kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東日本大震災で一段と下がった小沢一郎の株

小沢派まで震災対策の最中に、菅攻撃&おろしするなんて。 : 日本がアブナイ! を興味深く読んだ。


記事の内容は上記リンク先をご参照いただきたいが、民主党小沢派になんの幻想も持っていない私に言わせれば、「小沢派まで震災対策の最中に、菅攻撃&おろしする」のではなく、「小沢派だから震災対策の最中でも、平気で菅攻撃&おろしをする」のだと思う。


当ブログにいただいたkemouさんのコメントより。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20110409/1302323679#c1302343123

kemou 2011/04/09 18:58 現在の政権にいる人が無能であれ、大臣や官邸の人間は大量の震災に関する情報を頭の中に入れて対応にあたっているわけです。ここで菅が退陣して大臣が入れ替われば、新しい大臣はこれまで入ってきている情報を1から全て頭の中に入れ直さなければならず、これは震災への対応を酷く悪化させる原因になると思われます。また、組閣などにかける時間も震災対応への空白を生むでしょう。そういう状況において「今、内閣不信任案が出たら自分は賛成する。与野党の圧倒的多数で可決するんじゃないか」という発言をする政治家というのは、私としては酷く理解に苦しみます。


震災への対応にあたるメインは政府ですが、国会議員もそれぞれの立場で多くのことができるはずです。自民党は好きではないですが、自民党議員からもそういう動きは少なからず見えます。あれだけ子飼いの議員・地方議員がいるのですから、彼にやれることはたくさんあるはずです。しかし小沢一郎からはそれが全く見えず、外からただ批判しているだけです。やはりこの人物は政治家として根本的に何かが欠けていると言わざるをえません。


「今、内閣不信任案が出たら自分は賛成する」と言ったのは松木謙公あたりだろうと思うが、信奉者にそんな言葉を吐かせたのは間違いなく小沢一郎アジテーションだろう。

震災から1か月経ったという理由の他に、統一地方選民主党が惨敗すると見越して、小沢一郎は手の者たちをアジったのだ。

kemouさんにコメントいただいた記事にも書いたように、私としては小沢一郎及び小沢一派には呆れるばかりだ。

ただ、小沢の悪口を書くだけなら前の記事と同じになってしまうので他のことも書くと、統一地方選名古屋市以外ではさっぱりふるわなかった「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)と同様、小沢一郎及び小沢一派の株も震災後暴落したのではないか。

何より、震災直後に雲隠れして「安否不明」と揶揄されるなど、全く存在感を示せなかったことが痛いし、民主党代表時代に原発の積極的推進へと舵を切った事実を含むエネルギー政策への言及を、小沢一郎は今に至るも何も行っていない。天木直人は、小沢は菅直人より早く「反原発」を明確にせよとブログに書いたが、連合を掌中に収めているとされる小沢一郎が連合に喧嘩を売れるはずがない。

もう誰もが「小沢さんじゃなきゃ××に対抗できない」などという神話の嘘に気づいている。あれほどやかましかった小沢信者の絶叫も、震災のあとはこちらから探しに行かないと聞こえないほど弱まっている。

かつては「平時の羽田孜、乱世の小沢一郎」などと言われたらしいが、小沢一郎が本当に乱世に働いたことなど一度もない。私は小沢を、平時に政局をかき回すのがせいぜいの政治屋だと見切っている。

今回、小沢が菅批判のボルテージを上げたのは、もはや平時に戻ったと判断したからだと思うが、世間が小沢一郎を見る目はいまや冷淡そのものだ。

一方、産経新聞は小沢一派と菅一派の抗争を大歓迎し、小沢一派と自民党が共闘するだろうなどとうれしそうに書いている。もし小沢一派が自民党と手を組んで政権を握るようなことがあれば、エネルギー政策の転換など決してなされないだろう。菅内閣のままでも怪しいと私は思っているが、自民と小沢派のタッグでは迅速な政策転換は絶対に不可能だ。

東日本大震災によって、小沢一郎がこれからの日本にとって全く必要のない政治家であることが決定的に明らかになった。