kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

田原総一朗、橋下徹絶賛の「老醜」

先々週の『週刊文春』(5月17日号)に載った田原総一朗橋下徹絶賛がネットに公開されている。
佐藤優が「橋下徹総理誕生に期待する」と明言。佐藤の言い分をご紹介 - kojitakenの日記で紹介した、佐藤優の「橋下徹支持」と同じ号に載っており、私は一読して呆れたが、田原の主張があまりにバカバカしかったので当ダイアリーに取り上げる気にもならなかった。しかし、ネットに公開されているのでこれを引用して紹介する。


http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1302

あなたは橋下徹総理を支持しますか?
「批判をエネルギーにできる」 田原総一朗


2012.05.18 07:02


何も決められない、何も進まない既成政党に対する失望から橋下徹大阪市長への期待が高まっている。総理就任すら夢物語ではなくなった今、小誌は読者と識者13人へ緊急アンケートを実施。これを読んであなたも考えて下さい。橋下総理誕生を支持するのか、否か。

 橋下徹という政治家を、私は支持します。そして、彼が総理になることを期待しています。

 橋下氏がいったい何を考えているのか知りたいから、僕の番組に何度か呼びました。その度に彼の成長を感じます。今、アメリカのオバマ大統領やイギリスのキャメロン首相など、各国のリーダーはみな40代、50代と若い。橋下氏は42歳。十分その資格がありますよ。

 私が考える、現在の日本が抱える問題は次の5つ。増税、TPP、普天間原発再稼働、少子化です。

 鳩山元総理は、普天間の膠着状態を打破しようとしましたが、そのやり方が間違っていたのは論をまたないでしょう。菅前総理は原発問題を取り上げたものの、彼の「脱原発」の中身は極めて曖昧でした。今すぐにすべての原発廃炉にするのか、それとも20年、30年先になるのか、それが見えてこなかった。

 現政権も同じです。野田総理は消費税増税と言いながら、具体的には何も手をつけていない。そもそも、本気で消費増税に踏み切るのであれば、党内で小沢氏のグループが反対している以上、民主党自民党と組むしか道がないのは自明のことです。だが、民・自で組むということを、野田総理自民党の谷垣総裁も口に出せない。進むべき道はわかっているのに、怖くてどちらも最初の一歩を踏み出せないのです。

 日本の抱えるさまざまな問題から目をそむけ、何も決断しようとしてこなかった民主党自民党に対し、橋下氏には度胸と決断力があります。彼ならばこれらの問題に切り込み、思い切った決断をすることができる。次の選挙には出ないと見ていますが、ゆくゆくは当然、橋下氏自らが国会に乗り込んでくると思います。

 イギリスのサッチャー元首相や小泉元総理のようになれる素質は十分あります。サッチャーは、“ゆりかごから墓場まで”の高福祉を切って、英国病と言われていた経済や社会の停滞を打破した。橋下さんも同じことをやろうとしていると思います。

 日本のインテリは、橋下氏を「ファシズムだ」と糾弾します。でも、インテリに、こんなに嫌われるということは、素質があるということなんですよ。彼らは「インテリは反体制でなければいけない」と考えている。しかし、橋下さんは体制側にいるのに、やろうとしている体制維新は反体制でもある。そして橋下さんは決断し、実行する。だから、反対だけのインテリは橋下さんにお株を奪われて負けてしまう。

 民主党がダメなのも同じです。野党で、与党自民党のやることに反対ということはできたけど、政権をとったら何もできないし、度胸もない。

 今の橋下ブームが途中で失速するか否か。それは、橋下氏が「この国をこうしたい」というリアリティのあるビジョンを次々と打ち出せるか、にかかっています。

 橋下氏のエネルギー源はやっぱりハングリー精神でしょう。大阪府・市のダブル選挙のとき、週刊文春をはじめ、週刊誌が批判した。そうした批判への反発が彼のエネルギーになった。批判はむしろ応援歌になったんです。上昇志向とは少し違う。日本を変えるために権力をとらなければいけないと思っている。野党では変えられないですから。

 決断する政治家・橋下徹に危惧することは何もありません。バランス感覚など持つな。インテリの批判など気にするな。どんどん攻めて、突っ走れ!


開いた口がふさがらないとはこのことで、「老醜」の二文字しか頭に思い浮かばないが、田原が橋下を「イギリスのサッチャー元首相や小泉元総理のようになれる素質は十分あります」と評していることだけ指摘しておこう。つまり田原は橋下を新自由主義者と認め、その上で橋下を支持しているのである。ある意味正直だといえるが、『サンデープロジェクト』が終わっているのは不幸中の幸いだと思う。

いずれにせよ田原は、どこかの間抜けなネット市民みたいに「ベーシックインカムを主張する橋下徹を『新自由主義者』と決めつけるのは間違っている」などという寝言は言わない。その点だけは、どこかの間抜けなネット市民よりかろうじてマシ(「反知性」の程度がわずかながら軽い)といえるかもしれない。