kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日本シリーズ第1戦と第2戦の地上波中継がないらしい

ナゴヤドームで行われる日本シリーズ第1戦と第2戦の地上波中継がないのだという。

http://www.sanspo.com/baseball/news/101023/bsr1010232216006-n1.htm


こういうニュースがあると、巨人ファンや阪神ファンは「不人気チームが日本シリーズに出るから」などと言う。こんなことを言うのは、昔は巨人ファンの専売特許だったが、最近では阪神ファンも言うようになった。

そもそも、昔はデーゲームで行われていた日本シリーズをナイターでやるようになったのは、その方がテレビ中継の視聴率が稼げたからだ。1993年、神宮球場で行われたヤクルト−西武の日本シリーズ第3戦が一桁の視聴率に落ち込むなど、視聴率の低下が目立ったことから、翌年、平日の試合がナイター化された。1994年の日本シリーズ第3〜5戦、西武−巨人戦は、人気チーム(笑)が出場したせいもあって、40%を超える視聴率を記録したけれども、第3戦が行われた日の夕方外出したから覚えているのだが、この日は寒波が襲来してとても寒かった。ましてや球場のある所沢は底冷えする。こんな季節に所沢でナイターなんて、観客には寒さがこたえるだろうなと思ったものだ。

翌1995年からは土日の試合もナイター化されたが、日本シリーズの視聴率は長期低落していった。日本シリーズの歴代最高視聴率試合は、人気チーム(笑)が出場した年ではなく、1978年のヤクルト−阪急第7戦の中継が記録した45.6%だが、最近は人気チーム(笑)が出場した試合でもたいした視聴率にはなっていない。いわゆる不人気チーム同士の対戦は、2007年の日本シリーズ以来になるが、同年の日本ハム−中日第2戦の視聴率は、関東地区では9.2%だった*1。当時よりさらにプロ野球人気が下がっている現在では、地上波中継なしも仕方ないだろう。

巨人ファンや阪神ファンが負け惜しみを言っている間に、「伝統の一戦」とやらもローカル番組化してきている。今年のクライマックスシリーズ第1ステージは、関西では地上波中継があったが、関東ではなかった。シーズン中の甲子園の阪神−巨人戦も、近年では関西ローカル番組と化しており、関東はおろか関西と隣接している岡山・香川のテレビ局もネットを受けなくなっている。東京ドームでの「伝統の一戦」も、特に土曜日の試合など、日本テレビも中継したがらなくなった。

それでも負け惜しみを言うのなら、1978年のヤクルト−阪急第7戦の視聴率を、巨人(や阪神)が出場するシリーズが超えてみればよいのである。「夢のON対決」とやらでも超えられなかったのだから、32年前にヤクルトと阪急が達成した最高視聴率記録は、それこそ「永久に不滅」だろうと私は思うけれども。

ま、巨人ファン(や阪神ファン)の悪口はともかく、プロ野球機構のなすべきことは、せめて土日だけでも日本シリーズをデーゲームに戻すことだろう。テレビで視聴率が稼げなくなった以上、球場に足を運んでくれるファンを大事にする方向に舵を切った方が良い。

*1:東海地方と北海道では20%を超えていた。