卒業後銀行に就職し、アメリカ等海外勤務を経て退職。その後日本に帰国し3年ほどは無職ですごしていた

とのことだ。

ネット検索で、保守派で小室直樹を尊敬し、ソエジーをこき下ろしている人のブログ記事が見つかった。面白いので紹介する。
副島隆彦批判 ( 都市伝説 ) - Ddogのプログレッシブな日々 - Yahoo!ブログ

副島隆彦に塗る薬はないと思っていたが、症状が悪化している。自惚れるのも程々にしてもらいたい。

アメリカ経済崩壊論は副島が言い出したのではなく、ソビエト帝国の崩壊を著した副島も私も尊敬する小室直樹先生が昭和55年(1980年)の「アメリカの逆襲」第2章安保・自由貿易体制終わるに既に予言されている。アメリカによって日本の破局がもたらされアメリカも自滅することは予測されている。平成5年(1993年)国民の為の経済原論?アメリカ併合編において、小室先生の予言とは多少異なる展開ではあるが、米国経済衰退の見通しは、ある程度当たっている。これら書籍が今日の副島のネタ本であることは間違いない。

(中略)

小室先生は陰謀論にかかわるようなことは一切言及していない。しかし自称弟子の副島は、「預金封鎖」の風説流布で日経新聞経済誌を読むような読者層の失笑を買い、副島離れが進んだ。そのせいで、彼の読者ターゲット層を陰謀論を好む普段はスポーツ新聞しか読まないような下流層でも、多少社会的興味がある層、インテリ層でもドロップアウトして下流層になってしまったとうな層、ロスジェネ層を読者ターゲットに合わせて、下らん本を粗製乱造している。特にロスジェネ読者層のルサンチマン(社会に対する怨念)に迎合し、「貴方は騙されているんですよ!」と吹聴する陰謀論を副島は流布している。

副島読者層は、自分が副島から下らん知識を吹聴し本代と称し、副島に搾取されている哀れな人達に私は見えてしまいます。

小室先生の本を熟読している者にとっては、陰謀論を多用する副島は小室理論を曲学阿世し、冒涜しているようにしか思えない。小室先生を尊敬する者の多くは副島を小室学派とは絶対に認めないであろう。副島は小室理論を自分の妄想と偏見で捻じ曲げてデットコピーしただけで済まさず、小室先生の顔に泥を塗るような本を量産している。

(中略)

学問道場の副島隆彦は、中途半端な幸福の科学大川隆法」やザイン「小島露観」にすぎない。

(中略)

副島はアポロ計画陰謀論のように陰謀論を安易に信じている、よく謙遜する時に使われる意味ではなく、副島は真性の「浅学非才」な男である。


「副島読者層は、自分が副島から下らん知識を吹聴し本代と称し、副島に搾取されている哀れな人達」には爆笑した。

私自身について思い出すと、小室直樹の本はよく立ち読みしたが、1冊も買ったことはない。ソエジーの本に至っては、立ち読みした記憶さえほとんどなく、例の植草との共著で、いかにいい加減なことを書いているかをチェックするためにパラパラとページをめくってみた程度であり、森田実との共著を立ち読みした記憶もない。もしかしたら、「と学会」の本か何かで、「副島隆彦=トンデモ」という固定観念ができ上がっていたせいかもしれないが、もはやなぜ私の思考回路がソエジーをブロックするに至ったのか、そのいきさつさえも思い出せない。

植草については、まだ彼の著書『知られざる真実』を購入して批判を試み、そのいくつかを当ブログに掲載したが、ソエジーの著書に対してはビタ一文たりとも払うつもりはない。

それにしても、ソエジーはもともと小室直樹の流れなのだから右派の人間だ。だから、ソエジーリバタリアンを自称したり、河村たかし小沢一郎に「日本版ティーパーティー運動」の夢を託すこと自体はわからなくはない。

私がどうしても理解できないのは、リベラルだとか左派を自称する人間が右派としてのソエジーに、あるいは森田実のように旧来保守の流れをくむ福祉国家志向のはずの人間がリバタリアンとしてのソエジーに、それぞれ何の疑問も持たないことだ。

それほど、反米を声高に叫び、人々のルサンチマンに迎合するソエジーの手口は巧みなのだろうか。私にはとても信じられないけれど。


[PS]

一つ大事なことを書き落としていた。ソエジーには、佐藤優との共著もある。