kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

万骨枯るも山岡賢次だけは残るのか(朝日の参院選予想記事より)

産経が「自民党の勢いが序盤より落ちている」と書いていたのは、やはり自民党支持者に奮起を促すための誘導だったのか。朝日は、自民党が選挙戦序盤の勢いを維持していると書いている。こちらは、自民党支持者を油断させるための誘導と勘ぐれなくもないが。


http://www.asahi.com/politics/update/0718/TKY201307170778.html

与党、過半数は確実 参院選朝日新聞終盤情勢調査


 21日投開票の参院選の終盤情勢について朝日新聞社は16、17日、電話による全国調査を実施、取材による情報も合わせて分析した。それによると、(1)自民党は序盤の勢いを維持、改選34議席を倍増させ、堅調な公明党と合わせ、与党として参院全体の過半数(122)を占めるのは確実(2)民主党は大都市部の候補も当落線上におり、結党以来最低の20議席割れもありうる(3)日本維新の会みんなの党は一時の勢いは見られない(4)共産党は選挙区で議席を獲得する可能性が強まってきた――などがわかった。

■民主、20議席割れも

 投票態度を明らかにしない人は選挙区で5割、比例区で4割にのぼった。前回2010年の参院選の終盤調査と比べてそれぞれ1割近く多くなっており、投票日に向けて情勢が変わる可能性もある。

 自民の非改選議席は50で、公明は9。与党は今回、合わせて63議席を獲得すれば、参院全体で過半数を占め、衆参の「ねじれ国会」は解消される。自民は72議席を得れば、単独過半数を達成する。

 31ある1人区では、自民は岩手と沖縄でリードを許し、山形で競り合っている以外は、ほとんどが優勢。2人区以上では全員当選の可能性もある。比例区も好調を維持。小泉ブームの01年に獲得した20議席を上回る勢いだ。選挙区、比例区を合わせると自民だけで70議席に迫っており、与党で過半数を確保しそうだが、自民単独過半数は微妙だ。

 公明は選挙区に立てた4人全員が当選圏をうかがう。比例区と合わせて改選10議席は確保しそうだ。

 民主は改選44議席から半減し、1998年の結党以来最低の01年の26議席を下回りそうだ。10ある2人区のうち新潟や広島では序盤より持ち直したが、愛知を除く埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪の3〜5人区では接戦を強いられている。埼玉、東京、神奈川で議席を失うようなことがあれば、結党以来初めてになる。

 維新は大阪で優位なほか、兵庫でも競り合う。しかし、比例区では4議席程度で、昨年の衆院選の時に比べると、伸び悩んでいる。みんなは神奈川で議席獲得が有望。接戦を繰り広げている埼玉、愛知などで上積みをめざすものの、比例区は7議席を獲得した10年ほどの勢いは見られず、4議席程度になりそうだ。

 共産は東京、大阪など都市部の5選挙区で議席を競り合っており、複数の選挙区で議席を獲得する可能性も出てきた。比例区と合わせ、改選3議席を倍増させる見通しだ。

 生活の党と社民党比例区での議席獲得が視野に入る。みどりの風は山形で1議席を得られるかどうか。

     ◇

 〈調査方法〉 16、17の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国47選挙区と比例区の情勢を調査した。作成した番号のうち、世帯用と判明した番号は全国で7万9637件、有効回答は4万6406人。回答率は58%。

朝日新聞デジタル 2013年7月18日5時2分)


朝日の予想で特徴的なのは、一部で観測されている「日本維新の怪」の復活を否定していること。他の報道機関の大半が、共産党より多くの議席を獲得すると見ている中、朝日の予想の中心値は共産7(選挙区3、比例区4)、維新6(選挙区2、比例区4)である。

維新は優位に立っているのは大阪だけで、兵庫では数字上は当選の可能性が民主(旧民社系の保守派)の辻泰弘より高いものの競り合っている模様(選挙区の情勢は明日載るらしい)。旧民社もひどいが、極右にして過激な新自由主義の維新の怪よりはまだマシなのではないか。

もちろん民主党は大不振なわけだが、その民主の辻泰弘を振り切れるか怪しいらしいところに、相変わらずの維新の怪の低迷が反映されている(と思いたい)。とにかく維新だけは何が何でも撲滅したい。維新との競り合いであれば民主だろうがみんなだろうが生活だろうが、極端な話自民だろうが応援する。維新は最悪だ。

