http://www.asahi.com/articles/ASG7D05N1G7CUTIL066.html
予算10兆円増、大学無償化 下村文科相が構想発表
2030年までに公的教育予算を10兆円増やし、高等教育も無償化――。下村博文文部科学相が近著で、そんな構想を発表した。教育予算を他の先進国並みにする「教育立国」を唱えている。思い描く未来の日本のすがたはどんなものか。財源はどうするのか。
■「GDP108兆円増」試算
「教育立国のグランドデザイン」。16年後までの予算構想を、下村氏は6月に出した自身の半生記「9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に」(海竜社)でそう銘打った。
(朝日新聞デジタル 2014年7月22日19時17分)
下村博文といえば、トンデモ極右としてあまりにも悪名高い。いつものリンクを張っておく。
- トンデモに「右」も「左」もない! 文科相・下村博文の呆れた「前科」 - kojitakenの日記(2013年7月27日)
最近は、第1次安倍内閣で悪名高かった山谷えり子や、安倍晋三の腹心といわれる城内実、それに規制改革担当大臣をやっているはずの稲田朋美らの影が薄い*1中にあって、下村博文が目立っている。とはいっても「仕事ができるから」ではなく、悪い目立ち方である。その最たるものが、あの小保方晴子を庇い立てる言動だ。小保方晴子にせよ上司の笹井芳樹にせよ、「世界三大研究不正」に認定された張本人たちがお咎めなしとは、日本の科学技術への信用を谷底深く突き落とすものに他ならないが、その元締めが下村博文なのである。
しかし、そんなトンデモ極右政治家・下村博文からは、新自由主義的経済政策に関する悪行の話はあまり聞こえてこない。それは、それこそ「9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に」という経歴とも関係があるのかもしれない。
その下村博文が、「大学無償化」を唱えているという。長く続いたデフレ経済にあって、突出して値上がりが続いていたのが教育費だ。教育費の高騰は、格差の固定に直結する元凶の一つである。この件に関しての下村博文の主張は間違っていない。
だが、下村博文が言うと、教育における思想の国家統制に直結する。下村博文とは、いまだに新自由主義的経済政策にこだわり続けている安倍晋三より、ずっとファシズム的性格の強い政治家だといえる。
もちろん下村博文では頭が悪すぎてファシズムの頭領にはなれっこないが、現安倍政権のような極右政権が、現在行っている新自由主義的経済政策を放棄して、真に「岸信介への回帰」を目指すべく統制経済への道をとる時、ファシズムの時代がやってくる。