kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ネットだけかリアルもか 小沢信者の急増

ネットだけの特異現象かと思っていたら、そうとばかりも言い切れないようだ。何がって、小沢信者の急増である。

直近にも、かつて共産党の熱狂的シンパだった運動家が、今の日本に最も必要な政治家は、志位和夫でもなく福島瑞穂でもなく小沢一郎だと言い出したのを知って驚いた。なんでも、日本からアメリカの軍隊がなくなるのであれば、完全小選挙区制にしても良いのだそうだ*1

あれほど熱心に応援していた共産党議席が議会からなくなっても良いというのだから、とんでもない大転向である。

もっともこの御仁、リアルだけでなくネットでも熱心な活動家で、かねてから「9・11陰謀論」にはまっていたから、小沢信者に転向する素質はもともと持っていた。そして、ネットでは共産党支持から小沢信者への転向は、決して珍しい事例ではない。

私は、リアルの共産党支持者が小沢信者に転向する例がどれくらいあるのか、それが気になる。私自身は、昔から「容共」と言われ、共産党入りのお誘いを受けたこともあるが、断ってきた。今後も私が共産党入りする可能性はないが、それでも共産党支持者の小沢信者化は気になる。日本の政治にとって、決して良い前兆ではないと思う。

一方、数は少ないけれども、前原・枝野支持者が小沢信者に転向した例も目にした。なんでも、現在最も新しい対立軸は、官僚主導対政治主導であって、前者の代表が菅直人、後者の代表が小沢一郎ということらしい。そんな対立軸は新しくも何ともなくて、つい数年前には小泉純一郎が口にしていたし、安倍晋三は公務員カイカクをウリにしようとしていた。要するに、彼らにとっては、小沢信者の仲間入りをする口実であれば何でも良いのだろう。 小沢の「剛腕」に引っ張られたいという願望を、むりやり理屈づけようとするから、「新しい対立軸」などという稚拙な論理を持ち出すのである。

自民党政権時代からの長期低落を引きずり、政策面でも新自由主義色が目立つ菅政権は、確かに批判すべき点が多いが、それでも私がどうしても気になるのが、こうした左右両派の人たちの「小沢信者化」である。エキセントリックな人たちから順に「小沢信者化」してきたようだが、右を見ても左を見ても小沢信者ばかりなら、と「空気」に従って小沢信者に加わる人たちが後を断たない。徐々に、「普通の人」にも小沢信者化の影響が及んできたように見える。

国会の代表質問でも、「空きカン」とか「スッカラカン」という言葉が出てくるご時世だ。「カンカラカン」はまだ耳にしていないが、そのうち「悪徳ペンタゴン」という言葉も国会にデビューするかもしれない。

ミラーマンの火遊びだけならまだ良いが、国政が反中・反韓・反米なんでもござれの排外主義に毒されたら、日本はアブナイどころではなくオシマイだろう。

*1:小沢一郎なら日本からアメリカの軍隊をなくしてくれるという彼の願望の根拠は、どこにも示されていなかった。