故やしきたかじんを広告塔にして勢力を伸ばした辛坊治郎、橋下徹、安倍晋三の「極右トライアングル」の醜悪さを活写した記事をみつけた。
http://ameblo.jp/usinawaretatoki/entry-11746222698.html(2004年1月9日)
やしきたかじんが亡くなったことで政治の流れが少し変わるかもしれませんね。
たかが関西芸人1人が死んだくらいで大袈裟な、と思われるかも知れませんが、しかしそれほど政治的に影響力が有ったのです。
安倍晋三が総理に就任して直後、どのテレビ番組よりも真っ先にテレビ出演したのがたかじんの番組だったんですから。
SPを大量に引き連れて安倍総理がスタジオ入りし、辛坊治郎が、
「第96代内閣総理大臣安倍晋三さんが駆けつけて下さいました」
と大声で派手に迎え入れていたのが記憶に残っています。
また、
「他局は断わってもこの番組だけは出演してくださるんです」
などと辛坊治郎が自慢をしていましたね。
まあそれだけ「たかじんの番組」を特別扱いしていたわけですね。
大阪では「たかじん死去」の知らせを受けて橋下大阪市長がたかじんの人柄について、
「優しいし強いです」
もう一度会えるならどんな話をしたいかという質問に
「いろいろありすぎます」
と声を詰まらせながら涙を流して答えていました。
http://news.livedoor.com/topics/detail/8412213/同じ番組を長年一緒だった辛坊治郎も泣きながら取材に応じていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140108-00000000-tospoweb-ent一介のタレント弁護士を大阪府知事と市長になる決心をさせ、一度リタイアした男を再び総理大臣になる決心をさせた功績?は確かに大きいと言えるでしょうね。
ただ、やしきたかじん1人というよりバックの読売テレビがそうさせたような気がします。
僕が初めてやしきたかじんの存在を知ったのは20年ほど前でまだ広告代理店に勤めていた時、大阪の朝日放送でワイドショーの司会をしているころでした。
当時は政治の話なんか一切してなくて、山本晋也監督などゲストと面白おかしい話ばかりしてましたね。
僕もですが今は嫌いでもこのころはファンだった人も多いはずです。
その後、朝日放送とケンカをした「たかじん」は活躍の場を読売テレビに移します。
相棒の辛坊治郎が初回からハマコーこと故浜田幸一議員を番組に呼んだため、一気に政治色の強い題材を扱うようになったのです。
しばらくして番組は読売の渡邉恒雄と親交の深い故三宅久之氏を番組のご意見番として登場させていき、さらに右翼色の強い内容に加速して行きました。
たぶん大阪で人気のあった「やしきたかじん」を読売側が政治的に利用できそうだと踏んだのだと思いますね。
橋下徹がレギュラーになったのも偶然じゃなかった気がします。
大阪府知事に20000%出馬しないと言ってたのが直前に出馬した作戦は、後にたかじんが策を教授したことを番組で語っていました。
だから「やしきたかじん」が世を去ったということは、今後多少なりとも政界に影響を及ぼすんじゃないかと思うのです。
特に橋下徹などは後ろ盾がなくなったわけで、大阪のテレビ局でこれからどう扱われていくかが興味のあるところです。
愛車ハーレー・ダビッドソンを乗り回し日本維新の会の執行役員会に遅刻したり、市民が災害で避難している間中ツイッターでライバル市長を攻撃していた男です。
著書では、
「顔は傷が残るから 長女の尻をミミズ腫れが出来るまで叩いた」
「学校に体罰担当の教師をおいてほしい」
弁護士時代
「少年との接見で態度が悪かったので持ってたファイルで何度も叩き担当官が止めに入った」教育に携わる市長が自分の本でこんなことを自慢していたのです。
しかし仲間の島田紳助や「やしきたかじん」というテレビ界に影響の有った人物が次から次に去っているのです。
今年あたり橋下徹にも大変化があるんじゃないでしょうか。
いずれにしても大阪に大変化をもたらし、自民政権から民主政権へ移行させ、民主の大失態から元の自民、それも再び安倍政権へと回帰させた影の立役者が世を去ったのです。
何の影響も出ないはずがないと思います。
(後略)(『simatyan2のブログ』 2014年1月9日付エントリより)
大阪が東京にも増してひどい右翼都市になった影に辛坊治郎の暗躍あり。瀕死の事故に遭った「自己責任」論者が、「どの面下げてテレビに出られるか」などと殊勝な言葉を発するも束の間、「人の噂も七十五日」が過ぎると厚顔無恥にもカムバックしやがったことも記憶に新しい。「たかじん」など辛坊の操り人形に過ぎなかったのではないか。
さて、そんな辛坊治郎と、橋下徹、安倍晋三の3人を「極右トライアングル」とするなら、細川護煕、小泉純一郎、小沢一郎は「なんちゃって脱原発」の「老害トライアングル」とでもいえようか。
私の予想に反して、細川護煕が東京都知事選に出馬する可能性が高まってきた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140109/elc14010913170002-n1.htm
細川元首相が出馬を検討 小泉氏と「脱原発」で連携模索
