kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

読んだ本『グレン・グールドは語る』(ちくま学芸文庫)

昨日(11日)読み終えた本。


グレン・グールドは語る (ちくま学芸文庫)

グレン・グールドは語る (ちくま学芸文庫)


カナダのピアニスト、グレン・グールド(1932-1982)が40代前半の頃の1974年に『ローリング・ストーン』誌がインタビューした記事を収録したもの。インタビュアーはジョナサン・コット。

かなりの部分は部分的な引用記事によって知っていたけれども、通して読んだのは初めて。別の訳者による翻訳が1990年に出ていたが、本書はグールド研究で知られる宮澤淳一による新訳で、2010年の出版。芸術家のしゃべる言葉だから理解できない部分も多いが、それでもグールドのファンにとっては十分に面白い。

ここでは、グールドがイギリス生まれの女性歌手、ペトゥラ・クラークのファンであった一方、ビートルズをこき下ろしていたことを紹介しておこう。ペトゥラ・クラークという歌手を私は知らなかったが、60年代に大人気を博したらしい。1932年生まれでグールドとは同い年だが、50歳で早世したグールドとは違って、79歳の今も健在である。

インタビューの中でグールドが挙げていた歌のYouTubeの動画にリンクを張っておく。



この "Downtown" という歌は、日本でも60年代に大ヒットしたそうだ。



なるほど悪くはないが、ビートルズをくそみそにけなしてまで持ち上げるほど素晴らしいとはとうてい思われない。


巻末の「訳者解説」に、ふだんクラシックなど聴かない読者が『ローリング・ストーン』誌に寄せた投書が紹介されている。中でも本書183頁に紹介されている下記の投書には吹き出した。

このグレン・グールドとは何者だ? ビートルズを格下げし、ペット・クラークを上に見る馬鹿者は? ペットの存在意義は、「抱きしめたい」のスロー・バージョンを歌ったことだけだ。グールドがオクラホマに来たら、たっぷり説教してやらねば。
(J・ジェイル、オクラホマ州タルサ)