kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

海江田万里の不思議な記者会見の理由と今後のバカバカしい政局

昨日行われた海江田万里の記者会見で、海江田が「人事権者は私」と強調していた点について、昨夜のテレビ朝日報道ステーション』が解説していた。「海水注入」に関するガセネタを安倍晋三に提供した疑惑が持たれるなどして悪名高い松永和夫・経産省事務次官をはじめ、保安院(不安院)長、エネ庁長官を更迭する人事を「菅首相が決めた」と報じたから、それを否定し、主導権は自分にあることをアピールするためだったというのだ。

しかし『報ステ』は、海江田は更迭の理由さえ明確に答えることができなかったと、海江田をバカにしきったコメントをつけてこれを報じた。海江田が主導した人事などではないことは明らかで、この件に関していろいろ憶測がなされている。

一つには、菅はそもそも3官僚と同時に海江田の首を切るつもりだったのが、菅の息のかかった次期経産大臣が就任して、予算に介入されてはたまったものではないから、経産省の官僚が海江田を立てて反撃に出たというもの。あるいは、前者と似ているけれども、そもそも3官僚の任期満了は迫っていて、ほっといてもいずれ退任するのだが、民主党代表選に出馬する(!)海江田に花を持たせるために海江田が「更迭」したことにしようと経産省朝日新聞にリークしたのに、菅直人びいきの朝日新聞が「菅直人の手柄」として報じてしまったので官僚が反撃に出たというもの。前者は某有名ブロガー、後者は河野太郎の説だ*1

いずれにしてもろくでもない話だが、原発利権を守りたい「原子力村」にとって今何より大事なのは来年度予算だという某有名ブログの指摘は、確かにその通りだろうと思う。河野太郎については、いろいろと騒ぎ立てるのは良いけれどもこの男が原発推進政党である自民党の政策を変えるのに何一つ寄与していない実績を考えた時、とうてい評価する気にはなれない。河野太郎は「脱原発」を掲げるけれども、時期的には2050年をメドにしており、そんなものは「まやかし」以外のなにものでもない。その程度だったら前原誠司の20年(2030年)メドより消極的で、玄葉光一郎と同レベルだ。ほめそやすほどの価値はない。

ただ、自民党にせよ民主党にせよ、多くの政治家は河野、玄葉、前原ら(といった新自由主義者たち)と比較してもさらに「脱原発」に後ろ向きなのだからどうしようもない。馬淵澄夫は「原発という選択肢は排除しない」と語ったし、野田佳彦はさらに消極的で、馬淵のようにまやかしでも「脱原発」を掲げることさえしない。さらに最悪なのは、原発を再稼働させようと動いた実績を残してしまった海江田万里だろう。海江田が所属する鳩山グループは、ボスの鳩山由紀夫からして大の「原発推進派」だから、海江田の一連の動きはいかにもこの男らしいといえる。そしてご多分に漏れず海江田は新自由主義者でもある。「新自由主義者原発推進派」なんて最悪ではないか。


河野太郎は、Twitter*2で、今日(5日)民主党

特例公債法案、再生可能エネルギー法案、瓦礫処理法案を全て強行採決する

のだと言っている。これが本当だとして、広島の原爆記念日の前日にこういうことをしようとする「民主党」とは、もちろん菅直人の意図を汲んだものではなく、仙谷由人岡田克也らが動かしているものであることは誰の目にも明らかだ。

そして、「盆明けにまだ菅直人が居座っているなら不信任案を出すぞ」と産経新聞の記事を通じて脅しをかけている小沢一郎もまた、仙谷由人岡田克也らと利害が一致する。そして、民主党代表選となったら小沢一派は海江田万里馬淵澄夫のいずれかを推すのだろう。2人のどちらにしても、菅直人よりさらに悪い政治しかできない人物だ。

河野太郎や前原・玄葉・仙谷・岡田ら、いずれをとってもろくでもないけれど、この期に及んで小沢一郎を崇拝している人たちの気が知れない。

*1:事実、後任の人事は早々と発表され、松永和夫が推す人物の昇格が決まった。

*2:http://twitter.com/#!/konotarogomame/status/98959735616847872