kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎は原発推進議員!

上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 : 野田政権が財界政治を強行できるワケ(菅内閣不信任劇を振り返って):その1(原発推進) より引用する。

はじめに(原発推進勢力による菅おろしの成功)

(1)自民党小沢一郎氏らのグループなどが画策した菅内閣不信任案騒動があったのは、今年6月初めだった。

(2)自民党の政権復帰等の思惑は必ずしも成功しなかったようだが、菅首相は8月下旬に首相辞任を正式表明し、自民党・小沢氏らの原発推進勢力の思惑は成功し、民主党代表選では、原発推進派の候補者同士で代表選が戦われた。

(3)民主党代表選挙では、財界が最も期待した野田佳彦氏が選出され、首相に指名・任命され、9月初めには、小沢グループも取り込んで野田政権がスタートした。

(4)その後、野田政権は、自公政権に勝るとも劣らないくらいの勢いで、財界政治を推進中である。

この投稿では、「その1」として、原発政策に絞って、その点を確認しよう。
民主党内では、なかには本気で「脱原発」を主張している議員がいるのかもしれない。
しかし、そのような議員がいたとしても、現状を見れば、当該議員は党内では影響力がないようだ。

(5)小沢一郎氏がまるで脱原発派であるかのようなデマが流れたときもある。

だが、小沢氏は原発推進派議員の一人だ。

(6)それゆえ、野田政権は、小沢グループを引き込んだから、「脱原発依存」を装いながら、原発が推進できているのである。

2.小沢一郎氏は原発推進議員!

(1)先の民主党代表選の時、小沢一郎氏が原発推進海江田万里氏を推したことに対し、小沢チルドレンの女性議員らが異論(?)を言いに小沢氏のところに出向いたとき、小沢氏は同議員らに「(海江田氏を)俺だと思って応援して欲しい」旨、話したそうだ。

ある記者から、その話を聞いたとき私は笑ってしまった。


(2)それにしても、小沢チルドレンの女性議員らは、小沢氏が党代表のときに、民主党原発政策において、より積極的的な方向に舵をきったのを知らないのだろうか!?


(3)小沢氏自身が原発推進なのは有名だと思っていたが、小沢一郎支持者のなかには意図的にデマを流しているものもあるようなので、あえて書いておこう。


1. 東京電力会長、経団連会長をしていた平岩外四氏(故人)は、自民党時代に小沢一郎の後援会長になっていた。

2. 1993年総選挙で政権交代が実現し、細川政権が誕生した。
このとき、経団連は、財界政治を実現するために「政治改革」の断行を求めたわけであるが、それを後押しするために、「企業献金に関する考え方」(1993年9月2日、経団連会長・副会長会議)を発表し、従来行われていた自民党側への政治献金斡旋を翌年から中止した。
その時の会長は、奇遇にも(!?)平岩外四氏であった。

3. 小沢一郎氏は、1990年に「ジョン万次郎の会」をつくり、その2年後には「財団法人ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター」を設立していることを公表し、自慢しているようだ。


(中略)

同財団のホームページには、役員名簿が公表されている。
それを見ると、今年4月現在であるが、会長は小沢一郎氏であり、顧問の一人が東京電力会長・勝俣恒久氏であることが明記されている。
なお、小沢氏と囲碁仲間の与謝野馨氏は副会長。与謝野氏は、大学卒業後、「中曽根さんの推薦する日本原子力発電に入社」している。

(中略)

また、同財団のホームページを見ると、「寄附協賛企業」に東京電力などの電力会社も含まれている。

つまり、小沢一郎氏が「反原発」「脱原発」「脱原発依存」であるはずがないのである。
むしろ、原発推進議員の有力な一人である。


(4)ちなみに、同財団のホームページを見ると、野田佳彦首相は「推薦の言葉」を寄せている(もう一人はルース在日米国大使である)。

(中略)


(5)小沢一郎氏は、東京電力福島原発の事故処理では勇ましい発言をしているようだが、東京電力の責任を追及する発言を見聞きしたことはない。

むしろ、東京電力の責任追及を否定する発言なら、読んだことがある。

ウォールストリートジャーナル日本版 2011年 5月 27日 12:58 JST
小沢一郎民主党代表インタビュー:一問一答
(略)


Q:原発事故で事態をここまで悪くしないようにするために、政府がすべきであった決定や政策はどんなものがあったか。

A:こういう状況になると、東京電力の責任に転嫁したって意味がない。東京電力が悪い、あいつが悪い、こいつが悪いということを言っている。どうでもいいことならそれでいいが、原発放射能汚染の問題は、ここまで来ると、東電に責任を転嫁しても意味がない。政府が先頭に立って、政府が対応の主体とならねばいかんというのが、私の議論だ。東電はもう、現実何もできないだろう。だから、日一日と悲劇に向かっている。
(略)

