結局維新の党は41議席を獲得し、ほぼ解散前の勢力を維持した。私に言わせれば維新の「勝利」である。何が敗北宣言だ。
今にして思えば、あの投票日前日の「敗北宣言」も、維新に注目を集めて土壇場の票をかすめ取る、北朝鮮の金王朝顔負けの橋下一流の「瀬戸際作戦」だったのだ。やまもといちろう氏にせよ私にせよ、橋下に踊らされただけのピエロだったように思える。
維新（橋下）は、民主党との「野党共闘」のうまみを存分に吸い、おいしいところ（東京6区）を持って行かれた海江田万里をみじめな落選の憂き目に遭わせ、維新から分裂した次世代の党にはうまみは一切分け与えず2議席の惨敗に追い込み、かつて橋下が甘言を弄して籠絡したあげくに裏切った小沢一郎の生活の党も、次世代の党ともども2議席の惨敗を喫する羽目に陥った。
こうして、海江田万里、石原慎太郎、それに大将は延命したけれども小沢一派の面々らの屍が戦場に横たわる中、橋下とその手の者だけがしぶとく生き延びた。ゴキブリを思わせる生命力である。
敵ながら天晴れとは口が裂けても言えないが、橋下がしぶとい人間であるという事実は認めざるを得ない。
