kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「改憲、はたまた護憲」カメレオンのような孫崎享

「護憲 孫崎」でググってみた。筆頭に表示されたのは「きまぐれな日々」の下記記事。
きまぐれな日々 安倍晋三「長期政権」の悪寒/左派内から崩れる「護憲論」


3番目にはこんなTwitterが。7月29日の発信で、これは『戦後史の正体』の発売5日後。発信者は改憲派と思われる。
https://twitter.com/khiikiat/statuses/229709454487212032

孫崎享『戦後史の正体』:護憲派にとってはビミョーな内容含む。現行憲法は押し付けそのものの指摘。コレに怒らないなら国民ではない。米軍=解放軍規定の滑稽さはイラクアフガニスタン侵略目撃の日本人には通じない

「ビミョー」も何も、孫崎享は『戦後史の正体』で堂々と「押しつけ憲法論」を開陳している。


ところが、同じ人間(孫崎)が、『週刊朝日』ではこんなことを言っている。
http://www.wa-dan.com/article/2012/09/post-1138.php

橋下氏も自民党総裁選も「右」の人ばかり どうなる日本
 

 先日旗揚げされた「日本維新の会」の「維新八策」の中には、「憲法9条」に関する記述があるという。これについて元外務省国際情報局長の孫崎亨氏は「橋下徹氏は9条を変えたいのだろう」と指摘。「右」の人間が増える政界の現状についても話した。

*  *  *
 憲法改正の分野には「憲法9条を変えるか否かの国民投票」という項目があります。もちろん橋下さんは9条を変えたいんでしょう。維新八策には書かれていませんが、集団的自衛権に触れたところで、「日本の主権と領土を自力で守る防衛力と政策の整備」という表現もあります。中国の大国化に対しては、中国の強大な軍事力に対抗できるようなものは築きえない以上、平和的な手段を目指さないといけない。なのに、対抗できるという形で動こうとしている。これは米国が日本、韓国、フィリピン、ベトナム、豪州などを使って中国に対抗するという、その流れをくんだものです。

 折しも尖閣問題のさなかですが、橋下さんが日本のトップに立てば、対中強硬路線を突っ走るでしょう。中国との摩擦、緊張感を高めて、その中で日本の防衛力を高め、米国との協調を進める。こういうシナリオではないでしょうか。

 自民党の総裁選の主な候補はもう、極端に右の人ばかりですよね。石破(茂)さん、安倍(晋三)さんは確実。石原(伸晃)さんも、お父さんと同じ路線だと推定すると、右ですね。もう選択肢がなくなってしまったんですね。かつてはこういう人々は、「おもしろいかもしれないけど本流じゃない」という位置づけだった。いまや、本来あるべき選択肢がなくなってしまった。橋下さんも右、野田さんも右、本当に選択肢がない。

週刊朝日 2012年9月28日号

孫崎享に聞きたいが、それでは岸信介は「右」ではないのか。何度も書くが、孫崎、高橋洋一長谷川幸洋の鼎談では、高橋が橋下徹を持ち上げたり、安倍政権時代の思い出話に花を咲かせたりしている。これは『週刊ポスト』に掲載された。孫崎の態度は『週刊朝日』と『週刊ポスト』で違う。

メディアによって言うことをコロコロ変える孫崎享は、私には「劣化版佐藤優」に見える。

そして、昨今の「孫崎享ブーム」は「<佐藤優現象>」そのものだ。孫崎享を批判できない「リベラル・左派」は、劣化もきわまれりとしか言いようがない。