福島原発の事故は、これまでの自民党政権にも責任があるだろうが、当然、東京電力の責任である。
それなのに「東電に責任を転嫁しても意味がない」というのは、全く不可解な発言である。
多分、小沢一郎氏の本心は「東京電力には責任がない」と思っているのだろう。
そうでなければ、このような発言は出てこない。


(6)小沢氏は、先日(11月19日)評論家の田原総一郎氏と対談している。

2011年11月20日19時03分
提供:ニコニコニュース


東京・六本木のニコファーレで2011年11月19日、小沢一郎民主党代表とジャーナリスト田原総一朗氏の対談があり、ニコニコ生放送小沢一郎×田原総一朗 徹底生討論 『日本をどうする!』in ニコファーレ」として中継された。

その中で、小沢氏は、原発について、以下のような発言している。

田原総一朗「国を変えるには小沢一郎が総理になるしかない」 小沢×田原対談全文(後)
2011年11月20日(日)19時03分配信
(略)
角谷: もう1ついきます。こちらはニコニコネーム「ポン」さんです。「小沢さんの原発についての意見を聞かせてください」というお願いが来ています。


小沢: 40年近く前ですが、ちょうど僕が科学技術政務次官をやったんですよね。原発(問題)は、その時からボチボチ始まっていたんですが、これは日本だけではないんですが、最終の高レベルの廃棄物の処理方法というのは無いんですよ。


田原: 世界中、無い。


小沢: 無いです。ですから、この処理方法が見つからない限りは、原発にずっとおんぶしていくということは不可能なんです。だから私は最初から「原発は過渡的なエネルギーだ」と言ってきたんですが、そうやっているうちに、原発の依存度がどんどん高くなった。新エネルギー開発が十分でなかったという点については反省していますが、僕はやはり処分の技術ができない限りは、原発は過渡的なエネルギーとして新しいエネルギーに変えていくべきだと思います。
(略)


これを読んで、小沢氏の支持者は、小沢氏が「脱原発」あるいは「脱原発依存」だったと思い込むのかもしれないが、私はそうではない。

小沢氏のプロフィールをみると、科学技術政務次官を務めていたのは、今から35年前の1975年(昭和50年)12月 〜 1976年(昭和51年)9月のようだ。
35年から原発問題があることを自覚していた、というのであれば、なぜ、その時、あるいはまたその後自民党の役職や官房副長官を務めていながら、「脱原発」「脱原発依存」の言動をしてこなかったのか???

なぜ、小沢氏は新エネルギー開発を進める言動をしてこなかったのか??

なぜ、小沢氏は、民主党代表の時(2007年)、民主党の政策をより推進の方向へと舵をきったのか???

なぜ、原発に少しブレーキをかけただけの菅氏を首相から引きずりおろしたのだろうか???

なぜ、民主党代表選で原発推進の海江田氏を推したのだろうか???

なぜ、原発推進野田首相を引きずりおろさないのだろうか???

小沢氏のこれまでの言動を考えると、小沢氏の対談での発言は、私には全く矛盾している発言であるとしか思えない。
得意の口から出まかせではなかろうか。

「私は最初から「原発は過渡的なエネルギーだ」と言ってきたんです」というのは、「過渡的」期間を何年であると説明しなければ、全く意味のない発言だ。

田原氏はこの点を突っ込んで質問していない。
小沢一郎氏と対談・インタビューした評論家やフリーのジャーナリストは、小沢氏やその秘書に厳しい質問をしない。
だから、小沢氏らは厳しい質問がなされる記者会見を避け、そちらに出演するのだろう。)


(7)なお、「小沢一郎東京電力「蜜月21年」」(週刊文春2011年6月9日号)では、私が書いたこと以外のことも書かれているようだ(インターネットで検索すると紹介しているものがある。ほかに、東京新聞の記事もあるようだ。)が、私は実際の紙面を見ていない。


なお、引用に際して元記事に張られているリンクや新聞記事の引用は省略したので、それらについては元記事を参照されたい。


個人的にいうと、原発に関する小沢一郎の発言の中でもっとも忘れられないのは下記である。


http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20110430-768983.html

小沢氏「原発に決死隊を送れ」


 民主党小沢一郎元代表は30日夜、自身に近い衆参国会議員約20人と都内で懇談した。出席者によると、福島第1原発事故に関し「根本的な対策を取らなければ大変なことになる。決死隊を送り込んで完全に抑え込まなければならない。政治が決断することだ」と指摘したという。(以下略)


(日刊スポーツ 2011年4月30日22時2分)


この件に関しては、半年前に 小沢一郎の言う「オレなら手がある」ってこれかよ - kojitakenの日記 で取り上げた。