kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

読売が・・・

前のカードで読売がナゴヤドームでの中日3連戦に先勝したあと、2日連続して1点差のロースコアで連敗したことについて、先週の阪神と同じだと書いたのだけれど、その後のヤクルト戦になると一転して勝つところまで阪神と同じになってきた。というよりヤクルトの状態が悪過ぎるのだろう。村中で1点差負けした次の試合で由規が序盤から崩れた今回の東京ドーム3連戦は、阪神に3連敗を喫した先々週の京セラドーム大阪での3連戦と同じ展開だ。さらに来週にはこれまで勝ってきているとはいえネルソン、チェン、ソトが先発してくるであろう中日戦(神宮)があり、そのあとヤクルトにとっては最大の難敵である阪神戦を敵地・甲子園で戦うとなっては、果たしていつ勝てるのかという気にもなる。

佐野眞一の『巨怪伝』によると、正力松太郎長嶋茂雄王貞治を自身の選挙の応援に富山県まで駆り出し、それどころか阪神藤村富美男や中日の杉下茂といった、それぞれのチームにとって「宝」ともいわれたライバルチームのスター選手たちまでもが正力の選挙の応援に駆り出されたという。読売の選手たちは、優勝したあとには優勝旗を持って読売新聞社内を練り歩かさせられ、彼らは読売新聞の記者たちから「男芸者」でも見るかのような視線を浴びせかけられた。その屈辱が耐えられなかったと川上哲治は述懐したそうだ。川上いわく、「いちばん冷ややかな目でわれわれを見ていたのは、東大出身のアカの連中だった」とのこと*1。もちろん川上が暗に名指ししたのはナベツネ氏家斉一郎である。プロ野球選手にありがちな川上の反共発言はともかく、読売ジャイアンツの選手たちの多くも、親会社の読売新聞やその偉いさんを嫌っていたか、そこまで行かずとも煙たがっていたであろうことは想像に難くない。なお、務台光雄は読売ジャイアンツ関係では川上哲治に肩入れして長嶋を干したことで知られる。だから務台の存命中には長嶋はジャイアンツに復帰できなかった。ナベツネは、上記のように川上哲治とは反りが合わなかったから長嶋に接近したのかどうか。ともかくナベツネは、務台の死のあと、一周忌を待って長嶋を読売の監督に復帰させた。だから人脈としては「務台=川上、ナベツネ=長嶋」という図式になる。どっちもどっちというかむかつく話である。アカがどうのこうのというのであれば、長嶋茂雄だって「社会党が政権をとったらプロ野球ができなくなる」と発言して失笑を買ったことがあり、ナベツネと長嶋が接近する筋合いなど何もなかったはずだ。いや、ナベツネは元社会党ではなくて元共産党だったから構わないってか? 知ったことか。

前にも書いたけれども、上記のようなことを考えて読売に腹を立てている時に限って、その日のプロ野球では読売が勝つという嫌なジンクスが私にはある。だから、今日も読売がヤクルトに勝つだろうと思っていたら案の定だった。たぶん明日も読売が勝って、プロ野球の読売リーグは「4強」の大混戦になるだろう*2。下手したらまたぞろ去年までの「3強」がクライマックスシリーズに出ることになってしまうかもしれない。

*1:佐野眞一『巨怪伝 正力松太郎と影武者たちの一世紀』(文春文庫、2000年)下巻320頁

*2:順位の上では広島も食い下がっているけれども、ヤクルト同様地力に難がある。