kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

アメリカがまぎれもない「テロ国家」である理由

今回のアメリカによるビンラディン殺害で、私はアメリカが「テロ国家」であるという確信をますます強めた。

なぜか。それは、アメリカがビンラディンを「生け捕り」にせず、殺したからだ。日本政府だったら、ビンラディンを殺しはしまい。死刑制度のある国だから最終的には死刑にするにせよ、報道で伝えられているように、最初から生け捕りではなく殺そうとはしなかったはずだ。

だが、アメリカは「殺すのが当たり前」の国だ。しかも、それに大勢の人たちが熱狂する。

そもそもオバマは、ビンラディン殺害の命令などいつでも下せたはずだ。それをこのタイミングで下した。来年、2012年の大統領選をにらんでのことだとテレビで解説されていた。

思い出したのは、オバマと同じ民主党ビル・クリントンだ。この男は、モニカ・ルインスキーさんとのスキャンダルで支持率が低下した1998年、アフガンを空爆した。すると、アメリカではクリントンの支持率がV字回復したのだ。自分のつまらない人気取りのために無辜の人民を殺した大統領の支持率が上がる国、それがアメリカだ。

何の罪もない人間を殺した1998年のアフガン空爆と違って、ビンラディンは極悪のテロリストではないかと反論する向きもあるかもしれない。だが、テロリストとされる人間であれ、問答無用で殺しても良いという立場に、私は立たない。

「9・11」の検証にとっても大きなマイナスだ。私は、「9・11」の自作自演説なる陰謀論を全くとらず、それどころかこの陰謀論をずっと批判してきたし、今後も批判し続ける人間だが、アメリカがビンラディンを殺したことは、陰謀論に力を与えるものでもあった。

やはり、アメリカは恐ろしい「テロ国家」だ。