夜10時40分頃だったか、帰宅してテレビをつけたらいきなりこのニュースをやっていた。番組は、テレビ朝日の「報棄て」こと『報道ステーション』である。
http://www.asahi.com/national/update2/1019/TKY201210190469.html
橋下市長連載を中止 朝日新聞出版、不適切な記述複数
朝日新聞出版は19日、同社発行の「週刊朝日」が10月26日号に掲載した橋下徹・大阪市長に関する連載記事「ハシシタ 奴の本性」について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、第2回以降の中止を決めた。
河畠大四・週刊朝日編集長がコメントを出して連載中止を発表するとともに、改めて謝罪した。河畠編集長は18日の談話でおわびをし、週刊朝日の次号に「おわび」を掲載する考えを表明していた。
橋下市長は18日の記者会見で、週刊朝日の連載記事について「僕の人格を否定する根拠として、先祖や縁戚、DNAを挙げて過去を暴き出していくのは公人としても認められない」と批判していた。
■週刊朝日編集長 改めて深くおわび
《河畠大四・週刊朝日編集長の話》 第1回の連載記事中で同和地区などに関する不適切な記述が複数あり、このまま連載の継続はできないとの最終判断に至りました。橋下徹・大阪市長をはじめとした関係者の皆様に、改めて深くおわび申し上げます。不適切な記述を掲載した全責任は当編集部にあり、再発防止に努めます。本連載の中止で、読者の皆様にもご迷惑をおかけすることをおわびします。
■朝日新聞社、深刻に受け止め
《朝日新聞社広報部の話》 当社は、差別や偏見などの人権侵害をなくす報道姿勢を貫いています。当社から2008年に分社化した朝日新聞出版が編集・発行する「週刊朝日」が今回、連載記事の同和地区などに関する不適切な記述で橋下徹・大阪市長をはじめ、多くの方々にご迷惑をおかけしたことを深刻に受け止めています。
(朝日新聞デジタル 2012年10月19日21時47分)
ご覧の通り、朝日新聞出版(『週刊朝日』)と朝日新聞社の、橋下徹に対する全面屈服である。
半年前に大阪市職員の思想統制を平然とやろうとしたこの男、橋下に対する朝日の屈服は、日本における「表現の自由」を重大な危機に晒すものだ。ここに朝日新聞社を強く非難する。
ただ、佐野眞一はこの程度のことでへこたれる人ではない。『週刊朝日』における連載はならなかったが、佐野は必ずや橋下徹を描いた著書を世に問うだろう。その作品が部落差別を助長するものか否かの判定は、その時に下されよう。もちろん、私は近い将来出版されるであろう*1その作品が、質の高い本格的なノンフィクションになることを期待するものである。