kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

福島第1原発、3号機も冷却機能失う

福島原発の事故はなお続き、3号機も冷却機能を失った。なお、薄氷を踏む状態は続く。

昨日のブログ記事で、チェルノブイリ級の事故が起きたのだろう、などというミスリードを行ったことは誤りだった。記事はあえて削除せず残しておいて、自らの恥をさらしておく。そして、今日はその反省から、新聞やテレビ報道などから憶測記事を書くのは控える。だが、昨日のような問題の多い記事を書いておいて言うのもなんだが、情報を小出しにする政府の姿勢にも大いに問題がある。BBCなど海外のメディアは、「日本の原発が大爆発」と、日本テレビが放送した動画を添付して報じていたのである。それなのに、政府はなかなか情報を明かさなかった。放射線量の数値も、爆発直前の15時29分の数値を発表したあと、その後の数値をなかなか明かさなかった。海外でも大きく報じているのに、なぜ政府はなかなか情報を公表しないのかと、非常に苛立った。

今朝の朝日新聞を見ると、民主党執行部の人間が「原子力行政や電力(会社)側からの情報提供があまり迅速でない面がある」などと言っているようだが、私には政府が危機管理をコントロールしているというより、危機管理を経産省や電力会社(東京電力)に丸投げしているようにしか見えない。自民党政府時代から続いている「政官業癒着構造」の弊害が出たとしか言いようがない。

電力会社は、廃炉はなんとしても避けたいから、安全より原子炉の維持を優先する判断を下し続けていたと私は断定する。政府(菅や枝野)はそんな電力会社の思惑に対して、強い指導力を発揮することができなかった。また、国民がパニックに陥るのを恐れて情報の公開を抑制する姿勢もはっきり見てとれた。

朝日新聞の記事には、災害時の心理に詳しいという広瀬弘忠東京女子大教授のコメントが出ている。広瀬教授は、

わかること、わからないことをはっきりさせて、説明するのが危機管理の基本だ。私たちのリスク観はもっと成熟しているのにバカにしている

と政府を批判しているが、その通りだと思う。

この記事を書き上げる寸前にも、東京はまた大きく揺れた。震源茨城県沖で、茨城県で震度4、東京でも震度3と伝えられた。