kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト完全にヲワタ、中日にマジック「4」が点灯

今日の報ステプロ野球コーナー。ヤクルトの先発増淵がピンチを逃れる場面を映し続けて、さあヤクルト攻撃のシーン、と思いきや、中日の攻撃のシーンばかりが映る。中日先発のネルソンは今季ヤクルトに1勝もしていなかったはずだが、画面に映るスコアボードには0が並んでいる。そしてついにブランコの先制打。和田の3ラン。9回表は最近の中日の定番であるらしいリリーフ陣の乱れがあったが、追いつけなかった。

前回に続いて、今回の4連戦も初戦から3連敗。吉見もチェンもソトも出てきていないのに、山井と川井とネルソンに負けた。どうすることもできない「勢いの差」。中日、いや落合竜にはこれがある。昨年は読売と阪神がやられたが、今年はヤクルトの番だった。落合竜は優勝争いのライバルを迎えたホームゲームに滅法強い。今年の中日は、読売・阪神を相手にしたホームゲームでは昨年のような強さはなかったが、昨年ナゴヤドームで五分に渡り合ったヤクルトは、今年は敵地で歯が立たなかった。

だから、勝てるうちに貪欲に買っておかなければならなかったのだ。対戦相手によってローテーションを組み替えるのは、落合博満が中日監督就任後ずっとやってきたことで、2004年に監督一年目にして優勝した年には川上と山本昌を読売戦・阪神戦に集中的にぶつけた。阪神との一騎打ちとなった2006年にも川上と山本昌を軸に据えて阪神戦に臨み、山本昌は首位攻防の阪神戦でノーヒット・ノーランを達成した。野球は試合の半分は守りだから、采配において投手起用は特に重要だ。ベテランばかり優勝争いのライバルに当てたら若手が育たないと言う人もいるかもしれないが、川上が渡米し、山本昌は今季一度も登板していない中日が読売や阪神に勝てなくなったという話は聞かない。

今年、ヤクルト・小川監督が阪神戦の相性が悪い村中を阪神3連戦の初戦に4度も起用し、村中は4度ともKOされて3敗を喫したが*1、このローテーションは大間違いだった。現在村中は調子を崩してしまい、クライマックスシリーズの相手が予想される読売・中日にはもともと相性が良いにもかかわらず、今回は全く期待できないだろう*2。村中が阪神戦初戦に登板した4度のうちの1度は、前日に神宮球場での対中日最終戦があり、その日はヤクルトのローテーションの谷間だった。その試合に村中を中5日で先発させるべきだったと思う。しかしヤクルトはローテの谷間を埋めずに中日戦に臨んで逆転負けを喫した。今季神宮での中日戦は8勝2敗2引き分けだったが、その2敗目に私はいやーな予感がしたものだ。なぜならその時点で中日戦の残り9試合はすべてナゴヤドームだったからだ。私はその9試合を3勝6敗と見積もったが、今日までの7試合で1勝6敗。私のネガティブな予想を現実はさらに下回った。

こんなところをおろそかにしないのが落合博満であって、おろそかにしてしまうのが小川・原・真弓ら凡庸な監督だ。ちなみに中日次期監督の高木守道は小川・原より悪くて真弓とどっこいどっこいだろう。だが来年中日が弱くなることのメリットはヤクルトよりむしろ読売や阪神にある。今季の終盤戦は別として、ここ数年ヤクルトは落合竜を特に苦手にしていなかったのに対し、原読売と真弓阪神はともに落合竜を大の苦手にしてきたからだ。それが来年には一転して読売や阪神にとって中日はやりやすい相手になるのだから、両球団にとっては願ってもない話だろう。

そういや読売と阪神は今年も対戦成績が五分で終わった。3年も続けて五分とは、いかに両球団の実力が拮抗しているかということだろうが、両球団の強さは「中途半端な強さ」に過ぎない。だから昨年は両球団が2位を争い、今年は両球団が3位を争った。読売・阪神式の補強に頼るチームづくりにも限界が見えている。

週末の読売対中日3連戦では、もはや読売に頑張ってもらう必要はなくなった。下手にヤクルト戦なんかで胴上げしないで、中日は東京ドームで一気に優勝を決めてしまえば良いと思う。

*1:4度目だけは味方の逆転で敗戦投手を免れたものの、内容的にはやはり完敗だった。

*2:というより、10月に入って阪神・中日とのロードゲームで完全に調子を崩した現在のヤクルトは、クライマックスシリーズの第1ステージで読売に勝つ可能性さえ極めて低いとしか思えない。