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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

上告中の石川知裕議員、辞職へ…宗男氏長女繰り上げ(読売)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130413-OYT1T01230.htm

上告中の石川議員、辞職へ…宗男氏長女繰り上げ


 小沢一郎・生活の党代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反(虚偽記入)事件で有罪判決を受け、上告中の新党大地石川知裕衆院議員(比例選北海道ブロック)が5月下旬にも議員辞職を表明する見通しとなった。

 同党関係者によると、親しい議員らにはすでに議員辞職する意向を伝えているという。

 石川氏は13日、札幌市で開かれた同党の会合で、自身の議席を「鈴木宗男代表や新党大地の仲間のために勝ち取った1議席だ。重みを十分に心得ている」と述べ、近く進退について最終判断する考えを示した。石川氏が議員辞職すれば、惜敗率で2位だった鈴木代表の長女、貴子氏が繰り上げ当選する。

 一方、石川氏は「不当判決に対しては、これからも断固戦っていく」と語り、裁判については今後も上告を取り下げず、無罪主張を続ける考えを示した。鈴木代表は、有罪判決を早期に確定させて3年間の公民権停止後の衆院選に再出馬できるよう、石川氏に上告取り下げを促している。

(2013年4月14日08時56分 読売新聞)


この件に関して、熱烈な小沢一郎支持者*1のブログ記事を示す。


陸山会事件の石川議員の去就を心配する。最高裁まで戦ってほしいが。 かっちの言い分/ウェブリブログ(2013年4月13日)

陸山会事件で、2審で有罪になった石川議員は以下の記事のように最高裁で闘う、議員も続けると言っていた。そうだ、その通りだと思っていた。

明暗分かれた“師弟” 石川被告「最高裁で闘う、議員は続ける」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130313/trl13031323070008-n2.htm


しかし、急に地元紙である北海道新聞に、石川議員が議員を辞職する意向という報道が流れだした。こんなことは石川議員が言わない限り報道されないものなのにと、奇異に感じていた。

その内実が、以下の記事で明らかになってきた。この内容を読むと、実にキナ臭い。大地の鈴木代表が、石川氏が議員となっているのは大地の議席だから、議員を続けるか続けないかは大地の意向もあると述べている。それも、石川議員は最高裁でも有罪判決が出る可能性が高いので、今上告しないで3年間の公民権失効で我慢して、再度選挙に出ればいいと言っていると報道されている。

新党大地・鈴木代表 石川議員の上告に難色「次の選挙のため」
 新党大地鈴木宗男代表は17日、札幌市内で開かれた党の会合で、政治資金規正法違反の罪で二審で有罪判決を受け、上告した同党の石川知裕衆院議員(39)=比例道ブロック=について「小選挙区で勝っているなら石川さんの判断でいいが、新党大地としての議席だ」と述べ、代表として近く上告取り下げを促す意向を示した。
 判決が確定すれば石川氏は失職、公民権が3年間停止され、期間中は公職選挙に立候補できなくなる。
 鈴木氏は会合後、記者団に「判決は不当だが、最高裁は上告を棄却するだろう。司法判断には1年ぐらいかかり、次の総選挙が3年後だとすると出馬できなくなる」と予想。「石川さんの政治家人生を止めるべきではない。次の選挙に出られる体制を取るのがベストの選択だ」と述べた。<北海道新聞3月18日朝刊掲載>


キナ臭いと言ったのは、石川議員が議員を辞めれば、鈴木氏の長女の貴子氏が繰り上げ当選し議員となる。この話がなければ、鈴木氏の話を素直に聞けるのだが、他人事ながら素直に納得は出来ない。他人事と言ったのは、最終的には石川議員が決めなければならないからだ。鈴木氏自身は、自分の潔白を主張するため最高裁まで戦った人である。その人が、最高裁はダメだからあきらめて刑に服せというのは、何とも悲しい。

確かに、この陸山会事件は異常な事件で、鈴木氏の事件も同じように東京地検特捜部が仕掛けた事件であり、政治家を抹殺するための事件である。1審のトンデモ推認登石裁判長、ゴビンダ氏冤罪飯田裁判長と、まるで有罪にするために仕組まれたような裁判であり、最高裁まで戦っても同じ流れと見なせない訳ではない。しかし、上告をしないということは、自ら罪を認めたということになる。上告して最高裁で負けても、最後まで無罪を訴えたという事実は残る。自ら罪を認めたことと根本的に違う。

こんな事を他人は簡単に書けるが、実際の当事者にとっては生易しいものではない。他人がとやかく言えるものではないので、石川議員の判断を待つ。それにしても、日本には正義の裁判が行われないこともあることに怒りを覚える。戦後60年、日本の司法も劣化してきている。世の無常を感じる。


昨日地元が北海道新聞が報じたニュースを、今朝には全国紙(読売)も後追いしたということらしい。結局石川議員は上告を取り下げず戦いつつ、議員辞職はするとのことで、議員辞職の当否については特にどちらにすべきとの意見を私は持たないが(それこそ石川知裕氏自身が決めることだ)、上告を取り下げないのは賢明な判断だと思う。

なぜなら、上告を取り下げて次の総選挙に出馬する資格を確保したところで、石川氏が当選できる可能性はほとんどないと思われるからだ。それなら最後まで裁判を戦った方が良い。なお、陸山会事件に関して検察に理があるとは私は思わない。

ただ、読売の報道や『かっちの言い分』の記事を読んで思ったのは、とうとう鈴木宗男も小沢一派の切り捨てに走ったんだな、ということだ。「水に落ちた犬」は徹底的に打擲するのが政治の世界なのだろう。

*1:ブログ主は身銭を切って小沢一郎政治資金パーティーに参加するほどの筋金入りの支持者なので、それに敬意を表して「小沢信者」という蔑称は用いないことにしている。