kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ダメだこりゃ! 海江田万里、維新の怪との「野党共闘」を口にする

さしたる注目を浴びず、当ダイアリーでも取り上げてこなかった民主党代表選だが、昨年小沢一郎に担がれた原発推進・TPP推進が持論の海江田万里と、党内でもかなりの右派に属する馬淵澄夫との全くもって冴えない争いは、大差で海江田が制した。

党内で人気があり、かつ風見鶏的な行動をとることが多い細野豪志が海江田を推したことが決め手となって海江田の代表選出が決まった。まさか玄海原発の再稼働を菅直人に阻まれて泣き出したあの男が民主党代表になろうとは誰も想像しなかっただろう。もっとも、馬淵澄夫が代表になった場合は、この男はかなり強硬な改憲派だから、安倍・石原・橋下らが突っ走りそうな改憲路線に手を貸す展開になるであろうことは確実に予期できた。とはいえ、馬淵を阻んだのがあの小沢に担がれた原発推進・TPP推進の海江田とあっては、民主党というのもろくでもない政党だなあとしか思えない。海江田は原発推進・TPP推進の本音は今は封印しているようだが(小沢に担がれた時もそうだった)、本音はいずれ出てくるに違いないと予想している。代表代行に選ばれた大畠章宏は日立労組の出身で、かつて2006〜07年に当時代表だった小沢一郎に働きかけて、民主党のエネルギー政策を「原発の積極的な推進」に転換させた人間だ。

なおかつ、海江田は看過できない発言をした。


http://mainichi.jp/select/news/20121226k0000m010154000c.html

民主代表選:海江田万里氏を選出、細野氏を幹事長に起用


 民主党代表選が25日、東京都内のホテルで行われ、海江田万里経済産業相(63)が馬淵澄夫政調会長代理(52)を破り、新代表に選出された。海江田氏は来年夏の参院選に向け、党の立て直しに全力を挙げる。幹事長に「選挙の顔」と期待される細野豪志政調会長を起用、代表代行には大畠章宏国土交通相を充てることが決まった。海江田氏の任期は15年9月末まで。

 国対委員長には高木義明文部科学相を起用する方向で調整している。政調会長桜井充参院議員、馬淵氏は政調会長代行での処遇が検討されている。

 代表選は党所属国会議員145人(衆院57人、参院88人)の投票で行われ、非主流派の複数グループに支持された海江田氏が90票を獲得。馬淵氏は54票、無効が1票だった。

 海江田氏は選出後の記者会見で24日に作った漢詩を披露し「身を粉にして、党再生のために生を全うする」と決意表明。惨敗した衆院選に関し「外部の方も入れて真剣に総括する」と語った。

 党内で賛否が分かれる環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉への参加は「党のとりまとめの表現のまま慎重に検討する」と述べるにとどめた。

 自民党安倍晋三総裁は日銀に金融緩和を迫っているが、「日銀の独立性を損なう形になれば、中央銀行と円の信認に関わってくるので避けねばならない」と批判した。

 連携相手については、海江田氏は25日夜のNHK番組で、日本維新の会みんなの党を挙げ、「共闘が組めるところは組みたい」と語った。特に参院選に向けては「このままでは自民党の勝利につながる。あらゆる方策を追求したい」と候補者調整も探る考えを示した。

 細野氏は幹事長受諾後、党本部で記者団に、党綱領の策定と選挙基盤となる地方組織の強化に取り組む考えを強調した。【笈田直樹、高橋恵子

毎日新聞 2012年12月26日 02時30分


この維新の怪との「野党共闘」発言を知ったのは今朝(12/26)の朝日新聞2面掲載記事だったが、ググったら毎日の記事が引っかかったのでこちらから引用した。朝日の記事は下記のようになっている。

(前略)そんな海江田氏にとって、参院選での野党共闘は不可欠だ。衆院選では民主党と第三極への票が分散し、自民党圧勝の一因になった。25日夜のNHK番組では「日本維新の会みんなの党など組めるところとは組みたい。参院選はこのままでは自民党の勝利につながる。あらゆる方策を追求したい」と強調した。

 ただ、海江田氏は維新やみんなに有力なパイプがあるわけではない。ここでも期待を寄せるのは細野氏だ。参院のベテラン議員は「海江田さんは細野さんと一緒に、他の野党と協力しながら党運営していくしかない」と指摘する。(後略)

朝日新聞 2012年12月26日付2面掲載記事より)


さすがに、かつて小沢一郎に担がれただけのことはあって、考えること(「日本維新の怪」との野合)が小沢一郎と同じだ。海江田は、「組めるところ」の相手として日本未来の党を挙げていないが、橋下との野合志向にかけては、現在党内抗争をしている嘉田由紀子小沢一郎の両者とも海江田と一致している。三者に共通するのは、卑屈なまでの「橋下すり寄り」路線だ。

維新の怪と未来だの民主だのとの「野党共闘」(笑)には、石原慎太郎がネックになるが、これとて石原と橋下が分裂すればそのハードルは確実に低くなる。「政権交代可能な二大政党」の形成を目指して、旧太陽を除く維新・みんな・民主・未来の大野合政党ができないとも限らない。その場合、実質的なリーダーはもちろん橋下だ。

2013年の政界も、今年よりさらにろくでもないものになりそうだ。