kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

沖縄県知事選、翁長雄志氏が優位、仲井真弘多は大苦戦、喜納昌吉は「独自の戦い」か(笑)

沖縄県知事選は、告示直後の先週、琉球新報翁長雄志氏の先行を報じたが*1、その後も翁長氏の大量リードに変化はない模様。

ネット検索をかけると、沖縄タイムスと提携している朝日の記事が筆頭で引っかかるが、ここではまず地元・沖縄タイムスのサイトから引用する。

翁長氏優位 仲井真氏追う 知事選中盤情勢 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

翁長氏優位 仲井真氏追う 知事選・中盤情勢

 沖縄タイムスは7、8の両日、朝日新聞社琉球朝日放送(QAB)と合同で、16日投開票の沖縄県知事選に関する情勢調査を実施し、告示後の中盤情勢を探った。前那覇市長の翁長雄志氏(64)が優位に立ち、現職の仲井真弘多氏(75)が追っている。元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)は伸び悩んでおり、前民主党県連代表の喜納昌吉氏(66)も支持の広がりが限定的だ。ただし、有権者の3割近くが投票態度を明らかにしておらず、終盤にかけて情勢が変わる可能性もある。

 情勢調査と同時に実施した県内の世論調査では、投票する人を選ぶ際に最も重視する政策は、基地問題が45%で最も多かった。経済の活性化が38%で続いた。

 本紙が琉球放送(RBC)と合同で実施した告示前調査と同様の傾向が示されており、今回の知事選の特徴がより鮮明になった。

 投票態度を明らかにした人を分析すると、翁長氏は幅広い年代から支持されており、全体の7割を占める無党派層にも浸透している。支援を受けている社民、社大、共産支持者を固め、自主投票の民主も大半が支持している。

 仲井真氏は推薦を受けた自民の支持者の約8割を固めた。年代別では20〜40代で一定の支持を集めている。無党派層で引き離されている。

 自主投票の公明支持層は、翁長氏と仲井真氏に割れている。

 下地氏は出身の宮古を含む先島地域で一定の支持を受けている。支持する人を職業別に見ると、自営業が最も多い。ただ、全体的に伸び悩んでいる。

 喜納氏は、本紙とRBCが実施した調査と比較すると支持はやや多めだが、他候補に引き離された状況になっている。

 知事選への関心は「大いに関心がある」が57%、「少しは関心がある」が35%で、約9割の人が関心を示している。

【調査方法】

 7、8の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、県内の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は2058件、有効回答は1206人。回答率は59%。

沖縄タイムス 2014年11月9日 05:25)


次に、同じ調査結果を報じる朝日の記事。

http://www.asahi.com/articles/ASGC853JMGC8UZPS001.html

沖縄知事選、翁長氏が優位 朝日新聞社など情勢調査

 16日投開票の沖縄県知事選について、朝日新聞社は7、8の両日、沖縄タイムス社、琉球朝日放送と共同で電話調査を実施し、取材で得た情報と合わせて情勢を探った。前那覇市長の翁長雄志氏が優位に立ち、現職の仲井真弘多氏が追っている。前衆院議員の下地幹郎氏、元参院議員の喜納昌吉氏は厳しい。

 調査時点では、有権者の3割が投票態度を明らかにしておらず、今後、情勢が変わる可能性もある。

 投票態度を明らかにした人を分析すると、翁長氏は幅広い年代から支持されており、全体の7割を占める無党派層にも広く浸透している。支援を受けている共産、社民両党の支持層も固めた。知事選への対応を自主投票とした民主の支持層の大半も支持をしている。

 仲井真氏は推薦を受けた自民の支持層の8割から支持を得ている。しかし、自主投票を決めた公明の支持層の支持は、翁長氏と分け合い、無党派層への浸透では、翁長氏に差をつけられている。

 下地氏、喜納氏は支持の広がりが見られない。

     ◇

 〈調査方法〉 7、8の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、沖縄県内の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は2058件、有効回答は1206人。回答率59%。

朝日新聞デジタル 2014年11月9日00時02分)


同じ調査結果を報じる記事でも、沖縄の新聞と中央の新聞では微妙に内容が違う。たとえば朝日は沖縄社会大衆党(社大党)の存在を無視する一方、沖縄では支持者がきわめて少ない民主党支持層への言及部分の字数が微妙に多い(笑)。

なお、共同通信の調査でも翁長氏がリードしている。

http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014110801001725.html

那覇市長の翁長氏がリード 沖縄県知事選情勢

 共同通信社は7、8両日、任期満了に伴う沖縄県知事選(16日投開票)で電話による世論調査を実施、取材結果を加味して情勢を探った。無所属新人の前那覇市翁長雄志氏(64)がリードし、無所属の現職仲井真弘多氏(75)=自民、次世代推薦=が追う展開となっている。