東京都の猪瀬直樹前知事の辞職に伴う都知事選(23日告示、2月9日投開票)をめぐり、細川護煕元首相(75)が出馬を検討していることが9日、複数の関係者への取材で分かった。細川氏の側近は産経新聞の取材に対し「出馬の可能性は五分五分だ」と話している。首相経験者で知名度の高い細川氏が名乗りを上げれば、選挙戦の構図が一変する可能性もある。
細川氏は熊本県知事を2期務めた後、日本新党を結成。平成5年8月から6年4月まで首相として非自民8党派による連立内閣を率いた。10年に還暦を区切りに政界を引退し、陶芸家として活動していた。東日本大震災後は、「反原発」の立場でメディアなどで発言を行うようになっていた。
細川氏は立候補する場合には無所属で、「脱原発」を争点に幅広い支持を得たい意向で、小泉純一郎元首相との連携を模索しているという。民主党が今年に入って出馬を打診したが、固辞していた。
都知事選をめぐっては、舛添要一元厚生労働相(65)が出馬の意向を表明。このほか、元日弁連会長の宇都宮 健児氏(67)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)らが記者会見などで立候補を表明した。
(MSN産経ニュース 2014.1.9 13:14)
当日記にいただいたコメント*1。
ichikawa123 2014/01/10 01:17
細川という人は、1993年をリアルタイムで経験した、それも業界人―政治記者や政界関係者―にとっては特別な存在なのかもしれませんが(今各種政治メディアの中枢にいる世代か)、殆どの人にとって完全に終わった人のような気がするのですがね。まさにそういう関係者の一人である伊藤惇夫という評論家が、「細川が動き出す」みたいなことを、なにか大変なことが起こるかのように思わせぶりに書いたことが何度かありましたが、それを見るたびに、なんだかズレてるなあと思ったものです。小泉と並んで小沢一郎も支援するとかいう話があるので、小泉嫌悪の小沢信者の反応を視るのだけは楽しみだな…なんて言ったら怒られるかな(笑)。私としては、そもそも小泉の支援があれば立つ、というのが、まずもって気に入らないのですが、実際小泉と聞いて離れる層もあるんじゃなかろうか。それに小泉の神通力なるものも怪しいものだ。
赤字ボールドにした部分を読んで、私は「生活の党」という泡沫政党が、宇都宮健児を真っ先に推薦するだろうという私の予想に反して今まで動かなかった理由がわかった気がした。民主党などは一昨日舛添を推していたばかりの極右の松原仁が、その舌の根も乾かぬ昨日には一転して細川にエールを送っていたし、生活の党ともども前回の都知事選で宇都宮健児を支援した菅直人も、細川護煕応援の旗幟を鮮明に打ち出した*2。民主党主流派、小沢一郎(生活の党)、菅直人という「呉越」ならぬ「三すくみ同舟」というか「オール民主党」支援の構図には呆れてしまう。もちろん、細川護煕の最大のバックは小泉純一郎であるが、小泉はともかく細川にとっては民主党だの小沢一郎だのに支援されて「色」がつくことを警戒して、あくまで「無所属」を押し通すだろう。自民党の「色」がつくのを嫌っている舛添要一と同じである。「色」がつくことによる悪影響は自民党より民主党の方がずっとひどいからなおさらである。
細川護煕、小泉純一郎、小沢一郎の「老害トライアングル」でまとめるつもりだったのに収拾がつかなくなりそうだが、昨夜(1/9)報棄て(テレビ朝日『報道ステーション』)を見ていたら、細川護煕出馬への流れが強まったことを報じるニュースを、同番組のサブキャスターを務める女性アナウンサーの小川彩佳が嬉しげに読み上げていた。
この番組は、前の市川寛子の頃からそうだったが、局(テレビ朝日)や古舘伊知郎が気に入ったニュースを、女性アナに笑顔で読み上げさせるという悪習があり、古舘の価値基準と私のそれは大いに異なるため、私はいつも腹が立つのだが、昨夜もそうだった。どうやらテレビ朝日や古舘は細川護煕の後押しをしそうな悪寒がする。
「細川、小泉、小沢、民主、古舘」とすると、誰かさんの大好きな「ペンタゴン」になってしまうのだが、植草一秀は一昨日(1/8)、「都知事選で最も深刻な問題は主権者勢力の人材枯渇」と書いていた*3。植草は、
舛添、宇都宮、田母神での選挙になるなら、やる前から勝負はついている。
と書いている。このことは、植草が信奉する小沢一郎が宇都宮健児を推すつもりがないことを示している。今後の植草のブログが注目される。
なお、id:ichikawa123さんの予想に反し、「小沢信者」の多くは小泉純一郎へのアレルギーなど何もなさそうである。たとえば、『ハイヒール女の痛快日記』とかいう「小沢信者」のブログは、「小沢、小泉、細川のトライアングルで細川護煕新都知事誕生!」などという開いた口が塞がらないタイトルの記事*4を書いている。本文は読まなくてもわかるから読んでいない。「小沢信者」には主義主張や思想信条の持ち合わせなど全くなさそうだ。かつて小泉純一郎を批判していたのも、単に周りのブログがみな小泉を批判していたから「付和雷同」しただけの話であろう。
冗談じゃない。どうやら私は、宇都宮健児の取り巻きが発する腐臭に鼻をつまみつつも、宇都宮氏に投票するしかなさそうだ。