kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

次の「安倍内閣閣僚スキャンダル」の標的は西川公也らしいが

小渕優子経産相辞任の一件は、もののみごとに小渕優子という人間の本質、つまり何もないすっからかんの「真空」、そう、あの「真空総理」(小渕恵三)にしてこの娘ありといったところだが、それを見事にあぶり出した。要は本人が何も考えずに事務所に任せっぱなしにしていたら、おそらく昭和の小渕恵三の時代からずっと続いていた選挙民籠絡の手法が暴き出されたのだ。

その若さもあって、これまでなんとなく「さわやか」とか「クリーン」といったイメージが喧伝され、「未来の女性総理大臣候補」などと持ち上げられていた小渕の、虚像と実像の格差は非常に大きかった。一部の「脱原発派」が、「小渕優子は老朽原発廃炉を電力会社に要請したからスキャンダルを暴かれて追い落とされた」という陰謀論にしがみつこうとしたのは、自らの願望の反映と思われるが、そんな甘っちょろい幻想は「脱原発」にとって百害あって一利なしと固く信じるから、強く、そしてしつこく何度も批判した次第。

ところで、週刊新潮週刊文春は、悪質な右翼週刊誌ではあるのだが、政治家のスキャンダルに目がないのは、ポストや現代を含めてどの週刊誌とも同じとはいえ、新潮と文春には特にその傾向が強い印象がある。その両誌の広告を見ると、次のターゲットは農水相西川公也(こうや)らしい。週刊新潮は「大臣就任で100万円を義姉に渡した『西川公也』の叩けば埃」、週刊文春は「西川公也農水相 県職員時代に収賄で逮捕されていた」との見出し。呆れた奴だとは思うが、辞任にまでは至らないのではないか。

空しさを感じるのは、いくら安倍内閣閣僚のスキャンダルが報じられても、安倍晋三が辞任に追い込まれることはまず考えられず、安倍が辞めるとしたら例の潰瘍性大腸炎の再発(あるいは他の病気にかかること)くらいしか思いつかないことだ。時事通信の過去3か月の世論調査を表にした各党の政党支持率を見ると、10月の政党支持率は、自民党24.9%の次がなんと公明党3.4%であり、以下民主党3.2%、共産党1.7%、維新の党1.2%、社民党0.6%と続く。橋下徹一派(日本維新の)と江田憲司一派(結いの党)が合同したら支持率わずか1.2%とは、一昨年までの橋下フィーバーを思えば信じられないほどだが、これが現実だ。ついでに橋下と分裂した石原慎太郎の「世代の党」の支持率はなんとほんの0.1%で、石原が大嫌いな小沢一郎の「生活の党」(0.2%)にも負けている。

こういった「野党総崩れ」の状態で、実質的にただ一つ残った政党であるかに見える自民党もまた、叩けば埃の出る大臣ばかりで足腰がずいぶん弱っている。自民党もまた「老人」を思わせる政党であって、そういえばプレジデント誌が「あと10年で自民党員は9割が他界する」と報じた。自民党が弱体化するとネトウヨの支配力が増すとの観測もある(事実、現にネトウヨが総理大臣をやっている)。


これぞまさに「崩壊の時代」。今後の政治、そして今後の日本の行方は、五里霧中だ。