kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京都知事選、宇都宮健児氏が出馬の意思固める

来年1月23日告示、2月9日投開票に決まった東京都知事選だが、「反自公」候補として宇都宮健児氏が名乗りを上げることになりそうだ。

http://mainichi.jp/select/news/20131228k0000m010112000c.html

都知事選:宇都宮氏出馬へ 「後出しジャンケンしない」 


 猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選(来年1月23日告示、2月9日投開票)に、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)が無所属で立候補する意向を固めた。28日の市民団体の集会で出馬表明する。次点だった前回2012年に続く挑戦で、特定秘密保護法制定など安倍政権の姿勢を批判しつつ、脱原発格差是正を訴える。五輪は無駄を省いて準備を進めるとしている。

 宇都宮氏は、毎日新聞の取材に「安倍政権の暴走を止め強権的な政策を改めさせたい。(出馬表明をあえて遅らせる)後出しジャンケンはせずに、一刻も早く有権者に政策を訴える。28日に(立候補を)言うことになる」と話した。今回の都知事選では、まだ出馬表明した候補はおらず、各党の調整は越年すると見られている。

 宇都宮氏は前回も無所属で立候補し、未来、共産、社民3党の支持を受けて約97万票を獲得。当選した猪瀬氏の約434万票には大差を付けられたが次点だった。

 支援者らは26日夜に今回の都知事選への対応を協議。その場では、前回の敗戦を踏まえて別の候補者擁立を探る意見も出てまとまらなかったが、宇都宮氏が他陣営に先駆けて年内に出馬表明することを決断した。

 宇都宮氏は10年4月から2年間、日弁連会長。08年に「年越し派遣村」の名誉村長にもなった。弁護士として多重債務者の救済や反貧困運動に取り組んできた。【竹内良和、遠藤拓】

毎日新聞 2013年12月28日 07時00分


私は繰り返し述べているように、来年の都知事選では宇都宮氏を支持しない。他にろくな候補が出ないであろうことは目に見えているので、投票日当日は白票を投じるか、「よりマシ」な候補として宇都宮氏に投票するかで迷うことになるかもしれないが、宇都宮氏を積極的に支持するわけにはいかない。

その理由は、「緑茶会」の件もあるけれども、澤藤統一郎弁護士がブログ*1で告発している件に尽きる。この件に関して、澤藤弁護士を批判する側のブログ記事なども読んだが、意見は変わらない。

私は、澤藤弁護士がブログで告発している、宇都宮健児陣営による澤藤弁護士父子の「追い出し」劇に、心底から強い拒絶反応を示すものである。私は、子供の頃からずっとそうなのだが、「みんなで頑張っているのだからお前も加われ」とか、「みんなで頑張っているのに水をかけるような真似はするな」といった類の「同調圧力」ほど嫌いなものはない。私自身、4,5年前に「政権交代ブログ」界隈でもそんな真似をされたから、腹を立ててこちらから(も)出て行ったことは何度も書いた。それ以降について余計なことを言わせてもらえば、あの時「同調圧力」をかけたどのブログよりも、当ダイアリーは今年の年間アクセス数が多いはずである。もちろん当ダイアリーよりアクセス数の多いブログなど山ほどあるが、上記の如き徒党を組まなければやっていけないような情けないブロガー連中がそうそういつまでもアクセス数を稼げるはずがない。それと同じことで、澤藤弁護士の告発が事実であるとするなら、そんな取り巻きに支えられた宇都宮候補予定者個人が、どんなに高潔な人物であり、高い識見を持っているとしても、都知事選の当選など到底おぼつかないと愚考する次第である。

さて、この件に関してid:green_woodsさんからコメントをいただいた。"green" の文字列を見て、今年のある時期に当ダイアリーのコメント欄から締め出したあるコメンテーターを思い出して一瞬びびったが、幸いにして杞憂であった。またまた余計なことを書いてしまって申し訳ないが(もちろん左記はgreen_woodsさんのHN名に対するいちゃもんではありません)、いただいたコメントを下記に紹介する。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20131225/1387930380#c1388329901

green_woods 2013/12/30 00:11
初めてコメントを書きます。さつきさんのブログでずっと以前に紹介されていたのをブラウザに登録し、2014年都知事選問題でのエントリを興味深く拝見しています。
それとも関連しますが、「群れる」傾向がどのような人たちにも無自覚にあると、それにさらに無自覚に追随する人が出てきて、状況は絶望的です。その根底にある、「どんなに稚拙だと思っても、自ら調べ・考える」辛さに耐え抜く人々を、身の回りから増やして行く以外にはないと、観念して学習会などをしています。


green_woodsさんからは、今野晴貴『ブラック企業ビジネス』(朝日新書)を読む - kojitakenの日記(2013年12月21日)にもコメントをいただいているので、こちらもご紹介する。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20131221/1387593541#c1388334636

green_woods 2013/12/30 01:30
今野晴貴氏の分析に決定的に欠けているのは、日本資本主義の戦後発展史的歴史分析だと思います。彼の言説は、私の周りでも強固な支持者がいて、それだけ異を唱えるのには勇気が要ります。しかし、彼が糾弾するブラック企業の蔓延という「やりたい放題」の現状が1980年代に入り政治地図が様変わりし、主要労組への攻撃が「社会的バッシング」の連続となって吹き荒れ、しかも、第三次産業へと産業構造の重心が大きくシフトした帰結なのだという視角が、どうしても出てこないのです。あるメディア関係者の学習会で彼の話を直に聴きましたが、「現代の酷さは新しいものである」という見方が彼の意識を占領しており、それ以前の経過との連続性(もちろん、質的には異なっているのですが)の側面を否定することが、彼自身、自己の言説のアイデンティティーを際立たせることだと信じ込んでいるようでした。


これら2件のgreen_woodsさんのコメントについては、読者の方々にお考えいただきたいので、私からはさらなるコメントはしません。green_woodsさんにはコメントのお礼を申し上げるとともに、今後ともどうぞよろしくお願いします。