 知事選に「大いに関心がある」「ある程度関心がある」が合わせて9割を超え、有権者の関心は高い。ただ2割が投票先を決めておらず、情勢が変化する可能性もある。

 翁長氏は共産、社民両党と、沖縄社会大衆党の支持層の9割超を固めた。

 仲井真氏は自民党支持層の5割超を固めたが、無党派層で2割弱と浸透し切れていない。

共同通信 2014/11/08 19:10)


共同通信は社大党に言及する一方、民主党は無視している。また、仲井真弘多自民党の他に「次世代の党」が推していることを記している。そんな政党の存在は忘れていた(笑)。

いかに選挙は下駄を履くまで、いや開票するまでわからないとは言っても、仲井真弘多の勝機は皆無だ。私は昨年末に仲井真がかつての鳩山由紀夫と同様の掌返しをした時、これで今年の知事選には出馬せず引退するものとばかり思っていた。あんな露骨な掌返しをしておいて仲井真が選挙に勝てるとは到底思えなかったからだ。しかし仲井真は出馬した。権力者の妄執というものだろうか。石破茂が仲井真出馬を押しとどめようとしたのは当然だったと思うが、自民党本部は沖縄県連の仲井真推薦を認めた。その時点で保守の翁長雄志の立候補は確実だったから、ムダな抵抗を諦めたのであろうか。告示前に週刊文春が下記のような記事を書いていたが、実現しなかった(笑)。

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4453

沖縄知事選大苦戦で自民党が模索する“仲井真不戦敗作戦”

 10月30日に告示が迫る沖縄県知事選。元自民党県連幹事長の翁長雄志(おなが・たけし)前那覇市長(64)が、3選を目指す現職の仲井真弘多(ひろかず)知事(75)をリードする展開だ。

「ここに来て、さらに差が広がっています。自民党の調査では、トリプルスコアで翁長リードとの数字も出ているそうです」(政治部記者)

 10月に入ってからは、これまで仲井真県政を支えた公明党創価学会も、自主投票で臨む方向性を打ち出した。

 現地で長期間取材したノンフィクションライターの常井健一氏が解説する。

「9月末に超党派で開いた翁長氏のパーティーで乾杯の音頭を取ったのも、公明県議でした。翁長陣営の中枢を固めるのは自民党歴が長く、今夏、党を除名された那覇市議たち。彼らは県内の公明5〜6万票の大半が来ると見ています。革新20万票に加えて、仲井真氏を支えた保守の基礎票20万の3割を奪い、公明票も上乗せして、37万票獲得を目標に、圧勝する戦略で臨んでいます」

 翁長有利の情勢に、自民党県連には動揺が走っている。知事選と同日に行われる那覇市長選の候補者選びでは、自民党が県連副会長を務める県議の擁立を決めたものの固辞され断念。この県議は、公明や翁長氏とも太いパイプを持っており、「負け戦には乗れないと判断したのでは」(地元記者)。自民党は、急きょ元副知事を担ぐ方針を打ち出したが、翁長氏が後継に推す女性副市長が有利と見られる。

 さらに、オウンゴールも飛び出した。

「沖縄先住民はボロボロのようなイメージで顔が真っ黒」

自民党の照屋守之県議が2日の県議会でこう発言。「県民への冒涜だ」と批判を浴び、10日に発言撤回に追い込まれた。照屋氏は県連幹事長の要職にあり、仲井真陣営の選対幹部でもある。

 仲井真氏の晩節を心配する沖縄政界の重鎮たちの間では、ある秘策が囁かれている。自民党関係者が明かす。

「不戦敗にすればいい。病気を理由に、告示前に入院させ、出馬辞退を決断する。彼の2期8年の実績を歴史に残すには、それしかない」

 官邸関係者も追認する。

福島県知事選も県連が擁立した元日銀支店長を降ろして、前副知事に相乗りした。翁長氏はもともと自民党だし、不戦敗の方が、翁長知事になった時にしこりが残らない」

 告示まで残すところわずか。果たして秘策は飛び出すのか。

週刊文春WEB 2014.10.16 12:02)


ところで、最初に引用した沖縄タイムスの記事によると、「本紙とRBCが実施した調査(つまり告示前の調査)と比較すると支持はやや多め」とのことだが、植草一秀の訴えに耳を傾けた奇特な方がおられるということか。ただ、こういうのは選挙の世論調査の記事では「独自の戦い」とかいう表現をしたはずだ(笑)。