kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

自民党都議・樺山卓司氏の「自殺」と「新銀行東京」

旧聞に属するが、7月1日に自民党都議を務めていた樺山卓司氏が頭にポリ袋を被って死亡しているのが発見された。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110701-OYT1T00588.htm

都議の樺山卓司さん死亡、自殺か

 1日午前3時5分頃、東京都葛飾区鎌倉の自宅で、都議の樺山卓司さん(63)が倒れているのを家族が発見し、119番した。

 樺山さんは病院に搬送されたが、約1時間20分後に死亡が確認された。警視庁葛飾署は、現場の状況などから、自殺の可能性が高いとみて調べている。

 同署幹部などによると、樺山さんは自宅2階の書斎で倒れていた。樺山さんの事務所によると、前日の30日は普段と変わらない様子だったという。

          ◇

 樺山さんは葛飾区議を3期務めた後、同区選挙区から都議選に出馬し、当選5回目。都議会自民党政調会長などを務めた。
(2011年7月1日13時15分 読売新聞)


樺山氏の死去で、石原慎太郎の与党は都議会の過半数を割ったとのことで、ネット右翼は「樺山氏はミンスに『友愛された』のではないか」などと、小沢信者顔負けの陰謀論かましているようだ。ご存じない方のために解説すると、彼らのいう「友愛」とは、オウム真理教の「ポア」に該当する意味を持つ。

ところで、ブログのアクセス解析を見て知った、というより思い出さされたのだが、私は4年前の「きまぐれな日々」でこの樺山氏を取り上げていた。Googleのウェブ検索結果が2ちゃんねるに載ったらしくて、そこから7月1日から今日までの間に、Google直接経由と2ちゃんねるを経た間接経由を合わせて728件のアクセスがあった。うち510件は7月1日のアクセスだったから、自殺が報じられたあとすぐに載ったのだろう。

きまぐれな日々 新銀行東京への追加出資議案採決に自民党都議2人が欠席(2008年3月29日)

新銀行東京への追加出資議案採決に自民党都議2人が欠席

 経営難に陥っている新銀行東京に東京都が400億円を追加出資する議案は28日、都議会本会議で賛成多数で可決されたが、自民党都議の2人が本会議を欠席した。
http://www.asahi.com/politics/update/0328/TKY200803280374.html

 上記朝日新聞の記事にあるように、本会議を欠席した自民党都議のうち、樺山卓司(かばやま・たかし)氏は、自身のブログ「かばさんの活動日誌」で、新銀行東京に対して批判的な意見を述べ続けている。

"どうする新銀行東京 その1 「石原銀行の誕生」" (3月12日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/671590.html


"どうする新銀行東京 その2 「どの様にして銀行は出来たのか」" (3月14日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/675527.html


"どうする新銀行東京 その3 「今こそ都議の資質が問われている」" (3月15日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/676901.html


"どうする新銀行東京 その4 「いよいよその時は来た!」" (3月25日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/694097.html


 一番新しい3月25日の記事で、樺山都議は「そして最終日の28日の本会議、いずれにしても自身の信念に基づいて、都民に誤解を招かぬ様な、間違いのない判断をしようと思う」と書いたが、結局本会議を欠席した。都議の本心と周囲の圧力が軋轢を生じた結果、反対票を投じるのでなく欠席を選択したのではないかと想像されるが、自民党の都議からも石原に対して懐疑的な意見を表明する人が出てきたところに注目すべきだろう。

 それにしても、公明党の賛成票がなければ新銀行東京への追加出資は賛成45票、反対55票で否決されていたことになる。公明党の罪は極めて重い。

 昨年の統一地方選では神奈川県知事選も行われたが、自民党から杉野正氏が立候補していたのに、石原は対立候補であるネオコンネオリベ仲間の現職・松沢成文を応援し、自民党神奈川県連の激しい怒りを買った。

 昨年4月6日付記事でもお伝えしたが、河野太郎自民党神奈川県連会長は、昨年3月23日付の自身のメルマガに、

知事選で戦っている相手の応援に入ってきた奴のところになんで応援に行かなければいけないのかと県選出の一回生がかみついた。だいたい、自民党の推薦もいらないと言ってる人じゃないの? 一体全体、どーしちゃったんだ」

と書き、石原慎太郎および石原を応援した自民党本部への不信感をあらわにした。

 どうせ公明党の連中なんか池田大作の命令によって自由にものがいえなくなっているのだから、自民党の心ある人たちに勇気を出してもらって、石原を追いつめてもらうことを期待したほうがまだマシかもしれない。

 もちろん、ジャーナリストの方々にも、今までのふがいない報道の汚名返上となる石原追及を期待したい。


この記事を読み返しながら、「ミンスに『友愛』された」などとキーボードで打ち込んでいるネット右翼諸賢の勇姿を思い浮かべると、亡くなった故樺山都議には申し訳ないけれども吹き出してしまった。