kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日本シリーズ第4戦、ソフトバンク連勝でタイに。衣笠祥雄・山田久志のピンボケ解説に失望

プロ野球日本シリーズ第4戦はソフトバンクが2対1で勝って連勝、対戦成績を2勝2敗の五分にした。

第4戦までホームチームがすべて負けたシリーズは、過去4度記憶にある。1980年の近鉄(対広島)、1982年の西武(対中日)、1985年の阪神(対西武)、2000年のダイエー(対読売)である。このうち、2000年のダイエー以外はすべて第5戦でホームチームが勝った。1982年の西武と1985年の阪神は敵地での第6戦に勝って優勝したが、1980年の近鉄だけは広島市民球場で連敗して日本一になれなかった。また、2000年のダイエーは東京ドームで行なわれた第6戦に敗れて4連敗し、読売に名をなさしめた。

今日は6回表からテレビで見た。CBC(TBS系)の中継で、衣笠祥雄山田久志が解説していたが、この2人の解説には疑問符がつきまくりだった。2人とも、1点をリードされた中日のペースだと言っていたのだが、私にはそのようには全く見えなかった。年中中日を相手にしてきたヤクルトを応援した人間として言うのだが、中日戦ではリードした時でもされた時でも1点が重い*1。2対1でソフトバンクリードの試合がソフトバンクのペースでないはずがないのである。

特に中日が無死満塁のチャンスを迎えた6回裏。その直前、無死二、三塁で和田の打席の時に、和田で点が取れなければ中日は苦しいかもしれないと思った。後続の打者が和田と比較してかなり落ちるからである。先発のホールトンから和田は四球で満塁。ここでホークスベンチは投手を森福に代えたが、この投手は簡単には打てない。中日は代打に第1戦のヒーロー、小池を送ったが、ここではもっとバットに球を当てるのがうまい打者はいないのかなあと思った。しかし、落合監督が小池を送ったからには、中日にはそんな選手はいなかったのだろう。その小池が三振したとき、この回の中日は0点に終わるだろう、そしてそのまま試合は1点差でソフトバンクが勝つのではないかと思った。そしてその通りの結果になった。

終盤のソフトバンクの継投だが、8回にファルケンボーグが登板した時、そのまま試合終了まで投げると私は思ったのだが、テレビの解説者は「ファルケンボーグは中継ぎだ、9回は馬原だ」などと言っていた。しかし、第1,2戦でぶざまに打たれた馬原を9回に登板させるはずがない。ましてや9回裏の先頭打者は第1戦で馬原から決勝ホームランを打った小池なのである。案の定、ソフトバンクベンチはファルケンボーグを続投させたが、それで当然だ。山田久志衣笠祥雄は一体何を言っているのかと思った。

一体、二度救援に失敗した投手を同じような場面で三度も使う監督なんているのだろうかと思ったのだが、しばらくして現実にそういう監督がいたことを思い出した。それは、2008年の北京五輪岩瀬仁紀にこだわって彼に3つの黒星(敗戦投手)をつけた星野仙一である。山田久志衣笠祥雄は星野とどっこいどっこいなんだなと呆れた。

それはともかく、ともにホームゲームで連敗するというのは、短期決戦に勝ち慣れていなくて勝負弱いチーム同士の戦いだということを意味する。ホークスもドラゴンズも、今回CSにも出られなかったタイガースと並んで、日本シリーズにおける勝率の低いチームだ。だから両チームともどうしても勝ち切れない。私は、上記3球団よりさらに勝負弱かった近鉄バファローズの日本シリーズを1979年、80年、89年と3度も見てきた*2から、勝負弱いチームの戦い方にはたいがい「過去にどこかで見た」と思い当たるところがある。それだけに、どっちも頑張れと思ってしまう*3

第5戦は第1戦と同じ中日・チェン、ソフトバンク・和田の再戦なのだろうか。両チームともここまでホームゲーム全敗とはいえ、それでもホームゲームを2試合残しているソフトバンクが一転して有利になった。中日は、日本シリーズのホークス戦でホームゲーム5戦全敗という、内弁慶の同球団にしては信じられない記録を続けているが、落合監督最後のホームゲームである明日はどういう試合をするのだろうか。興味津々である。

*1:ヤクルトが息切れした終盤戦はこの限りではなかったが、そこが今年のヤクルトの弱さだった。

*2:この記事を書いたあとで思い出したのだが、近鉄日本シリーズは2001年にも見ていた。但し、その年は必ずしも近鉄を応援してはいなかった。なぜなら相手がヤクルトだったから。「近鉄も頑張れ」とは思ったけれど。

*3:ヤクルトの場合、日本シリーズにだけはどういうわけか強くて、6度出場して5度日本一になっている。そのせいもあっての「上から目線」には、ホークス、ドラゴンズ両球団のファンは頭にくるかもしれないが、ご了承願いたい。