民主党よりさらに低迷がひどいとみられるのは生活の党。引用した朝日の記事には

(民主は)10ある2人区のうち新潟や広島では序盤より持ち直した

とあるが、新潟・広島はいずれも民主党候補が生活の党の候補と競り合っている選挙区である。一部では序盤より森裕子が追い上げてきたと報道されているが、朝日の予想は逆である。

それ以上に衝撃的(?)なのは、比例区での生活の党の獲得議席の中心値が、朝日では「1」になっていることだ(他の大部分の報道機関の調査では、中心値が0で、最大1議席)。つまり朝日は生活の党は選挙区では全滅するものの、比例区で1議席を獲得すると見ているらしい。仮に生活が比例で1議席を獲得した場合、当選者は誰か。

山岡賢次の名前しか思い浮かばないのである。あの山岡賢次小沢一郎の威を借りて、かつての民主党小沢グループで若手議員の査問をしていたといわれる、あまりにも悪名高い男。

かつて山岡が査問していた「小沢なんとかズ」がほぼ絶滅する一方、ゲートキーパーの山岡だけがゾンビのように復活するとは、想像するだにおぞましい光景だ。


生活の党の話はここまで。今朝の朝日の報道で一番ショッキングだったのは下記の記事だった。


http://www.asahi.com/politics/update/0718/TKY201307170781.html

自民、若壮年層にも浸透 参院選朝日新聞終盤情勢調査

 序盤の勢いそのままに、小泉ブームが起きた2001年参院選以来の「圧勝」を見すえる自民党。野党は都市部の複数区で下位争いをするのがやっとだ。朝日新聞社の終盤情勢調査をみると、自民党が若・壮年層にも広く浸透していることがうかがえる。

■経済政策、高い期待

 自民は公示日(4日)とその翌日に行った序盤調査時の勢いを保ち、選挙区に立てた49人の候補のうち、45人が優位かやや優位に立っている。

 選挙区で44人が当選した01年参院選と並ぶ大勝になりそうだが、今回の特徴は、自民に投票する人の構成が01年に比べて大きく変わっていることだ。

 投票態度を明らかにした人のうち、選挙区で自民に投票すると答えた人を年代別に見てみると、01年の情勢調査に比べて若・壮年層の割合が伸びている。

 もともと自民は高齢層の支持が厚めで、01年調査でも、自民に投票するという人は60代以上で5割を超え、20〜50代は4割台と少なめだった。

 ところが今回は、自民に投票するという人が20代で54%、30代で55%に上り、70歳以上の52%を上回った。40代でも52%だ

 都市規模別にみても、01年と今とでは政令指定都市の増加や市町村合併があり単純に比較できないが、自民に投票するという人は、町村部より都市部の伸びの方が大きい。

 こうした変化は、安倍晋三首相の経済政策への見方と関連しているようだ。

 情勢調査と合わせて実施した世論調査で、安倍首相の経済政策について尋ねると、「期待できる」が40%、「期待できない」が36%だった。

 「期待できる」は年代が若くなるほど高くなる傾向があり、若・壮年層が自民に投票するという傾向と重なる。地域別では、近畿と関東が高めとなり、北海道や東北でやや低かった。

 一方、世論調査では自民党に対する「好き嫌い」を5段階で尋ねた。

 最も多かったのは「好きでも嫌いでもない」だが、これを除くと、「好き」「どちらかといえば好き」の合計29%が、「嫌い」「どちらかといえば嫌い」の合計18%を上回った。

 「好き」は九州や中国・四国などのほか、今回の参院選で自民の強さが目立つ地方の1人区を中心に高めとなった。

 若・壮年層や都市部でのアベノミクス期待と地方で根強い自民人気が好調自民を支えているようだ。(後略)

朝日新聞デジタル 2013年7月18日5時53分)


12年前、年寄りが無責任に支持した小泉自民党の「格差拡大」の悪政の犠牲になっているのが今の20代、30代であろう。その世代が、やはり格差拡大を目指す安倍自民党を支持する。「肉屋に熱狂する豚」の典型例だが、おそらく若年層の間では自民党を持ち上げ「ミンス」以下の野党をこき下ろすのがトレンドになっており、自民党になびく「空気」ができあがっているのではないか。彼らにとっては「ミンス」も共産党も同じであるに違いない。

暗澹たる気分にさせられる。