kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

橋下が逃した「出直し市長選」の絶好のチャンスと公明党の「お家の事情」

橋下への問責決議案は否決 公明が反対転じる(毎日) - kojitakenの日記(2013年5月30日)に、下記のように書いた。

世間では公明党が橋下の脅しに屈したと言われている。昨年の衆院選において、大阪の選挙区で公明は維新の怪と取引して議席を獲得していたこともあろうし、公明党の場合多少党員や支持者の意思に反することをやっても選挙で票が逃げることはないことにあぐらをかいた厚顔無恥なふるまいだとは私も思う。

しかしその一方で、これは「結果オーライ」だったとしか私には思えないのである。なぜかといえば、橋下が大阪市長を辞任して「出直し市長選」とやらをやったら橋下が圧勝することは間違いなく、それが参院選における維新の怪の思わぬ「善戦」につながる可能性さえあると恐れていたからである。

正直に言おう。私は大阪市の「出直し市長選」の目が消えたことに安堵している。これだけ橋下への逆風が吹きまくっているから「出直し市長選」とやらで橋下が負けるだろうなどとは露ほどにも思わない。市長選なんかやったら必ず橋下は圧勝する。この私の意見に反対する人は、何よりも橋下自身が「出直し市長選」を脅しのカードとして使った意味をよく考える必要がある。

これは何も大阪だけに限った話ではない。石原慎太郎の4選を許したり猪瀬直樹に400万票を献上したりした東京都民や、河村たかしの3選を易々と許した名古屋市民も、大阪市民と全く変わらない体質を持っている。東京、大阪、名古屋、いずれの大都市においても有権者の「愚民化」は手のつけられない段階に達してしまっているのである。


コメント欄*1より。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1369925658

id:tarari1036 2013/05/30 23:54
>橋下が大阪市長を辞任して「出直し市長選」とやらをやったら橋下が圧勝することは間違いなく、

だと思うよ。ならば、いっそのこと一つ上のレベルである、不信任案にしときゃよかったんだ。これなら敗れても格好つくしね。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1369928641

id:kppress 2013/05/31 00:44
>橋下氏率いる大阪維新の会は「いつでも戦える」と勢いづいた。
公明党が降りる前に掲載されたスポニチの記事。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/05/30/kiji/K20130530005909320.html


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1369929953

id:gongonschool 2013/05/31 01:05
大阪出身の友人(大学生)に橋本の評価を尋ねたところ、10人全員が彼の市長としての手腕と結果を評価しており、慰安婦問題についても正しい姿勢を貫いている、とのことです。
国内の問題に関心がある人ばかりなので、ショックを受けています....
私の友人が例外であれば良いのですが。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1369967510

id:ma02ko15to 2013/05/31 11:31
この日本人の「愚民化」がどのあたりまできているのか?それを見極め参院選において対抗勢力を作れるか否かが、今後の日本を決定付けると思うのですが。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1369973294

id:zenzaburo 2013/05/31 13:08
対抗勢力はアメリカです。国内では女性でしょう。男が極右で騒げば騒ぐほど大多数の女性は引くでしょう。極右は北朝鮮で女性の恐怖心をあおる作戦でしたが、そろそろ賞味期限切れのようです。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130530/1369923295#c1370121172

id:hitokotoiitai 2013/06/02 06:12
結局、維新としては問責決議案を可決して欲しかったのか、して欲しくなかったのか。
kojitakenさんが分析しているように、問責決議案可決によって維新にとって有利な状況が作られるのだとしたら、可決を阻止しようとしなかったのでは?
kojitakenさんの分析は筋が通ってないように感じます。


3日も経ってから何やら結果論をゴニョゴニョ言ってる間抜けなコメントが最後についているが、この問責決議案の流れはきわめて速かった。かつては抜群の反射神経を誇った橋下が、結果的に絶好のチャンスを逃したというのがことの本質だ。

もしこの件で問責決議案が可決され、橋下が市長の職を辞して「出直し市長選」になった場合、小泉純一郎の「郵政解散」を思い出す人も出てきただろうと思うが、1980年の大平正芳首相の不信任案可決と初の衆参同日選挙にも似ている。あの時には社会党が深く考えずに出した内閣不信任案に自民党の福田派と三木派が乗って不信任案が可決された。不信任された場合は内閣総辞職衆院解散しかないから、前年の総選挙に敗れたあと福田赳夫三木武夫らと激しい党内抗争を繰り広げていた大平正芳としては衆院解散の一手だった。

今回はそうではなく、単なる問責決議案だったから、それを逆手にとって「出直し市長選」をするというのは、参院郵政民営化法案否決に衆院解散をもって応じた小泉純一郎と同じ理不尽な行動になるが、それをやったら間違いなく橋下が勝った。「維新の怪は問責はされたくなかったが、橋下はそれを逆手にとって市長選に持ち込めば必ず勝った」と私は言っている。大平正芳だって内閣不信任案を可決されたくなどなかっただろうことを思い起こせば、決しておかしな解釈ではない。それを3日も経ってからピンぼけのコメントをかましてくる id:hitokotoiitai 氏は、HNを "hitokotoyokeida" にでも変えた方が良いのではないか。この人のコメントは毎度毎度こんなパターンばかりなので、正直言っていい加減うんざりしている。

今朝の『サンデーモーニング』で岸井成格が言っていたが、市長選を阻止したかったのは維新の怪よりむしろ公明党だった。公明党大阪市議会で維新の怪と組んでいるし、昨年の衆院選では大阪など近畿地方の選挙区で実質的に維新の怪と選挙協力をした。今回出直し市長選にでもなれば、これまで橋下と協力してきた関係をチャラにして一からやり直さなければならない。それは公明党にとっては何よりも避けたい事態だったのだ。岸井の説明はなるほどとうなずけるものだ。

もちろん公明党の下衆(げす)ぶりには反吐が出そうになるが、それでも出直し市長選で橋下が圧勝して大阪のみならず日本全体に与える影響力をトリモロしたら、間違いなく世界から日本がさらに孤立していく結果をもたらした。それが避けられたという意味で「結果オーライ」というほかないと思うのである。