http://www.asahi.com/politics/update/0511/TKY201205110514.html
首相、維新の税制改革案に疑問 「国民理解得られぬ」
野田佳彦首相は11日の衆院本会議で、橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が「船中八策」原案で掲げる税制改革案に疑問を呈した。消費税の全額地方税化について「(税収で)地方に社会保障で大きな責任を担っていただく必要がある。地域間格差が生じかねず、国民の理解が得られるか疑問だ」と述べた。
自民党の野田毅税調会長の質問に答えた。高額所得者ほど高くなる所得税率の累進性を緩める「フラットタックス」に対しても、「今後消費税率の引き上げで税制全体の累進性が低下することをふまえれば、所得税はむしろ累進性を高める必要がある」と難色を示した。
また野田毅氏は、6月21日までの今国会で消費増税関連法案を成立させる「覚悟」もただした。会期内に審議時間を十分確保するのは困難な情勢だが、首相は「幹事長を先頭に執行部全体が今国会で実現する意思統一をしており、会期延長に言及した党幹部はいない」と答弁。会期延長の判断は時期尚早と強調した。
(朝日新聞デジタル 2012年5月11日20時1分)
「大阪維新の会」のフラットタックスに関しては野田首相(「野ダメ」)の言う通りだ。
というより、竹中平蔵でさえ「フラットタックス」など主張しない。以前、竹中が「人頭税が理想」と言ったというのはジョークだったらしく、今年に入ってNHKでサンデル教授の番組に出た時、所得税を重視すると答えていた。それが新自由主義者の本来の考え方である。橋下の「フラットタックス」は竹中流の新自由主義よりももさらにひどく、奴隷制に近いというべきだろう。橋下に「税」を語る資格はない。
それにしても、「フラットタックス」などという究極の「経済右派」の戯言が、真剣に国会の質疑に出てくること自体信じがたい。政治の劣化はここまできたか、とため息が出る。