kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プロ野球日本シリーズは阪神・西岡の守備妨害で幕

年々プロ野球のテレビ中継を見る頻度が減っている。今年はついに日本シリーズの第1戦と第2戦の2試合だけだった。平日に行われる第3〜5戦は、いつも途中から見ていたが、今年は帰宅時間の関係で見られなかった。ただ、第2戦を終わって1勝1敗となった時点で、まさか阪神が初戦を制したあと4連敗で終わるとは思わなかった。ソフトバンクの先発は、第3戦大隣はともかく、第4戦が中田、第5戦が摂津と予想されており、この2試合は阪神有利というのが大方の予想だった。球場がヤフオクドームであるのが、4,5戦阪神絶対有利とまではいえないところだったが、それでも絶不調の摂津と絶好調のメッセンジャーが先発する第5戦くらいは阪神が勝つだろう、つまりまた土曜日に日本シリーズ第6戦が見られるだろうと思っていた。

それが、あっけなく阪神4連敗で幕となった。阪神打線は第4戦で中田から2度の3連続四球をもらいながら3回表の2点だけで、あとはソフトバンク救援陣に抑え込まれてサヨナラ負けを喫した。第5戦はさらにひどく、摂津から6イニングで点が取れず、好投を続けてきたメッセンジャーが8回裏についに1点を失うと、9回はソフトバンク抑えのサファテから前日の中田に続いて1イニング3四球をもらい、満塁で迎えた打者西岡も3ボール1ストライクまで行きながら、西岡がホームゲッツー、それも最後は西岡が守備妨害をとられてゲームセットとなった。

動画を見ると西岡はずっとファウルラインの内側(フェアゾーン)を走っていた。どうやら最後の一歩でファウルゾーンに出ればいいや、と思っていた節があり、一塁ベース手前で右足のスパイクがファウルラインの白線を踏んで白煙が上がったことが、動画で確認できた。これが左足であれば、一部の阪神ファンが騒いだような「誤審」の議論もあり得たかもしれないが、いかんせん、最後の右足の一歩でもラインの外に出られなかった西岡は完全にラインの内側にいたと言えるのであって、審判の的確な判定を称えるしかない。西岡のまぎれもないボーンヘッド日本シリーズは終わった*1

日本シリーズにおける西岡といえば、千葉ロッテに在籍していた頃の4年前の中日とのシリーズ第4戦で、あわやサヨナラ打かという左翼線ギリギリの打球を放って、西岡も右手を突き上げたものの、惜しくもファウルで、結局その後三振に打ち取られたシーンが印象に残っている。結果こそ出なかったが、本当に紙一重の当たりであり、溌剌としたプレーをする好選手という印象だった。それがメジャーリーグに移籍して活躍できず、帰国して阪神入りしてからも、かつての千葉ロッテ時代の輝きを取り戻すどころかチームの足を引っ張る選手になってしまったようだ。元ヤクルトの岩村明憲MLB移籍、楽天を経てヤクルトに復帰したが、今季限りで戦力外通達を受けた)もそうだが、メジャーで大した活躍ができずに日本に戻ってきた選手は、出場できない試合やイニングが多かったためか、帰国してもかつての輝きを失っていることが多い。阪神で言えば、数年前に退団した城島や、今シーズン終盤や読売とのクライマックスシリーズで辛うじて結果を出した福留なども同じ範疇に属する選手といえるだろう。出戻りの選手やFA獲得の選手が多い阪神は、ここ数年、やたら強い時期もあるけれども、負ける時には脆いチームになっている印象だ。同じことは読売についてもいえる。それが結果となって表れたのが、読売の4連敗で終わったクライマックスシリーズであり、阪神の4連敗で終わった日本シリーズだったのではないか。いや、阪神に勝ったソフトバンクとて、阪神や読売と似た体質があり、ペナントレース終盤と、辛うじて勝った日本ハムとのクライマックスシリーズでの戦いぶりは、王者のそれとは言い難いものだった。人気低迷が言われて久しいプロ野球で、リーグ優勝チームや日本シリーズ進出チーム、また日本シリーズを制覇したチームがこの程度で良いのかと思ってしまう。負けた方のリーグの最下位チームのふがいなさは棚に上げての話だが。

来年こそは、読売や阪神を倒してヤクルトが……、いややっぱり無理だろうな。

*1:シリーズ最終戦で議論が沸騰した点で、私は2007年の中日対日本ハムのシリーズを思い出した。あの時は、完全試合目前の山井大介落合監督が下ろして議論になった。奇しくも今回と同じ初戦敗退後の4連勝で、最終戦のスコアも同じ1対0だった。