kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ますますケツの穴の小ささを露呈する「裸の王様」小沢一郎

小沢一郎については、かつて「国民の生活が第一」をスローガンに掲げれば国政選挙に勝てることを示した功績があるが、現在では菅直人の消費税増税志向に批判的であることの他には見どころは全くないと考えている。消費税増税批判にしても、小沢の場合は河村たかしに近い「小さな政府」論者であり、その基本的なスタンスは決して支持できない。

加えて、最近の小沢一郎は、末期的というかケツの穴の小ささをいよいよ露呈してきた。


中でも、震災休戦は終わり?~小沢が菅に会談要請&小沢派、自民党の「菅おろし」加速 : 日本がアブナイ! 経由で知った産経新聞記事には呆れ果ててしまった。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110414/plc11041401310002-n1.htm

小沢氏が「内閣不信任案」への同調を示唆 菅首相に自発的退陣促す 
2011.4.14 01:30


 民主党小沢一郎元代表が12日夜に都内の私邸で開いた側近議員との会合で、「菅直人首相(党代表)を退陣させるためには内閣不信任案可決しかない」と語ったことが13日分かった。小沢氏は東日本大震災東京電力福島第1原子力発電所事故の政府対応に強い不満を漏らしているが、「倒閣」に言及したのは初めて。野党側が6月22日の国会会期末に向け検討している不信任案への同調を示唆することで、首相に自発的退陣を促す狙いがあるとみられる。

 複数の出席者によると、小沢氏は「党代表は両院議員総会で辞めさせることができるが、首相は不信任案を可決させることでしか辞めさせられない」と指摘。その上で、「今こそ国民のために行動しなければならない」と決意を示した。

 内閣不信任案が可決すれば、憲法の規定により内閣総辞職衆院解散となるが、小沢氏は首相が衆院解散に踏み切る可能性について「東北地方では投票所がないから、当分選挙ができない。首相が解散を打つことはできない」との見通しを示した。ただ、後継の首相候補を誰にするかなど、小沢氏が具体的にどのような政治行動を取るかについては言及しなかったという。

 自民党関係者によると、小沢氏は自民党大島理森(ただもり)副総裁や森喜朗元首相、古賀誠元幹事長と接触を図ろうとしている。小沢氏が不信任案への同調を示唆したことで、与野党を巻き込んだ政界再編の動きが今後、活発化する可能性がある。

 内閣不信任案を衆院過半数(239議席、欠員2を除く)で可決させるには、民主党会派(306議席)から80人程度が造反する必要がある。衆院小沢グループ(約90人)が同一行動を取れば可決できるが、慎重論もある。


いついかなる場合でも、小沢一郎の頭にあるのは「政局」だけ。とどのつまり小沢一郎とは、新自由主義者でも、ましてや社民主義者でもない、「政局趣味者」に過ぎないことがはっきりした。

小沢が思い浮かべているのは、1980年の大平内閣や1993年の宮沢内閣に対する不信任案可決による解散総選挙だろうが、特に注目されるのは上記産経記事の引用のうち赤字ボールドで示した部分だ。


自民党の大物との接触。これは「反自民」である「小沢左派」のレーゾン・デートルに抵触する行為ではないかと私は思うのだが、解散総選挙ともなれば自民党議席の大幅増は間違いなく、自民党の政治家たちはのどから手が出るほどほしい「復興利権」にありつくことができる。だから小沢一郎自民党の政治家たちに接近しているのだ。

実は菅直人も、この「復興利権」のニンジンを自民党の政治家たちの鼻先にぶら下げて、「さあ、俺の内閣と大連立を組め」と迫っていたのだが、失敗に終わった。それで今度は小沢一郎の出番というわけだ。

いったい彼らは何をやっているのか。菅直人もひどいものだが、小沢一郎のひどさは菅の比ではない。論外だ。

そもそも、小沢派が造反すれば内閣不信任案を可決できるなどと考えているノーテンキさが信じられない。野党も、「渇すれども盗泉の水を飲まず」のことわざに従って、小沢一派が賛成するような不信任案なら出さないだろう。国民に「小沢と組んでいる」という目で見られたら、勝てる選挙にも勝てなくなる。谷垣禎一もそれくらいはわかっているはずだ。

このことは、既に統一地方選で実証されている。小沢一派と距離を置いた橋下徹の「大阪維新の会」は大阪府議選や同市議選で圧勝したが、小沢一派のすり寄りを積極的に受け入れた「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)は名古屋市以外で党勢を伸ばすことはできなかった。特に河村の盟友である名古屋県知事の大村秀章が推薦・支持した候補者は確か全員が落選したのではなかったか。


何度も書くけれども、小沢一郎はもはや「裸の王様」だ。本人がそれを全然認識していないところがイタい。平気で副島隆彦を「政経フォーラム」の講師に呼ぶていたらくでは、誰も小沢一郎を安心して支持できない。