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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

鈴木杏とか高岡蒼甫とか

鈴木杏という芸能人は知っていたが関心はほとんどなかった。その鈴木杏が突如「脱原発」を訴えたかと思うと、それを1日で取り下げたという。


鈴木杏1日で脱原発翻意「深く反省…」 - 芸能ニュース : nikkansports.com

鈴木杏1日で脱原発翻意「深く反省…」


 脱原発ツイッターで宣言した女優鈴木杏(24)が6日、「冷静さに欠けるところがあり、感情的になってしまいました」とツイート、原発問題に関する激しいつぶやきは1日で収束した。また、原子力発電環境整備機構のCMに出演したことを「後悔している」と書き込んだことについては「お世話になった方々に対して、『後悔』という言葉を使ってしまったこと、深く反省しています」。

(日刊スポーツ 2011年8月6日23時15分)


何やってんだか。昨日、この鈴木杏が「脱原発宣言」をしたと聞いたときも、大女優の吉永小百合が「脱原発」を打ち出しているご時世に、別にほめそやしてやる必要なんかない、単に目立ちたいだけなんじゃないかと思ったが、どうやら斜に構えていて正解だったらしい。1日で撤回する宣言になど何の価値もない。


この一件をきっかけにして知ったのが、高岡蒼甫とかいう芸能人(こいつのことは全然知らなかった)が「脱原発」を言い出したために事務所をクビになったとか言われているらしいことだ。えっ、高岡ってフジテレビが韓流ドラマばかり放送するのを批判して事務所をクビになったんじゃないかと思っていたので、ちょっとWikipediaを見てみたが、原発の「げ」の字も出てこない。この程度の四流芸能人でさえ「脱原発」を利用するご時世だ。

もちろんWikipediaなんかを妄信しちゃいけないのだが、高岡蒼甫とフジテレビとの件では田母神俊雄だの片山さつきだのといった香ばしい名前が出てきて、それだけでも笑えてしまう。この件に関してネット右翼が吹き上がっていることはいうまでもない。

ネット右翼がフジテレビを批判するなんて「共食い」もいいところだが、ネトウヨによるフジテレビ批判は、何もこれが初めてではなく、2002年のキム・ヘギョンさんインタビューの時はもっとひどかった。当時あるフジテレビ記者に浴びせかけられた罵詈雑言のひどさは、ネット右翼の正体をあますところなくさらけ出すものだった。

だが、当時は田母神俊雄だの片山さつきだのはのさばっていなかった。"bakawashinanakyanaoranai" の御仁*1あたりは、宿敵・片山さつきに先を越されて地団駄踏んでいるのではないか。

その "bakawashinanakyanaoranai" のおじさんでさえ今では「脱原発」を掲げているくらいだから、今さら「脱原発を唱えたらテレビから干される」なんてことはない。実態はむしろ逆で、たとえば飯田哲也には最初『朝まで生テレビ』には声がかからず、原発推進派だった勝間和代あたりが過激な原発擁護論をぶっていたが、翌月から飯田哲也は2か月連続で出演し、勝間和代は「脱原発」派へと転向した。「脱原発」を唱えたことと事務所を辞めたことの関連を思わせぶりに匂わせる芸能人は、「『脱原発』なんて口にしない方が無難だよ」という誤ったメッセージを世に広めているようなものだ。だから私は山本太郎も評価しない。それなら吉永小百合はいったい何なのだ、ということになる。

もし仮に「脱原発」を唱えたことが原因で事務所をクビになったりしたというのであれば、それを立証して事務所と争うくらいのことをしなきゃダメだ。それをせずに、安易に風評を広めることくらいしかしないのでは、「脱原発」という最終目標にとって百害あって一利なしとしか言いようがない。

脱原発」を自分の世渡りに利用しようとするなど、もってのほかだ。