http://www.asahi.com/politics/intro/SEB201210050019.html?id1=2&id2=cabcbaag
上関原発の建設計画ストップ 山口知事、免許更新認めず
山口県上関(かみのせき)町で中国電力が建設を計画している上関原発について、山口県の山本繁太郎知事は5日、予定地周辺海域の埋め立て免許更新を認めない方針を明らかにした。近く免許が失効するため建設に入れなくなり、建設計画は構想が出てから30年でいったん止まる。原発12基の新増設計画のうち東日本大震災後に計画が止まるのは初めてだ。
埋め立て免許の期間が7日午前0時に終わるため、中国電力の担当者が5日午後に山口県柳井土木建築事務所を訪れ、3年間の延長を申請した。主な原発施設を建てる用地の海抜を10メートルから15メートルに変える計画も示したうえで、「申請は準備工事を直ちに進めようとするものではない。政府が検討するなかで当面の現状維持を目的とするもの」と説明し、理解を求めた。
しかし、申請を受けた後、山本知事は記者団に対して「今の時点では許可できない。不許可の処分とする」と述べ、免許更新を認めないことを明言した。理由として「国の政策が明確でない段階で、土地利用計画も明確に整備することはできない」と語った。
(朝日新聞デジタル 2012年10月6日03時14分)
あの「ノーパンしゃぶしゃぶ」知事・山本繁太郎の判断だが、二井前知事時代からの方針を踏襲したに過ぎないことはいうまでもない。
それに、喜ぶのはまだ早い。
http://www.asahi.com/news/intro/TKY201210050605.html?id1=2&id2=cabcbaag
政権次第の上関原発 「脱依存」転換で再開
中国電力上関原発(山口県上関町)の建設計画が5日、止まった。しかし、計画そのものが撤回されたわけではなく、政権が代われば再び動き出す可能性もある。計画浮上から30年間、賛成・反対に揺れてきた地元に平穏はまだ訪れない。
「いま、申請を許可することはできない」(山口県の山本繁太郎知事)
(以下は有料記事)
(朝日新聞デジタル 2012年10月6日03時00分)
有料記事だから要点のみ記すと、今の野ダメ(野田佳彦)政権が「2030年までの原発ゼロ」を掲げている以上、それと矛盾する上関原発の建設はできない*1。しかし、浜岡原発の稼働を止めさせた菅政権とは違って、野ダメ政権には中国電力の上関原発の建設計画自体を止める根性はない。判断を、新設の原子力規制委員会に丸投げしつつある。
電力会社でつくる電気事業連合会(電事連)の関係者は「将来の原発ゼロ」に否定的な自民党総裁の安倍晋三に期待をかけている。だから、中国電力の首脳も上関原発の建設計画を諦めるつもりは毛頭ない。
さて、再び無料で読める部分。
http://www.asahi.com/news/intro/SEB201210050064.html?id1=2&id2=cabcbaag
30年振り回される地元
■賛成派、あて外れた土建業者
「今はじっと耐えるときだ。政権が代わって安倍さんが首相になったら、案外分からん」
上関原発予定地を抱える山口県上関町で土建業を営む60歳代の男性は、原発がらみの工事が再び始まることに望みをつなぐ。
3年前、工事の本格化を見込んで、土木施工管理技…
(朝日新聞デジタル 2012年10月6日03時00分)
先月、上関町の曲がりくねった町道が補修されることになったが、数千万円の工事費を出すのは上関町ではなく中国電力。「原発マネー」は今も健在なのだ。
安倍晋三は、原発推進勢力からの熱い期待を背に受けて、今日も「『美しい国』の再チャレンジ」へと邁進している(もちろん、朝日新聞にはこんな文章は載ってませんよ)。